OTTAVA con brio – Wikipedia

OTTAVA con brio』(オッターヴァ コン ブリオ)は、クラシック音楽専門ラジオ局のOTTAVAで放送されていたリクエスト番組。

TBSの傘下にあった時期のOTTAVAでは唯一のリクエスト番組。赤坂サカス内のOTTAVAスタジオ(当時)からの生放送だった。楽曲のリクエストは電子メールのほか、2008年6月から[1]はBIGLOBEの特設サイトでも受け付けていた。

OTTAVAのサイトでは直近1週間分の放送をオンデマンド配信していた。また、2008年9月29日から2010年4月2日まではTBSラジオでも番組の一部を遅れネットしていた。ネット終了後は、2011年3月まで日曜夜に放送していた音楽番組『Listen HEART!』にコーナーの機能を引き継いでいた。なお、TBSラジオでクラシック専門の音楽番組がレギュラー放送されるのは、日曜23時台に放送されていた『小朝の百万人の音楽』(出演:春風亭小朝)以来およそ18年ぶりのことであった。

OTTAVAの運営がTBSからナクソス・ジャパンに譲渡されたのを機に、2014年6月30日をもって終了。

「con brio」は「生き生きと」という意味の音楽用語。リスナーが「昆布漁」と表記することがある。

放送時間[編集]

  • OTTAVA、BIGLOBE RADIO[2](生放送)
毎週月曜日 – 金曜日 18:00 – 22:00(2010年4月1日 – 2014年6月。最終日となった2014年6月30日は24:00まで放送された[3]
毎週月曜日 – 金曜日 18:00 – 21:30(2009年4月1日 – 2010年3月31日)
毎週月曜日 – 金曜日 22:00 – 25:00( – 2009年3月31日)
  • TBSラジオ(序盤の1時間のみ。1回遅れ)
毎週月曜日 – 金曜日 27:00 – 28:00(2008年9月29日 – 2010年4月2日)

プレゼンター[編集]

司会者(一般のラジオ番組におけるディスクジョッキーやパーソナリティ)をOTTAVAでは「プレゼンター」と呼ぶ。

  • 斎藤茂(OTTAVAミュージックディレクター、2008年5月5日 – 2014年6月30日)
2008年5月5日 – 7月4日:月曜日 – 金曜日を担当。
2008年7月8日 – 12月22日:火曜日 – 金曜日を担当。
2008年12月23日 – 2009年4月2日:月曜日 – 金曜日を担当。
2009年4月6日 – 2014年6月30日:月曜日 – 木曜日を担当。
金曜日を担当。斎藤の不在時に代役をつとめたこともあった模様。

過去のプレゼンター[編集]

BGM[編集]

トークのBGMには、ヴォーカル・アンサンブル カペラの演奏による、ルネサンスのア・カペラを使用している[5]。番組テーマ曲も彼らの演奏による、ジョスカン・デ・プレ作曲の「心惹くこの形見の衣よ」(Dulces exuviae)で、アルバム『ディドーの嘆き〜あるルネサンス写本の物語』に収録されている[6]

リクエストの種類[編集]

通常のリクエストのほか、プレゼンターにより異なるタイプのリクエストを受け付けている。

フレーバー・リクエスト
斎藤がリスナー個人の現在の気分や状況(特に曲名がわからないけれど、その心境に合わせたリクエストなど)に合わせた選曲を行う。
音の花束
森の担当回では、プレゼント目的のリクエストをメッセージとセットで受け付けている。

コーナー[編集]

クラシック・コンシェルジェ
金曜日放送。スポーツニッポンとのタイアップにより、注目公演などの情報を紹介する。2009年3月までは月曜日の放送で、同紙の文化社会部長の宮嶋極が出演していた[7]
コンピレーションの森
斎藤の担当日に放送。テーマに沿った楽曲をリスナーから募集するコンピレーション企画。一部は商品化が実現し、5タイトルが iTunes Music Storeにて販売された。音源は、Naxos Japan。後半の3タイトルは、リスナーが公募でジャケットをデザインした。
  • OTTAVA con brio 燃焼系クラシック – アレグロ -10曲(2008年11月26日リリース)
  • OTTAVA con brio 燃焼系クラシック – アンダンテ -11曲(2008年11月26日リリース)
  • OTTAVA con brio クリスマスアルバム -12曲(2008年12月10日リリース)
  • OTTAVA con brio 宇宙を感じるクラシック -15曲(2009年8月12日リリース)[8]
  • OTTAVA con brio 納涼! 恨めしクラシック♪ -17曲(2009年8月12日リリース)[8]
※また上記以外に、開局記念のコンピレーションも発売していた。
  • OTTAVA Presents – 音の花束 -16曲 (1997年4月開局記念としてリリース)音源は、HNH International Ltd.(Naxosの親会社)
みんなで鳴らそうシングル・ベル
クリスマス・イヴ直近の斎藤の担当日に放送。斎藤がルロイ・アンダーソン「そりすべり」に合わせてスレイベルを演奏する。クリスマスに一人で寂しくラジオを聴いているリスナーをOTTAVAがハブとなって繫ぎ合わせるという趣旨の、おひとりさま優先企画[9]。2012年12月22日のイベントのためにOTTAVAが購入したスレイベル[10]を24日に演奏したのが最初。翌年の2013年12月24日にも演奏された。
マイ・ベスト・アリア
斎藤の担当回で2010年から募集していたオペラのアリアの人気投票。最終的には1218人が投票した。結果はクラウドファンディングによりCD化[11][12]されたほか、『PrimeSeat/OTTAVA Salone』2016年12月14日[13]と21日[14](ともにプレゼンター:斎藤)でベスト20が発表された。
その他
宮前の担当回では、番組の最後に呼吸法やヨーガのポーズを紹介していた[15]
栗原の担当回では、番組の後半にお勧めの映画や書籍を紹介していた。

エピソード[編集]

  • 2010年にTBSラジオでの放送が終了するまでは、本番組の冒頭で流れる番組テーマ曲のインパクトについて、前時間帯に放送される番組の『JUNK』でたびたび取り上げられた。『雨上がり決死隊べしゃりブリンッ!』(水曜)のポッドキャストでは、パーソナリティの蛍原徹が番組テーマ曲のモノマネを披露したり、『伊集院光 深夜の馬鹿力』(月曜)では番組テーマ曲を題材にした「デブとドブスがコンブリオ」というコーナーが作られ、2014年初頭まで放送されていた。また、プレゼンターの斎藤茂は、伊集院光と上記コーナーについて番組内で触れ、「彼のトーク力には万人を惹きこむ魅力がある」と語った。
  • OTTAVAのリスナーを「ブリメン」と呼ぶことがあるのは、この番組名に由来する。番組終了後はこの呼び名は一般に使われていない模様だが、ファンサイトのタイトルなどに残っている。

関連項目[編集]

  • OTTAVA
  • OTTAVA Salone – OTTAVAがTBSを離れた後、2014年10月1日に開始された番組。斎藤と森の担当回に『OTTAVA con brio』のカラーが受け継がれている。

外部リンク[編集]