ビジョン グランツーリスモ – Wikipedia

ビジョン グランツーリスモ(Vision Gran Turismo)とは、ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されているレースゲーム『グランツーリスモシリーズ』に登場するコンセプトカーおよびプロジェクト名である。一般的にはVGTと略されることが多い。

グランツーリスモシリーズ発売15周年を記念して2013年8月21日に発表されたコラボーレーションプロジェクトである[1]。グランツーリスモシリーズのプロデューサー山内一典の提案により、各自動車メーカーが協力することで独自のコンセプトカーがデザインされるようになった。

製作コンセプトは「各メーカーが考えるグランツーリスモ」である。あるメーカーは「自動車カテゴリの一つしてのグランツーリスモ」と解釈し、またあるメーカーは「モータースポーツにおけるツーリングカー」と解釈する等、その解釈は各メーカーに完全に委ねられている。

発表されたコンセプトカーはグランツーリスモ6にて配信され、ゲーム上でプレイすることができる。当初は2013年末から2014年に順にリリースするとアナウンスされていたが[1]、プロジェクトの長期化に伴い舞台を後発作のグランツーリスモSPORTやグランツーリスモ7に移した上で、2022年現在もプロジェクトは進行中である。

あくまでTVゲーム用に作られた架空の車両であるが、実寸大モックアップが製作されたり、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード等のモータースポーツイベントなどで大々的に発表されたり、各メディアで取り上げられるなど、その影響力は強い。また2016年1月23日にはビジョン グランツーリスモの活動に対して日本カーデザイン大賞「ゴールデンマーカー特別賞」が授与された[2]

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参加企業・ブランド[編集]

(ABC順)

参加企業は事前予告なしで、公式サイトの参加企業一覧リストに追加、または削除されることがある。現時点では「ブガッティ」「シボレー/シャパラル」「フィッティパルディ・モータース/ピニンファリーナ」「ミニ」「ランボルギーニ」「マクラーレン」「ポルシェ」「ジャガー」が追加されており、「アルファロメオ」「ベルトーネ」の2社が削除されている。1ブランドに1台のみといった縛り等はなく、「アルピーヌ」「アウディ」「フォルクスワーゲン」「メルセデス・ベンツ」「プジョー」は2台、「SRT」は3台のVGTが収録されている。また、「ダイハツ」のようにブランドやグランツーリスモ公式からのアナウンスは無いが実装されていたり、「ジェネシス」のようなブランドのみがアナウンスしている特殊な事例も存在する。

並びは発表順。『グランツーリスモSPORT』においては基本的にGr.Xクラスに設定されているが、一部他Gr.1等に合わせチューニングされたものも存在する。

メルセデス・ベンツ AMG ビジョン グランツーリスモ[編集]

メルセデス・ベンツ AMG Vision Gran Turismo

第1弾として2013年12月5日に追加された、メルセデス・ベンツのビジョン・グランツーリスモ。

車体は「狩りをするネコ科の大型動物」というイメージによってデザインされており、スタイルは300SLが踏襲されている。300SL同様にロングノーズ・ショートデッキスタイルのボディを備え、また、ドアにもガルウィングドアが採用されている。フロントグリルには大量のLEDが埋め込まれており、車両の状況によって数パターンに発光・変化する。リアにはアクティブウイングが備えられ、高速走行時に作動する。

パワートレインは585PS・81.6kgfmを発揮する、AMG製の5.5L V8ツインターボエンジンであり、駆動形式はFR。カーボンファイバーの多用とアルミスペースフレームによって車重は1385kgまで軽量化されており、パワーウェイトレシオは2.40kg/PSを実現した。これに7速DCT、ダブルウィッシュボーン式サスペンション、リアタイヤのトラクションを最適化する電子ディファレンシャルロック機構等が合わさり、非常に高い走行性能を発揮する。

『グランツーリスモ6』ではチューニングで馬力アップや軽量化を施すことができたが、『グランツーリスモSPORT』ではいずれも不可能となっている。

2019年11月の『グランツーリスモSPORT』のアップデートでは、有料DLCであるルイス・ハミルトン タイムトライアル チャレンジのオールダイアモンド特典で、同車のルイス・ハミルトン仕様が追加された。ダイアモンドランクのタイムが厳しいことも相まって、ゲーム中及びビジョン・グランツーリスモシリーズ中最も入手難易度が高い特別仕様車である。

メルセデス・ベンツ AMG ビジョン グランツーリスモ レーシングシリーズ[編集]

第2弾として2014年1月28日に追加された、メルセデス・ベンツの2台目のビジョン・グランツーリスモ。

こちらはレーシングカー仕様であり、7速DCTを伝道効率に優れるシーケンシャルミッションに、アクティブリアウイングを固定式ウイングに、CCDカメラ式サイドミラーをコンベンショナルなミラーに、といった変更が施された。馬力は600PSに、車重は1300kgに向上しており、高い走行性能がより磨き上げられている。

BMW ビジョン グランツーリスモ[編集]

第3弾として2014年5月14日に追加された、BMWのビジョン・グランツーリスモ。

1970年代、ツーリングカー選手権で大活躍したBMWの興奮と熱気を、現在に蘇らせるべく開発されたモダンロードレーサー。BMW Mのエンジニア・デザイナーの手により、数か月もの時間と労力を掛けて生み出された。

スタイリングは4シリーズに準じた2ドアクーペであり、BMWのプロダクションスポーツカーの特徴である丸型二灯式ライト、L字テールライト、キドニーグリル等を備える。カラーリングは3色ストライプのBMW Mカラーで彩られており、車両のラインやエアロダイナミクスをより強調している。

車重はカーボンファイバーの多用によって1180kgにまで抑えられ、且つ前後50:50という理想の重量配分を実現。パワートレインは549PS・69kgfmを誇る直列6気筒のMツインパワーターボ。トランスミッションは6速シーケンシャル、これをステアリングコラムのパドルシフトで操作する。

三菱 コンセプト XR-PHEV エボリューション ビジョン グランツーリスモ[編集]

第4弾として2014年5月30日に追加された、三菱自動車工業のビジョン・グランツーリスモ。

2013年の東京モーターショーに参考出品された「MITSUBISHI Concept XR-PHEV」をベースに、三菱がこれまでにモータースポーツで培ったノウハウを注ぎ込んだ、SUVスタイルのコンセプトカーである。パワートレインにはプラグインハイブリッドを採用し、S-AWCによって4輪に最適な駆動力が配分される。三菱自動車製スポーツカーの代名詞であるスーパーAYCシステムも勿論搭載しており、そのデザインとは裏腹に鋭いコーナリング性能を示す。

フォルクスワーゲン GTI ロードスター ビジョン グランツーリスモ[編集]

フォルクスワーゲン・GTI ロードスター Vision Gran Turismo

第5弾として2014年6月18日に追加された、フォルクスワーゲンのビジョン・グランツーリスモ。5月下旬に開催された「GTIミーティング・イン・ヴェルターゼー」にて発表された。

車体デザインにはフォルクスワーゲンの専属デザイナーが総動員されており、車体の至る所に歴代GTIの要素が盛り込まれている。ボディはロードスターの名の通りオープンスタイルであり、その極めて低くカットされたウィンドスクリーンは、強烈な加速を直接肌で感じるための処置である。ドアにはシザーズドアが採用されている。

歴代GTIの要素は車体デザインだけに留まらない。駆動方式はゴルフVIIと同等の第5世代四輪駆動システム「4MOTION」を採用した4WD。トランスミッションは専用にプログラミングされた7速DSG。パワートレインは3.0リッターのV型6気筒ツインターボ「VR6 TSI」エンジンであり、最高出力510ps・最大トルク67.8kgmという大パワーを発揮する。内部・外部のほぼ全てにフォルクスワーゲンのテクノロジーが採用・融合されており、TVゲーム用に作られた車両ながら、極めて「現実的」なものに仕上がっている。

『グランツーリスモSPORT』ではGr.3カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も追加されたが、エンジン位置はベース車と異なりミッドシップレイアウトとなっている。

アストンマーティン DP-100 ビジョン グランツーリスモ[編集]

アストンマーティン DP-100 Vision Gran Turismo

第6弾として2014年7月25日に追加された、アストンマーティンのビジョン・グランツーリスモ。6月下旬に開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にて発表された。

車名前部の「DP」は「デザインプロトタイプ」の略。イギリスのアストンマーティン本社にて、デザインディレクターのマレック・ライヒマン氏率いるデザインチーム・エンジニアチームにより、同社のプロダクションスポーツカーと同様の手法によって、6カ月もの時間を掛けて開発された完全なオリジナルモデルである。

各ホイールには10枚のブレードが備えられており、ブレーキング時に開いて空気を取り込み、ブレーキを冷却するという機能が持たされている。空気抵抗が発生するサイドミラーは搭載されておらず、近年のコンセプトカーやレーシングカーに見られるCCDカメラが、フロントフェンダーとボディの隙間に備えられた。

パワートレインは811PSもの大パワーを発揮するV型12気筒ツインターボであり、これをミッドシップにマウントし、4輪を駆動する。なお、アストンマーティンの自動車史において、ミッドシップレイアウトを採用した車両はこのDP-100 VGTが初となる。

NISSAN CONCEPT 2020 Vision Gran Turismo[編集]

NISSAN CONCEPT 2020 Vision Gran Turismo
NISSAN CONCEPT 2020 Vision Gran Turismo Fire Knight

第7弾として同じく2014年7月25日に追加された、日産自動車のビジョン・グランツーリスモ。上記のDP-100同様、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にて発表された。翌年の第44回東京モーターショーでは、Vモーショングリルやフロントライトをリファインし、新カラー「Fire Knight」をまとったモデルが公開されている。

パワートレインはV型6気筒ツインターボエンジンと3つのモーターを合わせたハイブリッド式で、駆動形式は4WD。このエンジンの詳細については明らかにされていないが、その馬力・タイプから、GT-R NISMOのものと同じ「VR38DETT+GT3タービン」だと推測される。

ボディデザインは欧州日産の若手デザイナーによって手掛けられており、またNTC(日産テクニカルセンター)の空気力学技術エンジニアの技術的フィードバックも織り込まれている。リアウイングは可動式であり、速度領域に従って昇降し、300 km/hにおいて実に400kgもの強力なダウンフォースを発生させる。

スタイリングは歴代GT-Rと同じ2+2レイアウトであり、さらに2連丸型テールライトがリアに備えられていたことから、「次期GT-Rのプロトタイプではないか」と大きな反響を呼んだ。また、日産自動車は本車に対して「将来のスポーツカーの方向性のヒントを与えるモデル」とコメントしている。[3]

トヨタ FT-1 ビジョン グランツーリスモ[編集]

第8弾として2014年9月16日に追加された、トヨタ自動車のビジョン・グランツーリスモ。2014年1月の北米国際オートショーで発表されたコンセプトカー「FT-1」のグランドツーリングカー仕様であり、デザイン的にはSUPER GT版FT-1と呼んで差し支えない。

エンジンを含む車両の詳細スペックは明らかにされていないが、ゲーム内のガレージ内ソートを用いれば、623PS・1000kgと設定されていることが確認できる。また、ハイブリッドシステムを備えている。

『グランツーリスモSPORT』ではGr.3カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も追加され、オリジナル仕様、Gr.3仕様共に内装も追加された。

スバル VIZIV GT ビジョン グランツーリスモ[編集]

第9弾として2014年11月19日に追加された、スバル(富士重工業)のビジョン・グランツーリスモ。

2014年3月のジュネーブショーに出展された「SUBARU VIZIV 2 CONCEPT」のデザインをさらに発展させた、シューティングブレークスタイルのコンセプトカー。スバル車の持つソリッド感を表現するデザインにあたって鰹節の塊からヒントを得ており、デザインテーマは「超合金鰹節」とされている。パワートレインは2.0Lの水平対向エンジンと、フロントに1つ、リアに2つのモーターを搭載するプラグインハイブリッドで、最高出力は600PS、最大トルク800Nmである。

各モーターの出力を制御することで4輪の動力配分を変更する「トルクベクタリングシステム」を採用する。さらにフェンダーに内蔵されたトルクベクタリング・ランプによってその動きを可視化することで、「思い通りにクルマをコントロールできる愉しさ」を表現している。

シボレー シャパラル 2X ビジョン グランツーリスモ[編集]

第10弾として2014年12月17日に追加された、シボレー/シャパラル・カーズのビジョン・グランツーリスモ。また、2014年11月のロサンゼルスオートショーでフルスケールモデルが公開された。

ル・マン24時間レースの実験車両用の出場枠「ガレージ56」への出場を想定して設計された。スタイリングはウイングスーツをモチーフとした1人乗りのレーシングカーである。ドライバーは前方に寝そべり、手足を4つのホイールに投げ出す特徴的なドライビングポジションを取る。手足の先にあるコントローラーで操作し、速度などの計器情報はドライバーのヘルメットバイザーに投影される。

パワートレインにはレーザー推進を採用する。出力671kWのレーザーから発射されたパルスレーザーが衝撃波を発生させて空気を加熱・膨張させ、その膨張力を推力として走行する。また、推力の向きをベクタリングパネルで制御することで、推力とダウンフォースを同時に発生させる。

これまでに前例のない推進方式であったため、2Xの挙動を再現するための物理エンジンを1から開発したことを、プロデューサーの山内が公式PVの中で明かした。

インフィニティ コンセプト ビジョン グランツーリスモ[編集]

第11弾として同じく2014年12月17日に追加された、インフィニティ (日産自動車)のビジョン・グランツーリスモ。2015年4月の上海モーターショーで実車が公開された。

スタイリングは流麗なスタイルのクーペである。世界各地のインフィニティのデザイン部門がアイデアを競い、最優秀に選ばれた中国・北京チームのデザインがモチーフとなった。

パワートレインは4.5LV型8気筒自然吸気エンジンと1つのモーターを搭載するハイブリッド式を採用する。トランスアクスルレイアウトを採用し、45:55の前後質量バランスを実現する。

マツダ LM55 ビジョン グランツーリスモ[編集]

LM55のフルスケールモデルと787Bのレプリカが配置されたメインモニュメント(グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2015)

第12弾として2014年12月25日に追加された、マツダのビジョン・グランツーリスモ。2015年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいてフルスケールモデルが初公開され、右図のようにマツダをテーマとするメインモニュメント内に配置される形でフルスケールモデルが公開された。世界初公開となるフルスケールモデルをモニュメント内に配置する形で公開するのは今回が初の試みである。[4]

スタイリングはクローズドLMPタイプのプロトタイプレーシングカーであり、駆動形式はミッドシップ4WD。ボディデザインはこれまでのマツダ車にも用いられてきたデザインテーマ「魂動(こどう)」を表現しており、シャークフィンやホイールにはマツダの自動車技術群の総称であるSKYACTIV TECHNOLOGYのロゴが書かれている。マツダは本車を「ル・マン24時間レースでの完全勝利を見据えたモデル」としており、モチーフとなった車両および車名の由来は、1991年におけるル・マン24時間レースの優勝車、787Bの55号車である。

パワートレインについては一切明らかにされておらず、ゲーム内解説はおろか、プロモーションPVやマツダ公式サイトでも触れられていない[5]。エンジン音は787Bを思わせる特徴的なものである。

『グランツーリスモSPORT』では、Gr.1カテゴリーに合わせエンジンをデチューンしたレーシング仕様も追加され、オリジナル仕様、Gr.1仕様共に内装も追加された。

ミニ クラブマン ビジョン グランツーリスモ[編集]

第13弾として2015年2月26日に追加された、ミニ (BMW)のビジョン・グランツーリスモ。2014年3月のジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカー、「MINI クラブマン コンセプト」のレーシングカー仕様である。

パワートレインの詳細は明らかにされていないが、その最高出力は395psで、現行型クーパーSの2倍以上となっている。車重は1,050kgと極めて軽量に仕上がっており、フルタイム4WDとレース用6速シーケンシャルTMも相まって、0-100km/hを僅か3.5秒でこなす。最高速度は290km/h。

アルピーヌ ビジョン グランツーリスモ[編集]

アルピーヌ ビジョン グランツーリスモ

第14弾として2015年3月18日に追加された、アルピーヌのビジョン・グランツーリスモ。また、レーシング仕様である「アルピーヌ ビジョン グランツーリスモ レースモード」も合わせて追加された。2015年1月のパリ国際自動車フェスティバルで実物大モデルが公開された。

スタイリングはシングルシーターのスピードスタースタイルである。そのデザインは、アルピーヌがこれまでに発表した歴代スポーツカー、例えばA110 ベルリネッタやA210等の要素が随所に盛り込まれている。リアにはアクティブブレーキが備えられており、ブレーキング時にパネルが展開して空気抵抗を発生させ、ブレーキングを補助する。

パワートレインは4.5L V型8気筒エンジンであり、これをミッドシップに搭載して後輪を駆動する。最高出力は450馬力、最大トルクは580Nm、最高時速は320km/hを想定している。レースモードは性能こそ同じであるが、リアウイングが追加された他、ゲーム内カテゴリがノーマルカーからレーシングカーへと変更されている。

『グランツーリスモSPORT』では、Gr.1カテゴリーに合わせ調整された「アルピーヌ ビジョン グランツーリスモ 2017」が追加された。耐久レースを戦うGr.1マシンとしてのモディファイが施され、オープンだったコックピットがキャノピーで覆ったクローズドタイプとなり、フロントスポイラーやサイドインテーク、大型のリアウイングが装着された。また、アクティブブレーキは廃されている。エンジンは603馬力の4.2L V型8気筒に置き換えられ、レイアウトもリアエンジンに変更されている。

レクサス LF-LC GT “Vision Gran Turismo”[編集]

第15弾として同じく2015年3月18日に追加された、レクサスのビジョン・グランツーリスモ。2012年の北米国際オートショーで公開された、ラグジュアリークーペコンセプト「LF-LC」のグランドツーリングカー仕様である。

デザイン開発はSUPER GTやニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を想定して行われた。外観は「RC F GT500」や「RC F GT3」に酷似しており、その中でも「LC500 GT500」とほぼ同じデザインである。車体にはRC F GT3と全く同じストライプが施されている。パワートレインについては明らかにされていないが、最高出力621PS・車重1,075kg・パワーウェイトレシオ1.73kg/PSと、極めて高性能なハイブリッドGTカーに仕上げられている。

フォルクスワーゲン GTI スーパースポーツ ビジョン グランツーリスモ[編集]

第16弾として2015年4月14日に追加された、フォルクスワーゲンの2台目のビジョン・グランツーリスモ。

最大の特徴となるのはスタイリングである。性能的には以前公開された「GTI ロードスター」とほぼ同じだが、ボディがロードスタースタイルから、フォルクスワーゲンのアイコンともいえるハッチバックスタイルに変更されており、GTI ロードスターとは好対照をなす形となる。

こちらもGTI ロードスターと同様に、歴代GTIの要素が大量に盛り込まれている。最高出力510PSのVR6 TSIエンジンや、そのパワーを4輪へ伝える7速DSGに始まり、ゴルフI GTIをイメージしたサイドストライプ、GTIのアイコンでもあるインレットとアウトレットのハニカムメッシュ、フロントのライトとグリルを横切るレッドライン等、車両の全ての要素がフォルクスワーゲンの伝統とテクノロジーによって構成されている。

プジョー ビジョン グランツーリスモ[編集]

第17弾として2015年6月1日に追加された、プジョーのビジョン・グランツーリスモ。6月5日にフランス・パリの同社デザインセンター「オートモービル・デザイン・ネットワーク」にて発表イベント「プジョー ビジョンGT エクスペリエンス」が開催され、会場において1/4のスケールモデルが初公開された。[6]

スタイリングは2ドアクーペであり、プジョーがこれまで耐久レースにおいて培った経験を活かして設計された。車高は僅か1.04mと極めて低くされており、車両全体でダウンフォースを発生させる構造・デザインにされているため、アクティブリアウイング以外大型のエアロパーツは搭載されていない。

875馬力の3.2L V型6気筒ターボエンジンをリアミッドシップに搭載し、4輪を駆動する。車両重量は875kgで、1kg/psという驚異的なパワーウエイトレシオを示す。

『グランツーリスモSPORT』では、Gr.3カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も追加された。

SRT トマホーク ビジョン グランツーリスモ[編集]

第18弾として2015年6月26日に追加されたSRTのビジョン・グランツーリスモ。6月2日にアメリカ・デトロイトのフィアット・クライスラー・オートモービルズにおいて発表会が開催され、同車の1/4スケールモデルが公開された。VGTとしては初となる、3種類のグレードの同時追加となった。

「SRT トマホーク」のデザインは、2035年のスポーツカーをテーマに、ダッジやSRTなどの各ブランドのデザイナーから30以上のデザイン案が提出された中から選ばれており、バイパーなどの過去の数々のマッスルカーのデザインが源流となっている。[7]

シングルシーターのコンセプトカーで、軽量化のために、ボディ・骨格・コクピット・エンジンカバー等には中空カーボン・ナノファイバーやグラフェンといった最先端の素材が用いられる。

7.0LのV型10気筒エンジンをミッドシップに搭載し、その最高出力は1000馬力。低重心化を目的とし、バンク角は144度と広く設定される。最大の特徴は圧縮空気を用いた運動エネルギー回生システムで、減速時のエネルギーを回生してコンプレッサーを駆動し、空気を圧縮して2本のシリンダーに蓄える。この圧縮空気を必要なときに開放し、駆動力のアシストやサスペンション、空力パーツの駆動源として利用する。これは車両設定ではなく走行中に使用できる機能としても再現されており、『グランツーリスモ6』ではナイトロボタン(デフォルト設定はR1ボタン)、『グランツーリスモSPORT』では後のアップデートで追加されたオーバーテイク機能(オプションで設定されたボタン)を押すことで発動、一時的に運動エネルギー回生システムの放出量が最大となり加速性能を向上させられる。

『グランツーリスモSPORT』では、Gr.1カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も追加された。固定式ウイングやフロントカナード、シャークフィン等を装着。エンジン出力や車重にもデチューンが施され、外観・性能共にクローズドLMP1に限りなく近いものとなっている。またグランツーリスモ6に登場したトマホーク ビジョン グランツーリスモの3グレードもGr.1仕様と共に内装が追加された。

トマホーク S ビジョン グランツーリスモ[編集]

トマホークの公道仕様。Sは「スタート」や「ストリート」を意味する。アクティブフロントエアロと固定式リヤウイングが装備される。エンジン出力は792馬力に設定され、空圧駆動の前輪による215馬力と合わせると、合計出力は1007馬力となる。一番マイルドなグレードという位置付けだが最高速度は400km/hを超える。

トマホーク GTS-R ビジョン グランツーリスモ[編集]

トマホークのレース仕様。リアウイングが空圧駆動式のアクティブデュアルフラップに強化され、また車体の軽量化により車重は3グレード中最も軽い。出力も向上され、エンジンと空圧ユニットの合計出力は1450馬力となる。コーナリング時の横Gが肉体の限界を超えるため、ドライバーは脳への血流を維持するGスーツを着用する。このGスーツも車体の空圧システムの圧力を利用する。

トマホーク X ビジョン グランツーリスモ[編集]

トマホークの性能を人間の反射速度の限界、および人体の限界まで押し上げたグレードであり、Xは「エクストリーム」「エクスペリメント」を意味する。この車両を運転するには7ヶ月間にわたる専門のトレーニングを修了し、その後も身体の状態が優れていると判断されなければ搭乗できないと設定されている。GTS-R同様にGスーツの着用が必須となる。

エアロダイナミクスは更に強化され、リアウイング・床下スポイラー・各ホイール上のウイングパネル・リアスカートのラダーパネルがリアルタイムに駆動し、状況に応じた最適なダウンフォースを生み出す。ブレーキング時には全てのパーツが最大まで展開し、制動力が増加する。さらにコーナリング時は旋回力の発生にも使われる。

7.0L V10エンジンは更なるチューンを施されて2000馬力以上を発揮。同じく空圧ユニットも強化されて400馬力以上の出力を発揮し、その合計出力は2600馬力を超えるまでに高められている。

本グレードのブースト機能は「ロードラッグモード」と呼称される。発動時には全てのアクティブエアロを格納し、空気抵抗を低減。それと同時に空圧ユニットに蓄積された空気を車体のサイドとリアに噴射し、乱気流の発生の抑制が行われる。これらによって極限まで空気抵抗が低減されて最高速度が上昇する。これにより時速600km/h以上という他の追従を許さない絶対的な最高速度を発揮する。その総合性能はもはや常軌を逸した領域にまで達しており、レッドブル・Xシリーズにも引けを取らない。

ヒュンダイ N 2025 ビジョン グランツーリスモ[編集]

ヒュンダイ N 2025 ビジョン グランツーリスモ

第19弾として2015年9月17日のフランクフルトモーターショーで公開された、ヒュンダイのビジョン・グランツーリスモ。グランツーリスモSPORTから収録される。

ヒュンダイ創立50周年となる2017年を記念するモデルとされている[8]スタイリングはクローズドLMPタイプのプロトタイプレーシングカーであり、燃料電池を動力源とする。ヒュンダイ・アメリカ・デザインセンターにてデザインされ、燃料電池の開発をナムヤンR&Dセンター、走行サウンドの開発をサウンドデザイン・リサーチ研究所が担当した。

エクステリアデザインのテーマは航空学である。特に宇宙旅行の実現のために、かつてエドワーズ空軍基地の存在するロジャース乾湖で行われたテストにインスピレーションを受けたという[8]。ボディにはCFRPモノコック構造を採用し、972 kgという軽量なボディに仕上がった。

動力源として500 kW(680 PS)を発生する燃料電池スタックと、回生ブレーキによる電力を蓄える 150 kW(204 PS)のスーパーキャパシターシステムを搭載し、4輪に配置されたインホイールモーターを駆動させる。

オリジナル仕様のほか、Gr.1カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も存在する。こちらはパワートレインのみ変更され自然吸気エンジン、6速シーケンシャルトランスミッションを搭載する。

ブガッティ ビジョン グランツーリスモ[編集]

ブガッティ ビジョン グランツーリスモ

第20弾として同じく2015年9月17日のフランクフルトモーターショーで公開された、ブガッティのビジョン・グランツーリスモ。グランツーリスモSPORTから収録される。

スタイリングのインスピレーションの源はブガッティの持つレースの伝統で、1937年と1939年にル・マン24時間レースで勝利を収めたブガッティ・タイプ57 タンクに焦点を合わせている。
大きな凸形状の面が凹面のトランジションや強いラインとコントラストを作っている。
フロントグリルのホースシュー形状はフロントリップを支え、タイプ57SCアトランティックからインスピレーションを受けたセンターフィンは車のダイナミックスタビリティに貢献。ここに内蔵されるのはエアブレーキ、そしてドラッグ低減(DRS)システムをコントロールするリヤウィングの駆動コンポーネントを装備。

パワートレインはW16エンジンをミッドシップに搭載。オリジナル仕様は1,230 kW(1673 PS)および1,580 Nm(161.1 kgfm)という強大なパワーを4輪に伝え、ル・マン24時間レースが行なわれるサルト・サーキットの4か所で400 km/h (250 mph)オーバーに到達し、最高速度は447.59 km/h (278 mph)となっており、加速力と最高速に特化した仕様となっている。

2016年に発表されたブガッティ・シロンとスタイリングが共通する部分が多いが、特にブガッティからの言及はされていない。

オリジナル仕様のほか、Gr.1カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も存在する。馬力は650馬力と大幅に低下しているものの、車重は950Kgと大幅に軽量化されており、コーナリング性能に特化した仕様となっている。

フィッティパルディ EF7 ビジョン グランツーリスモ by ピニンファリーナ[編集]

フィッティパルディ EF7 ビジョン グランツーリスモ by ピニンファリーナ

第21弾として2017年3月7日のジュネーブモーターショーで公開された、F1/インディ500レーサーのエマーソン・フィッティパルディとピニンファリーナによるビジョン・グランツーリスモ。グランツーリスモSPORTから収録される。フィッティパルディ氏は「誰もが扱えて、それでいて圧倒的なレース性能を有するスーパーカー」を作り出すことを夢見て、自身の名を冠した自動車メーカー「フィッティパルディ・モータース」を設立し、EF7を発表。

スタイリングは2ドアクーペで、構想段階で、鮫をモチーフにし、ピニンファリーナが巧みに視覚化。スリークなフロントセクションとボリューミーなリアセクションを組み合わせることで、鮫の持つ精悍さをエクステリアに封じ込めた。ウイング形状としたフロントや床下の気流マネージメント、ボディと一体化した大型リアウイングなど、エアロダイナミクスでも第1級の性能を織り込んでいる。

シャシーの開発で最優先されたのは軽さと低重心。ボディはカーボンファイバータブを2つ組み合わせた構造で、エンジン、ギアボックスといったパワートレインは極限まで低く搭載されている。
パワートレインにはドイツのレーシングカーコンストラクターHWA社が開発した4.8Lの自然吸気V8エンジンをミッドシップに搭載、ギアボックスやインボード式サスペンション、ブレーキングシステムが採用されている。

マクラーレン アルティメット ビジョン グランツーリスモ[編集]

第22弾として2017年9月20日に追加された、マクラーレンのビジョン・グランツーリスモ。グランツーリスモSPORTから収録される。2030年以降のスポーツカー像を提示しており、「パフォーマンス」「ウルテリア」「ノワール」という3種のリバリーが存在する。

スタイリングはシングルシーターのレーシングカーであり、メインストラクチャーとなるキャビンは、ドライバーをうつぶせ姿勢で、ドライビングポジションを取る。その結果、極端なキャビンフォワードを実現するとともに、ドライバーがコーナーのエイペックス(内側の頂点)を完璧に把握することをも可能にした。
ボディ自体が理想的なエアロダイナミクスを生み出すよう最適化され、コーナリング時には、エアインレット開口部周辺のカバーを開くことでドラッグを生み出し、ダウンフォースを稼ぐ。その結果、可動部品の点数が抑えられ、車体の軽量化にも貢献。また炭素繊維樹脂を随所に採用しており、わずか1,000 kgという車重を実現している。

パワートレインはマクラーレン製の4L・V8ツインターボエンジンをミッドシップに搭載。前輪を覆う「ポッド」内に高出力の電気モーターを格納しており、両者を合わせたシステム出力は1150 PSに達する。

オリジナル仕様のほか、Gr.1カテゴリーに合わせ調整されたレーシング仕様も存在する。

プジョー L500R ハイブリッド ビジョン グランツーリスモ / プジョー L750R ハイブリッド ビジョン グランツーリスモ[編集]

第23弾として、2017年10月9日から10月14日に実施されたグランツーリスモSPORTのオープンベータテストで判明した、プジョーの2台目のビジョン・グランツーリスモ。車自体は2016年にインディアナポリス500マイルでの初勝利から100周年を記念するモデルとして発表している[9]

スタイリングはシングルシーターのコンセプトカーで、インスピレーションは1916年のレースで初めて勝利したL45レーサーが元となっている。低いプロポーションでキャビンも最小限にまで抑えられ、車高はわずか1 mしか無い。3008に似た鋭いヘッドランプや3本の爪型テールランプなど、現代のプジョー車と共通する要素も盛り込まれている。

パワートレインは4気筒ターボエンジンに二つの電気モーターを組み合わせたハイブリッドで、最高出力500 PS、最大トルクは730 Nmに達する。

オリジナル仕様のほか、Gr.1カテゴリーに合わせ調整された「プジョー L750R ハイブリッド ビジョン グランツーリスモ」も存在する。こちらは大型アンダースポイラーと大型リアウィングを装着し、エンジンのレブリミットを10,000回転まで高めたことで最高出力を580 PSまで強化。170馬力を生み出す電気モーターと組み合わせることによってトータル750 PSを発生させている。

イソリヴォルタ ザガート ビジョン グランツーリスモ[編集]

2017年第45回東京モーターショーで公開された、イソリヴォルタ ザガート ビジョン グランツーリスモ

第24弾として2017年10月25日の第45回東京モーターショーで公開された、ザガートのビジョン・グランツーリスモ。2017年11月27日のグランツーリスモSPORTのアップデートより収録された。

スタイリングは2ドアクーペで、1962年から70年にかけてイソが製造したGTカー、イソ・リヴォルタ・グリフォにインスピレーションを受けて生まれた1台。モータースポーツに積極的に挑み、耐久レースなどでも華々しい成果を残したイソ・リヴォルタの「戦いの遺伝子」を、最新のデザインとテクノロジーで再構築。開発段階においては、レースマシンとしての優れたパフォーマンスと、GTカーとしての日常の使い勝手の両立が目指された。ザガートの培ってきた巧みなセンスが、美しさと未来を感じさせるFRスポーツとして結実している。

パワートレインはシボレー製の6.2リッターV8。最高出力は567PS。

ホンダ スポーツ ビジョン グランツーリスモ[編集]

2017年10月9日から10月14日に実施されたグランツーリスモSPORTのオープンベータテストで判明し、第25弾として発表されたホンダのビジョン・グランツーリスモ。「面白いからやる」というホンダの企業風土が生み出した本格的なスポーツモデル。開発にあたって、グローバルにデザインコンペティションを開催し、アメリカ・LAのチームが採用された。その後のデザインの熟成作業には日米のデザイナーが参画し、それぞれの強みを生かしながら開発が進行。クォーターモデルはアメリカ、モデリングデータの作成とハードの設定は日本といった、各地域の人々が密接に繋がり、多くのデザイナーが楽しみながらこのプロジェクトに参加した。

スタイリングは2ドアクーペで、デザインダイレクションである「Human Center Design」、すなわち人間中心という考え方が、クルマの骨格を決定する人の乗せ方やエンジン、タイヤの配置といったパッケージデザインに具現化。その上でスポーツカーに求められる、止まっている時でさえ走り出しそうな動きのあるプロポーションも実現。引き締まったボディ、エアインテークとともに張り出す力強い前後フェンダー、そして機能と美しさを併せ持ったホイールなどにより、力強い存在感となって表現されている。

ボディはカーボンを多用し、車重はわずか899 kg。ミッドシップに搭載される排気量1998 ccの直列4気筒ターボエンジンは、ホンダ伝統のVTECにより410 PS / 7500 rpmを発生、そのパワーは8速デュアルクラッチトランスミッションを経て、余すところなく路面へ伝えられる。

2015年6月にホンダが米国特許庁に提出したレンダリング[10]、同年7月に欧州連合知的財産局へ出願して登録されたインテリア[11]の画像が公開されたことで話題になり、メディアからは商標登録名「ZSX」「ベビーNSX」とも呼ばれていた。

ダイハツ コペン RJ ビジョン グランツーリスモ[編集]

2017年10月9日から10月14日に実施されたグランツーリスモSPORTのオープンベータテストで判明した、ダイハツのビジョン・グランツーリスモ。2014年6月に発売された「コペン ローブ」のレーシングカー仕様。

2019年現在、ダイハツの公式発表およびゲーム内でこの車に関する情報は記載されていない。
新作グランツーリスモ7でコペンRJ VGTの情報が記載された。

アウディ ビジョン グランツーリスモ / アウディ e-tron ビジョン グランツーリスモ[編集]

2018年のフォーミュラE(パリE-Prix)で公開された、アウディ e-tron ビジョン グランツーリスモ(実車)

第26弾として2018年4月9日に公開された、アウディのビジョン・グランツーリスモ。ドイツ・インゴルシュタットの同社施設「アウディ・ドライビング・エクスペリエンス・センター」にてイベントが開催され、2018年4月9日のグランツーリスモSPORTのアップデートより収録された。

スタイリングは2ドアクーペで、アウディ・90クワトロ IMSA GTOへのオマージュが随所に組み込まれている。駆動形式はミッドシップ4WD。

本車両は2種類のタイプが用意され、ハイブリッド仕様の「アウディ ビジョン グランツーリスモ」は3.4LのV型6気筒ターボエンジンをリアミッドシップに搭載し、前輪にモーター/ジェネレーターユニットを組み合わせ、トータル950 kW(1292 ps)のパワー生み出す。もう一つのEV仕様の「アウディ e-tron ビジョン グランツーリスモ」は200 kWを発生するモーターをフロントに1基、リアに2基搭載して、計600 kW(815 ps)のパワーを生み出す。2タイプは主にフロントグリルとホイール、ランプ類が異なる。

またEV仕様の「アウディ e-tron ビジョン グランツーリスモ」はビジョン グランツーリスモで、初めて実車のモデルまで開発され、4月13日から14日に行われるフォーミュラE選手権のローマGPにおいて、レースタクシーとして使われることになる。以降も各地の有力イベントでデモ走行を披露する予定である。

ジャガー ビジョン グランツーリスモ[編集]

第27弾として、2019年10月25日に第46回東京モーターショーで初めて公開された、ジャガーのビジョン・グランツーリスモ。2019年11月28日のグランツーリスモSPORTのアップデートより収録された。

スタイリングは2ドアクーペ。Cタイプ、Dタイプ、Eタイプといったジャガー歴代のレーシングカーからインスピレーションを得ており、とりわけコックピットデザインは現代的でドライバー中心のインテリアフィロソフィーを、ピュアで楽しく、繊細なディテールと融合させ、アナログとデジタルの絶妙なバランスで両立させた。

パワートレインは電気モーターで、4輪を駆動するEVである。最高出力は750 kw(1019 ps)。動力源となるリチウムイオンバッテリーパックはコックピット周りに配置され、低重心とパーフェクトな重量配分を実現している。

グランツーリスモ7で レーシングバージョンの「VGT SV」 Dタイプをモデルとした「VGT ロードスター」が追加した。

「VGT SV」は、パワートレインの出力を1900psまで上昇させ、大型フロントスプリッターと可変リアウイングを追加。またボディ各所に電子機器の基盤を模したペイントグラフィックがあしらわれた。これらのモディファイにより、最高速度は400km/h超をマークする。
「VGT ロードスター」は、独立コクピットのロードスターボディを備える。性能はクーペと同一。

ランボルギーニ ランボ V12 ビジョン グランツーリスモ[編集]

第28弾として2019年11月25日に公開された、ランボルギーニのビジョン・グランツーリスモ。モナコで開催された「FIA グランツーリスモチャンピオンシップ」で初めて公開された。当初は2020年春に行われる『グランツーリスモSPORT』のアップデートで収録予定とアナウンスされていたが、実際には2022年3月4日に発売された『グランツーリスモ7』より収録された。

ポルシェ ビジョン グランツーリスモ[編集]

ポルシェが手掛けるビジョン・グランツーリスモ。当初は2020年中の公開、同年末までに『グランツーリスモSPORT』への収録を予定しているとアナウンスされていたが、最終的に2021年12月5日のFIA グランツーリスモチャンピオンシップ ワールドファイナル ネイションズカップ決勝の放送内にて公開、『グランツーリスモ7』での収録が発表され[12]、2022年3月4日の発売と同時に収録された。

ジェネシス ビジョン グランツーリスモ コンセプト[編集]

現代自動車の高級ブランドジェネシスが手掛けるビジョン・グランツーリスモ。2021年8月6日〜2021年8月15日にカリフォルニア州モントレーで開催されたMonterey Car Week 2021のキャンペーンの一環として行われたGenesisAtMontereyの中で、「GR1 Alpha_DB」「GR1 Bravo_GB」「GR1 Charlie_ET」とそれぞれ題された3種類のコンセプトデザインが公開された[13]
2021年12月現在グランツーリスモ公式からのアナウンスはなく、収録時期についても不明である。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]