防衛監察本部 – Wikipedia
防衛監察本部 ぼうえいかんさつほんぶ Inspector General’s Office of Legal Compliance |
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防衛監察本部が設置される防衛省庁舎D棟(右) |
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役職 | |
防衛監察監 | 小川新二[1] |
副監察監 | 小波功 |
組織 | |
上部組織 | 防衛省 |
内部組織 | 総務課、統括監察官、監察官 |
概要 | |
所在地 |
〒162-8807 東京都新宿区市谷本村町5番1号 |
定員 |
53人 2007年(平成19年)9月1日施行時26人 |
設置 | 2007年(平成19年)9月1日 |
ウェブサイト | |
防衛監察本部ホームページ |
防衛監察本部(ぼうえいかんさつほんぶ、英語:Inspector General’s Office of Legal Compliance, 2007年 – 現在)は、防衛省の特別の機関である。
防衛施設庁談合事件や自衛隊の情報流出などを受け、全省的な法令遵守状況などをチェックするために新設された防衛大臣直轄組織の一つである。国家行政組織法第8条の3「特別の機関」に当たり、「防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律」(平成19年法律第80号:2007年6月8日公布、同年9月1日施行)により改正された防衛省設置法に根拠を有する。
防衛省内各組織の入札、会計手続きや職務執行の適正さなどを監察し、改善策を防衛相に提言する。創設当初の定員は26人、当初の報道では検事や公認会計士も配置した約50人体制になると報じられていた。平成23年度現在の定員は53人、予算は約5億。
2003年に有事法制整備の事業が始まり、野党が緊急事態基本法法案を公表するなどしたのち、2004年に武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(2004年、通称国民保護法)が成立した。
その後、防衛大臣額賀福志郎が在任中の2006年1月に防衛施設庁談合事件、退任のちの2007年10月に山田洋行事件が発覚し、また自衛隊の情報流出の事件が生じたことから、防衛省設置法開示請求により法規遵守状況に関する監察機関が新設されることになった。改正法交付時の防衛大臣は久間章生(2006年9月26日 – 2007年7月4日)、2007年は防衛大臣が小池百合子、高村正彦、石破茂と交代しているが、設置時の防衛大臣は高村正彦である。
また2007年10月12日には、防衛大臣石破茂が、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(2004年)に基づく防衛庁及び防衛施設庁の国民の保護に関する計画(防衛省・防衛施設庁国民保護計画)を変更し、組織の主管系統を改正した[2]。防衛監察本部の主管部署は、総務課である。
2017年に自衛隊日報問題(南スーダン日報隠蔽問題)が国会で紛糾した際、特別防衛監察を行った。
根拠法規[編集]
根拠法規は防衛省設置法第29条である。
(防衛監察本部) 第29条 防衛監察本部は、職員の職務執行における法令の遵守その他の職務執行の適正を確保するための監察に関する事務をつかさどる。 2 防衛監察本部の長は、防衛監察監とする。 3 防衛監察監は、防衛大臣の命を受け、第一項の監察を行う。 4 防衛監察本部の内部組織は、政令で定める。 5 防衛監察本部の位置は、防衛省令で定める。
根拠法規は防衛省組織令(第162条 – 164条)である。
- 防衛監察監(官名:防衛事務官、政令指定職5号[3])
- 副監察監(1人)
- 総務課
- 統括監察官(1人)
- 監察官(3人。陸海空の将補1人ずつ)
辞令上の表記では、「防衛監察本部」は防衛監察監には冠さず、副監察監以下に冠する。
防衛監察本部は防衛省の特別の機関ではあるが、監察という任務の特性から、長である防衛監察監は防衛省職員ではなく法曹(高等検察庁検事長で退官した者を基準)からの採用としている。
設置場所[編集]
防衛大学校、防衛医科大学校、防衛研究所及び防衛監察本部組織規則(第24条)により、防衛監察本部は東京都に置かれる。
監察の種類[編集]
- 定期防衛監察
- 臨時防衛監察
- 特別防衛監察 – 公益通報により発覚した事象を主に行う監察
主要幹部[編集]
官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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防衛監察監 | 防衛事務官 | 小川新二 | 2021年04月01日 | 広島高等検察庁検事長 |
副監察監 | 小波功 | 2021年07月01日 | 南関東防衛局長 | |
統括監察官 | 水田裕滋 | 2019年07月16日 | 防衛医科大学校経理部長 | |
監察官 | 陸将補 | 池田頼昭 | 2021年12月22日 | 陸上自衛隊需品学校長 兼 松戸駐屯地司令 |
海将補 | 大西哲 | 2021年03月26日 | 第31航空群司令 | |
空将補 | 鮫島建一 | 2021年12月22日 | 航空総隊司令部防衛部長 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 主な事件 |
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01 | 櫻井正史[4] | 2007年09月01日 – 2011年08月31日 | 早稲田大・ 司法修習23期 |
名古屋高等検察庁検事長 | |
02 | 梶木壽 | 2011年09月01日 – 2015年03月31日 | 東京大・ 司法修習29期 |
広島高等検察庁検事長 | |
03 | 北村道夫 | 2015年04月01日 – 2018年03月31日 | 早稲田大・ 司法修習29期 |
福岡高等検察庁検事長 | 自衛隊日報問題(南スーダン日報隠蔽問題) |
04 | 野々上尚 | 2018年04月01日 – 2021年03月31日 | 東京大・ 司法修習34期 |
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05 | 小川新二 | 2021年04月01日 – | 早稲田大・ 司法修習36期 |
広島高等検察庁検事長 |
- ^ 防衛省人事発令(2021年4月1日付指定職)
- ^ 官報平成19年10月12日(号外第236号)。防衛省『防衛庁及び防衛施設庁の国民の保護に関する計画』。
- ^ 発足当時は指定職6号。
- ^ 勤務延長3回:2010年3月31日及び8月31日、2011年3月31日
関連項目[編集]
- 日本の行政機関
- コンプライアンス
- 防衛不祥事
外部リンク[編集]
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