福井鉄道 – Wikipedia

福井鉄道株式会社(ふくいてつどう、FUKUI RAILWAY Co.,Ltd. )は、福井県越前市に本社を置き、福井県内でバス、鉄道などを運営している企業である。福鉄と略される。

2009年2月に国の「鉄道事業再構築実施計画」の第1号認定を受け[3]、現在、活性化・再建を進めている。営業収益(売上高)で見れば、運輸事業ではほかの多くの地方ローカル私鉄と同様、鉄軌道事業部門より自動車事業(特にバス事業)部門の営業収益の方が多くなっている。直近の平成23年度(2012年3月期)決算によれば、自動車事業部門の営業収益が福鉄単体で見れば約75%[4]となっているのに対し、鉄軌道事業部門が占める売上割合は、福鉄単体で見ると約23%[5]である。

鉄軌道事業は1963年以降赤字が続き、バス事業や不動産事業などで上げた利益により赤字を補填する形で維持してきたが、規制緩和による貸切バス事業における他社との競争の激化、長引く不況による出控えなどによりバス事業部門の採算が悪化、バス事業部門自体が赤字となり収益構造に問題を抱えることとなった。福井鉄道は平成19年度末(2007年3月期)ですでに累積損失約22億円、累積債務約30億7000万円を抱えていたが、国は都市銀行の準拠する基準を国内基準から国際基準に切り替えるために会計制度を変更、福井鉄道はそれに伴う減損会計の導入により、線路用地が“赤字を生む資産”として評価替えを義務付けられた結果、新たに9億7000万円の減損損失を計上することになった。これは貸借対照表では、固定資産の減少とその見合いによる累積損失の増加で、借入資本・負債が相対的に大きくなることを意味する。それにより、「経営上の重大な疑義が生じた」との判断がなされ福井鉄道へのこれ以上の銀行融資が困難になった。

2007年9月、福井鉄道は、自主再建は困難とし、県、沿線3市に支援を要請した。同月、県は、沿線3市、福井鉄道、株式の33%を保有する名古屋鉄道(名鉄)に呼びかけ、「福井鉄道福武線存続協議会」を設置、2007年2月、「第5回福井鉄道福武線存続協議会」において県は福武線の存続スキームを提示した。「福井鉄道福武線存続協議会」において存続スキームへの検討が進む一方で、連合福井の地域協議会(当時の鯖丹地域協議会・南越地域協議会)が自治会組織(鯖江市区長会連合会・越前市区長会連合会)やNPO等に勉強会開催の呼びかけを行ったことが起点となり、合意形成が進められていったが、2008年3月、鯖江市区長会連合会の呼びかけで沿線3市住民代表が合同会議を開催、続いて「福井鉄道福武線の存続に向けた沿線三市住民レベル合同会議」が開催され、3市で合同のサポート団体を立ち上げていくことで合意した。2008年3月の「第6回福井鉄道福武線存続協議会」では福井銀行がオブザーバーとして参加し、債権放棄はしないもののつなぎ融資を実行することを明言した。

2008年5月、「第7回福井鉄道福武線存続協議会」において、上下分離方式による再建スキームでの路線維持存続方針が確認され、沿線3市は「福井鉄道福武線活性化連携協議会」(法定協議会)を設置した。また、沿線3市で、それぞれの市を事務局とするサポート団体が設立され、2008年6月には3市のサポート団体による「福井鉄道福武線サポート団体等協議会」が設立されている。2008年11月25日に開催された福井鉄道の臨時株主総会では、福井銀行出身で元福井鉄道顧問の村田治夫が新社長に選任された[7]。これらを受け、2008年12月29日、昭和30年代以来福井鉄道の株式を保有していた名鉄が「福鉄が1株を新規発行しこれを10億円で引き受ける」という形の第三者割当増資を引き受けた上で、増資された1株を含む保有全株(合計24万6,899株)を地元自治体の出資するTMOや3市のサポート団体、商工会議所等へ1株1円で全面譲渡し、経営から撤退した[8][10]

地元資本・地元出身経営陣による経営体制が確立した一方で、2009年2月24日には、国土交通省に申請していた「鉄道事業再構築実施計画」[3][11][12]が地域公共交通活性化法に基づき全国初の認定を受けた。この計画は、安全対策の強化(各種設備の維持・改修・更新)、営業強化・ソフト面での利便性向上(運賃や運行形態の見直しなど)、ハード面での利便性向上(新駅設置やパーク・アンド・ライド促進に向けた駐車場促進に向けた駐車場設置など)の3点を目標の柱に掲げ、10年間というスパンで輸送量増加と経営改善を目指すものである。本計画では、施策実施に必要な財政支援策も併せて示され、総額55億2,700万円の財政支援が必要と算出された。その内訳については、沿線3市による鉄道用地の取得費が12億円、設備更新の費用が10年間で計31億2,700万円、設備の維持修繕費が10年間で計12億円とそれぞれ見積もられており、このうち土地取得費については県と沿線3市が、設備更新費については県と法定協議会が、維持修繕費については沿線3市がそれぞれ分担して負担することが決まっている。また、設備更新費のうち10億円が国庫からの補助金によって賄われること、固定資産税の優遇措置を受けること[13]もあわせて決定した。

財政面での裏付けを得て再構築計画は着々と進められており、特に営業施策の強化や利便性向上策が大きく進められている。営業施策については企画乗車券の発売やイベント列車の運行、沿線自治体と連携した観光客誘致策や地元住民の利用促進策に多数取り組んでいるほか、利便性向上策については新駅4駅の設置、パーク・アンド・ライド(P&R)駐車場の設置・拡大を進めている[12]。このうち新駅については、2009年度(2010年3月25日)にスポーツ公園駅が、2010年度(2011年3月20日)には泰澄の里駅と清明駅がそれぞれ開業しており、P&R駐車場についても「全区間あわせて393台」という増強目標に対し、2012年4月時点で387台にまで増強が進んでいる。また、鉄道設備の更新については、信号保安設備や線路設備の更新が徐々に進められている[14][15]ほか、車両面では4編成の新型車両の導入が盛り込まれ、2016年度までに導入された[16]

こうした様々な施策もあり、2008年度(平成20年度)に160万5千人であった乗車人員数は、2014年度(平成26年度)では193万4千人へと20%増加している[12]

2016年(平成28年)3月27日には、「フェニックス田原町ライン」として福井鉄道福武線越前武生駅とえちぜん鉄道三国芦原線鷲塚針原駅との間で、田原町駅を介して相互直通運転を開始した[17][18][19]。同時に、福井駅前電停への支線を福井駅西口広場まで延伸し同電停を広場に移設した[17][18]。狭い電停の拡幅改修、PTPS(公共交通優先信号)の設置も進められた。

なお、えちぜん鉄道との相互乗り入れ計画開始当初は、直通区間を福井市内で完結する形態となる、福武線の浅水駅 – 鷲塚針原駅間で福井鉄道車両のみの片乗り入れとする計画であったが、福井鉄道側の施設面やダイヤ面、および旅客の利便性を向上させる目的から、当初計画を変更し、起点の越前武生駅からの直通およびえちぜん鉄道側も車両を用意しての相互直通運転とした。一方で、えちぜん鉄道側は、相互直通列車の折返し駅は当初の計画通り鷲塚針原駅のまま(ただし厳密には一度西長田駅までの直通に計画変更をしたものの、再度の計画変更で当初計画に戻った)としたため、えちぜん鉄道直通列車はあわら湯のまち・三国港方面には設定されていない[21]

また福井県議会では、福井鉄道とえちぜん鉄道、ならびに北陸新幹線の開業にともない西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線が経営移管される福井県並行在来線準備の3社での経営統合も含め、福井県内の第三セクター鉄道3社のありかたについて検討している[22][23]。2020年6月には、線路の保守にかかわる資材および工事を福井鉄道とえちぜん鉄道が共同で発注することについて合意が成立していることが報道された[24]

  • 1945年(昭和20年)8月1日 – 福武電気鉄道株式会社と鯖浦電気鉄道株式会社が合併、福井鉄道株式会社が設立。
  • 1948年(昭和23年)8月 – 中部乗合自動車株式会社を吸収合併。
  • 1953年(昭和28年)12月 – 敦賀乗合株式会社を吸収合併。
  • 1960年(昭和35年)9月 – 三方交通株式会社を吸収合併。
  • 1963年(昭和38年)5月 – 名古屋鉄道の資本下に入る。
  • 1973年(昭和48年)9月29日 – 鯖浦線が全線廃止。
  • 1981年(昭和56年)4月1日 – 南越線が全線廃止。
  • 1988年(昭和63年)
  • 1989年(平成元年)5月2日 – 高速バス東京線(ドリーム福井号)福井 – 東京間運行開始。
  • 1990年(平成2年)10月 – 高速バス大阪線福井 – なんば間運行開始。
  • 1993年(平成5年)4月 – 高速バス大阪線福井 – なんば間休止。
  • 2003年(平成15年)9月 – 高速バス大阪線(わかさライナー)小浜 – 大阪間運行開始。
  • 2005年(平成17年)6月 – 設立60周年を記念し、「FUKUTETSU」のロゴマークを名鉄のマークに準拠したものに変更。
  • 2006年(平成18年)11月1日 – 高速バス東京線昼行便(昼特急)福井 – 東京間運行開始。
  • 2007年(平成19年)12月22日 – 高速バス大阪(梅田)線、福井 – 大阪(阪急梅田)間運行開始。
  • 2008年(平成20年)12月29日 – 筆頭株主である名古屋鉄道(発行済株式数の33.36%を保有)が、全株を沿線の支援団体などに譲渡し、福鉄との資本関係をすべて解消。これに伴い名鉄グループを離脱。
  • 2009年(平成21年)2月24日 – 地域公共交通活性化法に基づく「鉄道事業再構築実施計画」が認定される。
  • 2011年(平成23年)
    • 4月1日 – 連結子会社4社を合併させる。若越商事(株)に、武生タクシー(株)、中部自動車興業(株)、(株)福鉄観光社の3社を吸収させる。
    • 7月 – 若越商事が福鉄商事に社名変更。
  • 2013年(平成25年)3月31日 – 福武線に低床型の新型電車F1000形「FUKURAM」を導入。以降、2015年に1編成、2016年に2編成が追加投入され、4編成となっている。
  • 2016年(平成28年)3月27日 – 「フェニックス田原町ライン」として福武線越前武生駅 – えちぜん鉄道三国芦原線鷲塚針原間で相互直通運転開始[19]。同時に、福井駅前電停を福井駅西口広場に移設[17][18]
  • 2018年(平成30年)8月8日 – ヤマト運輸と提携の上、客貨混載バスを越前武生 – 稲荷間で運行開始[30][31]
  • 2019年(令和元年)11月8日 – 福井銀行と福井新聞社が発行する電子マネー「JURACA」を利用したICカード決済の実証実験を福武線において同年11月20日まで実施[32][33][34]

バス事業[編集]

一般路線バス、高速路線バスおよび貸切バス事業を運営。福鉄バスおよび福鉄観光の通称も用いられている。

一般路線は越前市、鯖江市など福井県嶺北南部、および敦賀市など同嶺南東部を中心に運行しているが、鉄道事業の福武線と並行して福井市中心部へ乗り入れているほか、大飯郡おおい町にも路線がある。また、当該地域の一部自治体よりコミュニティバスの運行を受託している。

バス営業所[編集]

  • 嶺北営業所(越前市北府二丁目6-4)
  • 福井営業所(福井市主計中町9-11-2)
  • 嶺南営業所(敦賀市中44-21-3)
  • 小浜管理所(小浜市千種一丁目8-15)

高速バス路線[編集]

ドリーム福井号(日野・セレガ)

※経路など詳細は当該項目を参照のこと、<>内は共同運行会社

高速バス(廃止路線)[編集]

一般路線[編集]

越前市発着[編集]

2020年3月15日ダイヤ改正時点。以下、「…」区間はフリー乗降区間(停留所以外でも乗降可能)。

  • 武生越前海岸線
    ※「しきぶ台」と「金刀比羅前」から織田・梅浦・かれい崎・越前岬方面は越前町。
  • 王子保・河野線
    • 越前武生駅 – JR武生駅前 – 越前市役所前 – 桜町 – 保健所前 – 畷町 – ポリテクセンター福井 – 今宿 – JR王子保駅 – 春日野 – 具谷 – 桜橋 … 赤萩 … 河野 … 甲楽城口 … 甲楽城 … 甲楽城北出 … ゆうばえ … 糠口 … 糠 … 糠長島
    ※「具谷」から桜橋・河野・甲楽城・糠長島方面は南越前町。
  • 白山線
    • 越前武生駅 – JR武生駅前 – 越前市役所前 – 桜町 – 紫式部公園口 – 白山神社前 … 沓掛 … 菖蒲谷 … 二階堂 … 千合谷
  • 池田線
    • <金山行きのみ>越前武生駅 – JR武生駅前 – 越前市役所前 – 村国・三中前 – 武生高校前 – 武生東高校 – 粟田部 – 定友町 – 岡本小学校前 – 和紙の里 – 岡本小学校前 – 今立総合支所前 – 南越中学校前 … 戸板 … 西河内 … 西河内上 … 清水谷 … 稲荷 … 荒谷 … 魚見 … 金山
    • <魚見行きのみ>越前武生駅 – JR武生駅前 – 越前市役所前 – 村国 – 武生高校前 – 武生東高校 – 粟田部 – 今立総合支所前 – 南越中学校前 … 戸板 … 西河内 … 西河内上 … 清水谷 … 稲荷 … 荒谷 … 魚見
    • <金山発のみ>金山 … 魚見 … 荒谷 … 稲荷 … 清水谷 … 西河内上 … 西河内 … 戸板 … 南越中学校前 – 今立総合支所前 – 定友町 – 岡本小学校前 – 和紙の里 – 岡本小学校前 – 今立中央病院前 – 粟田部 – 武生東高校 – 武生高校前 – 村国 – 越前市役所前 – JR武生駅前 – 越前武生駅
    • <魚見発のみ>魚見 … 荒谷 … 稲荷 … 清水谷 … 西河内上 … 西河内 … 戸板 … 南越中学校前 – 今立総合支所前 – 今立中央病院前 – 粟田部 – 武生東高校 – 武生高校前 – 村国 – 越前市役所前 – JR武生駅前 – 越前武生駅
    ※「清水谷」から魚見・金山方面は池田町。
    2019年10月1日ダイヤ改正で、池田線を稲荷経由魚見ないし金谷までとし、仁愛大学経由は入谷線として系統分離。
    魚見発着の便は定友町・岡本小学校前・和紙の里を経由しない。
    越前武生駅発のうち昼間の1便は、ヤマト運輸の「宅急便」を積載する客貨混載バスで、ヤマト運輸芝原センターで宅急便を積載し、稲荷バス停でヤマト運輸の配送車に引き渡す[30][31]
  • 入谷線
    • 越前武生駅 – JR武生駅前 – 越前市役所前 – 桜町 – 問屋センター前 – 仁愛大学前 – 味真野 – 味真野神社前 … 中居 … 中入谷 … 入谷
    2020年3月15日ダイヤ改正で池田町への乗入終了、当初本路線を利用していた客貨混載便は池田線へ。
  • 南越線
    • <和紙の里行き>シピィ – 武生口 – 越前武生駅 – JR武生駅前 – 武生市役所前 – 村国・三中前 – 武生高校前 – 国高 – 武生東高校 – 粟田部 – 定友町 – 岡本小学校前 – 和紙の里
    • <シピィ行き>和紙の里 – 岡本小学校前 – 今立中央病院前 – 武生東高校 – 国高 – 村国・三中前 – 武生高校校門前 – 越前武生駅 – JR武生駅前 – 越前市役所前 – 武生口 – シピィ
    2017年3月30日までは和紙の里から先、今立総合支所前を経由して赤坂まで運行し、翌4月1日より赤坂から北中山公民館まで延伸して鯖江市内にも乗り入れたが、和紙の里以遠は2019年9月30日をもって廃止。

鯖江市発着[編集]

  • 鯖浦線
    • JR北鯖江駅 – アル・プラザ鯖江(朝方のみ経由せず) – 神明駅 – 小泉 – 石田上 – 雇用促進住宅前 – 西田中 – 新樫津 – 樫津口 – 江波 – 陶芸村口 – 織田 – 梅浦 – 道の駅「越前」 – 茂原 – 白浜 – 高佐 – 海楽園前 – 米ノ浦 – 美濃浦 – かれい崎
    ※「雇用促進住宅前」から織田・かれい崎方面は越前町。
    2017年4月1日より、「JR北鯖江駅 – 神明駅」を延伸。

福井市発着[編集]

  • 福浦線
    ※「つつじヶ丘 – こがね団地」は鯖江市、「和田橋」から織田・かれい崎方面は越前町。
  • 赤十字病院線(乗合タクシー)
  • 清明循環線
    • 清明南ルート
      • ベル前 – げんきの郷 – 杉谷口 – あさむつ苑 – 清明小学校前 – げんきの郷 – ベル前
      • ベル前 → げんきの郷 → 清明公民館 → 杉谷口 → あさむつ苑 → 清明小学校前 → 清明公民館 → げんきの郷 → ベル前
    • 大島・下荒井ルート
      • ベル前 – げんきの郷 – さくら千寿病院 – 清明小学校前 – 県住下荒井団地 – 大島二丁目 – ベル前
    • 江端ルート
      • ベル前 – 江端保育園前 – 江端駅東口 – さくら千寿病院 – 清明公民館 – げんきの郷 – ベル前
  • 麻生津循環線
    • 杉の木台ルート
      • 足羽高校シャトル:浅水駅前 – (直行) – 足羽高校
      • 足羽高校回り:浅水駅前 → 足羽高校 → 冬野口 → 冬野 → 上杉の木台 → 三十八社 → 森行口 → 浅水駅前
      • 花守町回り:浅水駅前 – 花守町 – 三尾野町 – 上杉の木台 – 三十八社 – 森行口 – 浅水駅前
      • 冬野口回り:浅水駅前 – 冬野口 – 冬野 – 上杉の木台 – 三十八社 – 森行口 – 浅水駅前
    • 青葉台ルート
      • 浅水駅前 – 冬野 – 中杉の木台 – 三十八社 – 福井ハイツ – 浅水駅前
    • 江尻ヶ丘ルート
      • 浅水駅前 – 浅水 – 三十八社 – 江尻ヶ丘 – 上杉の木台 – 冬野口 – 浅水駅前
    • 角原ルート
      • 浅水駅前 – 大土呂 – 徳尾 – 森行 – 福井ハイツ – 浅水駅前

敦賀市発着[編集]

  • 若狭線
    • 敦賀駅 – 白銀町 – 本町二丁目 – 気比神宮前 – 神楽町 – 神楽二丁目 – 市立病院前 – 松島口 – 松原公園口 – 松原町 – 敦賀高校前 – 平和町 – 北木崎 – はぴふる前 – 建設業会館 – 合同庁舎前 – 呉羽町 – 若葉町 – 粟野中学前 – 金山 – 国立病院前 – 国立病院 – 関 – 北田口 – 佐田 – 今市 – 山上口 – 坂尻 – 佐柿口 – 佐柿 – 木野口 – 美浜農協前 – 美浜駅口 – 美浜駅前
    ※「北田口」から坂尻・佐柿・美浜駅前方面は美浜町。
  • 菅浜線
    • 敦賀駅 – 白銀町 – 本町二丁目 – 気比神宮前 – 神楽町 – 神楽二丁目 – 市立病院前 – 三島二丁目 – 昭和町 – 合同庁舎前 – 呉羽町 – 若葉町 – 粟野中学前 – 金山 – 国立病院前 – 国立病院 – 関 – 北田口 – 関電社宅前 – 北田 – 菅浜 – ダイヤ浜 – 水晶浜 – 竹浜 – 落合橋 – 丹生大橋 – (関電事務所) – きいぱす – 丹生口 – 丹生 – 丹生口 – 白木もんじゅ前 – 白木
    ※「北田口 – 丹生口 – 丹生 – 丹生口」は美浜町。他の区間は敦賀市。なお、「関電事務所」は1.5往復のみ停車するが、(同事務所の)関係者以外はここで乗り降りする事が出来ない。
  • フェリー線

おおい町発着[編集]

  • 本郷線
    • おおい町役場前 – 本郷駅前 – 本郷大橋 – なごみ – 学校前 – 間原橋 – 大飯中学校前 – 大飯中学校 – 万願寺 – 広岡橋 – 笹谷 – 小車田 – 石山 – 福谷 – 三森 – 清水橋 – 川上 – 子生谷
    • おおい町役場前 – 本郷駅前 – あみーシャン大飯 – なごみ – 学校前 – 間原橋 – 大飯中学校前 – 大飯中学校 – 万願寺 – 広岡橋 – 笹谷 – 小車田 – 石山 – 福谷 – 三森 – 清水橋 – 川上 – 子生谷
    • ホテルうみんぴあ前 – 本郷白浜 – ぽーたる – おおい町役場前 – 本郷駅前 – あみーシャン大飯 – なごみ – 学校前 – 間原橋 – 大飯中学校前 – 大飯中学校 – 万願寺 – 広岡橋 – 笹谷 – 小車田 – 石山 – 福谷 – 三森 – 清水橋 – 川上 – 子生谷
    「本郷駅前 – あみーシャン大飯」または「本郷駅前 – 学校前」をノンストップ運行する便がある。
    ※「ホテルうみんぴあ前」発着は2.5往復のみ運行。なお、「ホテルうみんぴあ前 → 川上」の便は「本郷大橋」を経由しない。
  • 大島線
    • 大飯中学校 – 大飯中学校前 – 間原橋 – 学校前 – なごみ – あみーシャン大飯 – 本郷大橋 – 本郷駅前 – おおい町役場前 – ぽーたる – 本郷白浜 – (ホテルうみんぴあ前) – 犬見 – 浦底 – 南浦 – しーまいる前 – 宮留 – 塩浜海水浴場前
    • なごみ – あみーシャン大飯 – 本郷駅前 – おおい町役場前 – ぽーたる – 本郷白浜 – (ホテルうみんぴあ前) – 犬見 – 浦底 – 南浦 – しーまいる前 – 宮留 – 塩浜海水浴場前
    • 本郷駅前 – おおい町役場前 – ぽーたる – 本郷白浜 – (ホテルうみんぴあ前) – 犬見 – 浦底 – 南浦 – しーまいる前 – 宮留 – 塩浜海水浴場前
    ※「ホテルうみんぴあ前」は一部のみ経由。なお、「なごみ」発着は「本郷大橋」を経由しない。

コミュニティバス[編集]

※経路など詳細は当該項目を参照。

現在
過去
  • にこにこバス – おおい町より運行業務を受託(2012年廃止)

車両[編集]

名鉄グループ時代から、一般路線車・高速路線車・貸切車ともに長年三菱ふそう製に統一されていたが、2020年末時点では、日野自動車製やいすゞ自動車製も在籍している。一方、グループ会社のレインボー観光自動車は三菱製に統一されている[要出典]

一般路線車では1990年代後半より低床型バスを積極的に導入し、2000年にはノンステップバスを導入。

カラーリングは赤色と白色を用いた名鉄カラーを採用していたが、ノンステップバス導入時に海と青空と雲をイメージした独自のデザインを採用している。なお、導入当初は「ノーステップバス」の車体表記となっていたが、現在は「ノンステップバス」の車体表記も混在している。

鉄軌道事業[編集]

路線図(クリックで拡大)

鉄軌道事業[36]では、福武電気鉄道により開業した越前武生 – 福井市内間の福武線のほか、鯖浦電気鉄道により開業した水落 – 織田間の鯖浦線(せいほせん)や、武岡軽便鉄道(後に武岡鉄道、南越鉄道と改称し福武電気鉄道に合併)により開業した社武生 – 粟田部 – 戸ノ口間の南越線の2路線を擁していたが、1973年に鯖浦線、1981年に南越線が廃止されて以降は福武線だけを営業路線としている。前述の通り、近年では厳しい採算・経営状況が続いているが、企画乗車券発売やイベント列車の運行、沿線自治体と連携した観光客誘致策、新駅設置やパーク・アンド・ライド (P&R) 駐車場の設置・拡大といった地元住民の利用促進策などに注力し、乗客数増を目指している。

鉄軌道路線[編集]

現有路線
廃止路線

車両[編集]

2014年に運行を開始したF10形車両
鉄道形車両に設置された乗降用ステップ。左が閉じた状態、右がステップが開いた状態である

福武線では、2006年(平成18年)4月に運用車両を名古屋鉄道より譲り受けた路面電車形車両に置き換え、従来車の大半を代替したが、さらに2013年(平成25年)3月には自社発注の低床型(路面電車形)車両「F1000形」を導入した[37][38]。この独自のデザインの車両は、「FUKURAM」という愛称がつけられている。福井鉄道には鉄道線と軌道線が存在するが、FUKURAMはそのどちらの直通運用にも対応した車両である。その特徴が評価され、2014年にはローレル賞[39]を受賞した。

また、F1000形の導入と並行して、注目度向上や鉄道ファンの集客を狙い、元ドイツ・シュトゥットガルト市電の車両で、1990年から2000年まで高知県の土佐電気鉄道(土電)(現・とさでん交通)で導入・運用されていた735形電車[40]を購入・改修して運用する案が具現化、車両購入費200万円と運行に必要な改修費・輸送費7,600万円の計7,800万円について、全額を県が補助することを盛り込んだ予算案が、福井県の2013年度当初予算案に盛り込まれた[41]。福井鉄道での形式名はF10形とし、愛称は「レトラム」とした。2014年3月29日に披露式を行ったが、配電の不具合により数十m走行したところで運行を打ち切った。その後4月12日に営業運行を開始したが、度重なる故障により6月14日には運行を停止。その後9月6日に運行を再開したが故障により9月8日から9月30日まで運休した。その後は、春と秋の土休日にのみ運転されている。[42]

これらの車両の一部は、田原町駅を拠点としてえちぜん鉄道と相互乗り入れをしている(概要節も参照)[43]

営業車両[編集]

路面電車形
鉄道形

非営業車両・事業用車両[編集]

また、このほかにディーゼルモーターカーがある。

過去の車両[編集]

  • 10形
    1925年に日本車両で製造された車両。11号の1両1編成が存在し、鯖浦線の40形モハ42と編成を組んで運行を行っていた。モハ42のモハ143-1への転用を受け休車となり、1985年からの300形の導入に伴い廃車となった。
  • 20形
    1930年に日本車両で製造された車両。当初は1両1編成でモハ21・22の2両が製造・運行されていた。のち2両固定編成化され、モハ21・クハ21となった。10形と同じく300形の導入に伴い廃車となった。
  • 80形
  • 120形
  • 140形
  • 160形
  • 300形
  • 500形
  • 510形
    北陸鉄道金沢市内線のモハ2060形が路線廃止後、福井鉄道に譲渡されモハ511、512となった。500形と同じく軌道区間専用車両となっていたが、1969年に廃車となった。
  • 560形
  • 600形
  • 800形
    2編成(部分低床車)、元名古屋鉄道。2018年度をもって運用終了。2019年3月、同一車両を運行している豊橋鉄道へ再譲渡[44]
  • デキ2形

車両数の変遷[編集]

10形 20形 80形 120形 130形 140形 160形 200形 300形 560形 600形 610形 770形 800形 880形 F1000形 F10形 計(冷房車)
1982-
1985
1 2 4 4 2 6 2 6 27
1986 1 2 4 4 6 2 6 2 27(2)
1987 1 4 4 6 2 6 4 27(4)
1988 4 3 6 2 6 6 27(6)
1989 4 3 6 2 6 6 1 28(8)
1990 4 3 6 2 6 6 1 28(10)
1991 4 3 6 2 6 6 1 28(12)
1992 4 2 6 2 6 6 1 27(14)
1993-
1997
4 2 6 2 6 6 1 27(16)
1998 4 2 6 6 6 1 1 26(17)
1999 4 2 4 6 6 1 2 25(18)
2000-
2005
4 2 2 6 6 1 2 2 25(20)
2006 4 2 2 6 6 1 2 2 8 2 10 45(40)
2007-
2011
6 2 2 8 2 10 30(30)
2012 3 2 1 8 2 10 26(26)
2013 3 1 1 8 2 10 1 28(28)
2014 3 1 1 8 2 10 1 1 27(26)
2015 1 1 1 8 2 10 2 1 26(25)
2016 1 1 1 8 2 10 4 1 28(27)
2017-
2018
1 1 8 2 10 4 1 27(26)
2019-
2020
1 8 10 4 1 24(23)
  • 1982・83年は1月1日時点、1984年から2011年までは4月1日時点、2012年以降は12月31日時点
  • 『私鉄車両編成表』各年版(ジェー・アール・アール、2011年まで)ならびに『路面電車年鑑』各年版(イカロス出版、2012年以降)
  1. ^ a b c d e f g h i j 第105期有価証券報告書
  2. ^ a b 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく鉄道事業再構築実施計画の認定について(第1号認定)〔福井鉄道(株)、福井市、鯖江市、越前市、福井県〕 (PDF) 」 国土交通省からの計画認定に関する公式発表に添付された資料の1つ目。
  3. ^ 福鉄本社単体の総営業収益が15億2,728万2,000円、うち自動車運送事業部門(バス事業部門)の営業収益は11億4,535万5,000円であるため、約74.99%となる。
  4. ^ バス事業(旅客自動車運送事業)だけで見れば、福鉄グループ全体の総営業収益が54億6,861万1,000円、うちバス事業部門の営業収益は16億298万2,000円であるため、約29.31%となる。また、バス事業だけでなく子会社の福鉄商事が展開するタクシー事業も含めれば、バス事業・タクシー事業併せた収益は19億1,934万9,000円であり、約35.09%となる。
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参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]