ブリガード・ド・キュイジーヌ – Wikipedia
ブリガード・ド・キュイジーヌ(仏: Brigade de cuisine)は直訳すると「料理団」であり、主にフランス料理を提供するレストランおよびホテルの厨房内に組織されている、役割分担と作業責任が明確に定められた調理師たちの集団である。英語圏の厨房でも一般にこのフランス式の呼称が用いられる。調理工程の効率化を目的にして、19世紀末にフランス人シェフのオーギュスト・エスコフィエによって考案された。 従来の厨房では、注文が来る度に手の空いている調理師から取り掛かるという雑然とした作業が行われていたが、エスコフィエは調理作業を複数の部門に分割し、それぞれに専門のシェフを置いた組織構造を導入した。各人の役割と責任を明確に定めたこのアイディアは成功し、特にフルコースメニューにおいて一定の品質を保った料理を迅速に提供出来るようになった。 料理団の構成員は、シェフ、副シェフ、部門シェフ、准シェフ、コミ、アプランティといった職位に格付けされた。部門シェフ以下は、ソーシエ(仕上げ)、ロティスール(主菜)、アントルメティエ(温前菜)、ガルドマンジェ(冷前菜)、パティシエ(菓子)、トゥルナン(控え)の各部門に振り分けられた。なお、下記の職位と部門一覧は古典的かつ代表的な一例であり、実際は厨房ごとに様々な違いが見られる。階層構成は軍隊の編制に似る。 シェフ・ド・キュイジーヌ(Chef de cuisine)「シェフ」 料理長。厨房運営の総責任者であり、メニューの作成から仕入れ管理、スタッフ管理、勤務スケジューリング、衛生チェックなどその職務は多岐に渡る。また、支配人と共に経営や広報といったマネージメント業務にも参画する事がある[1](この場合は一社員ではなく、経営陣の一員・取締役となる)。大きな料理団のシェフほどマネージメントに重きを置いて、調理現場から離れる傾向もある。 スーシェフ・ド・キュイジーヌ(Sous-chef de cuisine)「副シェフ」 シェフの補佐役であり、シェフの不在時は代理となる。基本は一人だが大きな料理団では複数名置かれる事もあり、小さな料理団では省略される事もある。全体的な監督とサポートおよび部門シェフ不在時のカバーなど幅広い調理活動を行ってる事が多い。 シェフ・ド・パルティ(Chef de partie)「部門シェフ」 厨房内の部門責任者であり、調理師たちを監督する。小さな料理団では准シェフ(綴りは’’Demi-chef’’だけ)と呼ばれる事もあり、これはアメリカでよく見られる。 ドミシェフ・ド・パルティ(Demi-chef de
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