天城トンネル(あまぎトンネル)は、天城峠の下で、静岡県伊豆市と、同県賀茂郡河津町を結ぶトンネル。天城山隧道(あまぎさんずいどう)、新天城トンネル(しんあまぎトンネル)の2つがあり、本項では両トンネルについて記す。 天城山隧道(旧天城トンネル)[編集] 天城山隧道(あまぎさんずいどう)は、天城峠の下で、静岡県伊豆市と、同県賀茂郡河津町を結ぶ国道414号のトンネル。川端康成の小説『伊豆の踊子』や、松本清張の小説『天城越え』で有名なこのトンネルは、1905年(明治38年)に完成した。全長445.5メートル[3]。アーチや側面などすべて切り石で建造された日本初の石造道路トンネルであり、日本に現存する最長の石造道路トンネルでもある。総工費10万3,016円[1]。 1916年(大正5年)には、バス運行が開始されて人・物の交流が盛んになった[4]。 天城山隧道は1998年(平成10年)9月2日に国の登録有形文化財に「旧天城隧道」として登録された[5]。2001年(平成13年)6月15日には「天城山隧道」の名称で道路トンネルとしては初めて国の重要文化財(建造物)に指定された[3]。なお、当該指定にともない登録有形文化財としての登録は抹消されている[6]。この時期に観光スポットとしての整備として従来舗装されていたアプローチ部分の舗装が剥がされた。また、日本の道100選にも選ばれている。1970年(昭和45年)天城山隧道の西側に開通した新天城トンネルの完成によって、現在は森の中に静かなたたずまいを見せている。現本線の新天城トンネルと区別するため、「旧天城トンネル」とも呼ばれる。 修善寺側入り口付近には駐車場や公衆トイレが設備されている。トンネル内の照明は通常のパネル型ではなく、ガス灯を模したデザインのナトリウムランプである。また、幅員は3.50メートルと非常に狭く、たとえ側溝まで含めても幅は4.10メートル[3]しかなく、一般車両のすれ違いはまず不可能といえる。 河津町側坑口(2019年12月) 河津町側坑口の扁額「天城山隧道」 天城山隧道(旧天城トンネル)を行き違う普通車(2010年9月、伊豆市側(北側)から撮影) 新天城トンネル[編集] 新天城トンネル(しんあまぎトンネル)は、天城山隧道の西側に並行して造られた国道414号のトンネル。1970年に竣工、延長800 m。当初は天城トンネル有料道路として有料であったが[7]、2000年3月18日より無料開放となった。 参考文献[編集] 関連項目[編集] 外部リンク[編集] ウィキメディア・コモンズには、天城トンネルに関連するカテゴリがあります。
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