ピープル・ゲット・レディ – Wikipedia

ピープル・ゲット・レディ」(People Get Ready)は、アメリカ合衆国のR&Bグループ、インプレッションズが1965年に発表した楽曲。作詞・作曲はメンバーのカーティス・メイフィールドにより、歌詞は公民権運動を題材としている[3]。アルバム『ピープル・ゲット・レディ』(1965年)からシングル・カットされた。

ゴスペルからの影響を反映して作られた曲で、メイフィールド自身は1993年のインタビューにおいて「僕が書いてきた幾つかのゴスペル・ソングは、単にゴスペルとみなされるかもしれないけど、例えば”People Get Ready”のように、僕自身はより神霊感応的な曲と捉えていた」と語っている[4]。メイフィールドはソロ転向後のライヴでも「ピープル・ゲット・レディ」を歌っており、アルバム『カーティス/ライヴ!』(1971年)には1971年1月のニューヨーク公演の音源が収録された[5]

反響・評価[編集]

アメリカのBillboard Hot 100では14位、『ビルボード』のR&Bシングル・チャートでは3位を記録し[2]、更に、シングルB面に収録された「アイヴ・ビーン・トライング」もR&Bシングル・チャート入りして最高35位を記録[3]。また、シカゴではリリースから間もなく、本作が多数の教会で歌集に加えられた[6]

本作は1998年にグラミーの殿堂英語版入りを果たした[7]。『ローリング・ストーン』誌が選出したオールタイム・グレイテスト・ソング500では24位[6]、『ニュー・ミュージカル・エクスプレス』誌が選出した「1960年代のベスト・トラック100」では51位にランク・イン[8]

他メディアでの使用例[編集]

カヴァー[編集]

ジェフ・ベック&ロッド・スチュワート[編集]

ジェフ・ベックとロッド・スチュワートが録音した「ピープル・ゲット・レディ」のカヴァーは、ベックのアルバム『フラッシュ』(1985年)に収録され、シングル・カットされた。カーマイン・アピス(ベック・ボガート & アピスでベックと共演した後、スチュワートのバンドでも活動)とデュアン・ヒッチングス(スチュワートのバンドのキーボーディスト)がアレンジやレコーディングに協力しており、アピスによれば、ベックのヴァージョンで追加されたギター・リフはヒッチングスのアイディアとのことである[17]。完成されたヴァージョンでは、アピスはドラムマシンのプログラミングを担当し、更にアピスの声のサンプリングがバックグラウンド・ボーカルとして使用されている[17]。1992年には、カップリング曲を「トレイン・ケプト・ア・ローリン」(映画『ツインズ』のサウンドトラックに提供された1988年の録音)に変更したイギリス盤シングルもリリースされ[18]、同年に全英シングルチャートでオリジナル・リリース時を上回る49位を記録した[16]

スチュワートは1993年2月5日、MTVアンプラグドの撮影を行った際に「ピープル・ゲット・レディ」を歌唱した。その模様はMTVでオン・エアされたのに加えて、ライヴ・アルバム『アンプラグド』にも収録され、シングル・カットもされている。スチュワートは更に、ハリケーン・カトリーナの被災者支援を目的としたチャリティ・アルバム『Hurricane Relief: Come Together Now』(2005年)に、ジェリー・ローソン&トーク・オブ・ザ・タウンとコラボレーションした「ピープル・ゲット・レディ」のゴスペル・ヴァージョンを提供した[19]

また、「ピープル・ゲット・レディ」はベックのライヴでも度々演奏され、ライヴ・アルバム『ライヴ・ベック!』(2003年)にはインストゥルメンタル・ヴァージョン[20]、映像作品『ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ』(2009年)にはジョス・ストーンのボーカルをフィーチャーしたヴァージョンが収録された[21]

その他の主なカヴァー[編集]

外部リンク[編集]