『白い砂のアクアトープ』(しろいすなのアクアトープ)は、P.A.WORKS制作による日本のテレビアニメ。2021年7月から12月にかけてTOKYO MXほかにて放送された[2][3]。沖縄県南城市の水族館を舞台に、2人の少女の絆や葛藤、成長を描く青春群像劇[1]。 あらすじ 前半(1-12話) 宮沢風花は、アイドルグループを脱退し、故郷の盛岡に帰ろうとしていたが、一人真夏の沖縄へと旅に出る。一方、沖縄に住む女子高生の海咲野くくるは学生生活の傍ら、祖父が営む「がまがま水族館」の業務を館長代理として手伝っていた。旅中に偶然水族館を訪れた風花はそこで不思議な体験をし、出会ったくくるに対し、ここで働かせて欲しいと頼み込む。 くくるは老朽化で閉館が決まっている水族館を存続させるため、風花たちと協力して集客できるイベントを次々開いたが、閉館が避けられないとわかると水族館に籠城する。台風が直撃した水族館で停電や雨漏りを目の当たりにしたくくるは、「ここでは生き物を守れない」と実感し、閉館を受け入れる。風花にも映画主演の話が舞い込んでいた。 8月31日、がまがま水族館は閉館。くくるから「夢を追いかけて」と背中を押された風花は上京することになった。だが風花は飛行機をキャンセルし、泣いているくくるのもとに戻ると「私がくくるのお姉ちゃんになる」と宣言する。風花は映画出演を断り、次の夢を見つけるまで故郷に帰ることにした。くくるも新しくできた水族館「アクアリウム・ティンガーラ」で働くと決意する。 後半(13-24話) 高校を卒業したくくるは「アクアリウム・ティンガーラ」に就職する。だが配属されたのは飼育部ではなく営業部だった。くくるは慣れない仕事、上司で副館長の諏訪哲司の無理難題、飼育担当の南風原知夢たちとのあつれきに頭を悩ませる。風花が沖縄に移住し、ティンガーラのペンギン飼育担当になり、くくるを精神面から支える。 くくるは諏訪から与えられた水族館ウェディングのプレゼンに失敗。がまがまが解体されたことを聞いたことで心が折れ、仕事を投げ出して離島を旅する。そこでウミガメの産卵を見たことで再び自分の仕事に向き合うことを決意。くくるを追いかけてきた風花も環境汚染問題に興味を持ち、ティンガーラのハワイ研修に応募する。迷う風花にくくるは「今度は私がお姉ちゃんになる」と励ます。くくるは水族館ウェディングを成功させ、風花を送りだす。 2年後、飼育にも実務にも熟知し、ティンガーラの幹部候補と目されるようになったくくるのもとに、風花が留学を終え帰ってくる。ふたりは「生き物のことを考え続けること」との決意を新たにする。 登場人物 主要人物 海咲野 くくる(みさきの くくる) 声 – 伊藤美来[4] 本作の主人公。沖縄にある「がまがま水族館」で館長代理(夏休み期間中のみ)として働く女子高生。両親を亡くしており、祖父母と暮らす。毎朝、道沿いのキジムナーをまつる祠に魚の頭を供え「まくとぅそーけー、なんくるないさー」と唱えるのが日課。学校には小型二輪車で通学をしている。両親が残した自分の母子手帳の他に、名前の無いもう一冊の母子手帳があることを気に掛けているが、祖父母には聞けていない。
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