雀魂 -じゃんたま- – Wikipedia

雀魂 -じゃんたま-』(簡体字中国語: 雀魂麻将、英語: Mahjong Soul / majsoul[1])は、中華人民共和国のキャットフードスタジオ(簡体字中国語: 猫粮工作室、英語: Cat Food Studio)より開発・配信されているオンライン対戦麻雀ゲーム。日本での運営はYostarが行っている。ブラウザ版、Android版、iOS版があり[2][3]、日本式麻雀(リーチ麻雀)のルールで、四人麻雀と三人麻雀のプレイを提供している。

2018年に中国でサービス開始[4]、日本では2019年4月25日にウェブブラウザ版のサービスを開始した[5]オンライン対戦麻雀ゲーム。基本プレイ無料で、プレイヤーのアバターとなるキャラクター(雀士)やアクセサリ[注 1]はガチャ(祈願)などから入手できるアイテム課金制。中国開発の麻雀ゲームであるが、ルールは中国麻雀ではなく日本式のリーチ麻雀を採用している[注 2]。キャラクターを対局でアバターに用いたり、贈り物アイテムを使用したりすることでそのキャラクターの絆ポイントが上昇し、追加ボイスや追加グラフィックが解禁される育成ゲーム的要素も存在する。

対局においては、プレイヤー補助のためのアシスト機能(手持ちのドラ牌が光り、聴牌時には捨て牌選択の際に待ち牌の種類と場に見えていない残り枚数が表示される)が実装されている[注 3]。サービス開始当初から、Vtuberを活用したプロモーションを積極的に展開することで、麻雀に馴染みのない低年齢層などの取り込みを行っている[4]

そのほか、日本の競技麻雀プロ団体・RMUが2021年に開始させたタイトル戦「闘魂杯」では本ゲームが採用され、すべての対局がオンラインで行われている[6]

ゲームモード[編集]

四人麻雀・三人麻雀とも、下記の3ゲームモードを常設でプレイ可能。常設ゲームモード以外に、期間限定イベントとして特殊ルールによる対局が行われる場合がある。

段位戦[編集]

ランダムマッチングにより対局を行い、段位昇格を目指す基本的なゲームモード。

段位
プレイヤーの段位を表す称号。初心 ⇒ 雀士 ⇒ 雀傑 ⇒ 雀豪 ⇒ 雀聖 ⇒ 魂天 の順に昇格。魂天以外の段位はさらに内部で3階級、魂天は20階級に分けられ、四人麻雀と三人麻雀の段位は別となる(1プレイヤーが必ず四麻と三麻の2種類の段位を持つ)。対局結果によって段位ポイントが増減し、一定ポイントに達すれば次の階級に昇格し、逆にポイントが尽きて0になると1階級降格する。ただし、初心1 – 3・雀士1の間は、ポイントが0になっても下の階級に降格することはない。
部屋
段位・ルール別にマッチングを行うハウス。段位によって入場制限があり、銅の間(初心・雀士)⇒ 銀の間(雀士・雀傑)⇒ 金の間(雀傑・雀豪)⇒ 玉の間(雀豪・雀聖)⇒ 王座の間(雀聖・魂天)の順に昇格。それぞれの部屋で「四人東」(東風戦)「四人南」(半荘戦)「三人東」「三人南」から参加ルールを選択するとマッチングが開始される。
  • 初心者用の銅の間はノーレート・場代なし。銀の間以上の部屋では、部屋階級とルールに応じた一定量のコイン(ゲーム内通貨)を所持していないと対局に参加できず、対局終了時に結果によるコインの授受と場代の徴収が行われる。所持コインが一定金額を下回った場合、1日1回「復活コイン」として段位に応じた金額を受け取ることが可能。
  • 本作はYouTube・Twitch・ニコニコ生放送などの外部ライブ配信サービスを用いて対局を公開することを認めているが、最高ランク部屋の王座の間ではゴースティング[注 4]などの不正行為防止のために生配信を認めず、5分以上の遅延を入れて配信することを定めている[7]

大会戦[編集]

「大会ロビー」と「交流の間」に分けられる。時期によっては限定で「修羅の戦」が開かれる。

大会ロビー
プレイヤーが企画・レギュレーション設定を行った大会が開催されており、それに参加ができるロビー。大会の開催申し込みはゲーム内からではなく、公式サイトから行う必要がある[8]。1プレイヤーは7日に1回しか大会開催はできず、また開催費用として一定量の輝石(課金によって購入できる、ゲーム内通貨のひとつ)が必要となる。大会での対局結果による段位の昇降やコインのやり取りは発生しない。
交流の間
ランダムマッチングによるフリー対戦モード。段位戦同様に「四人東」「四人南」「三人東」「三人南」のルールが選択できるが、誰でも参加可能で段位の昇降は発生しない。

友人戦[編集]

友人対戦モード。卓の作成・参加とも無料で、段位昇降やコインの授受はない。四人麻雀・三人麻雀、東風・半荘の選択の他、持ち点や持ち時間などのレギュレーション設定も可能。卓の作成者に5桁の数字で部屋番号が与えられ、それを共有することで特定の友人やコミュニティ内での対局が行われる。コンピュータプレイヤーを1~3名対局に加えることも可能。

大会戦や友人戦では一部ルールの任意変更が可能。

四人麻雀[編集]

  • 25,000点持ちの25,000点返し(オカなし)。順位ウマは5-15。
  • 喰いタンあり、後付けあり(アリアリ)。
  • 喰い替え禁止。
  • 裏ドラ・槓ドラ・槓裏ドラあり。赤ドラは五萬・五筒・五索に各1枚。
  • 途中流局は九種九牌・四風連打・四槓散了・四家立直の4種。
  • 二家和・三家和(ダブロン・トリロン)あり。
  • 国士無双十三面待ち・四暗刻単騎・大四喜・純正九連宝燈はダブル役満とし、フリテン状態でもダブル役満とする。また、役満の複合あり。
  • 国士無双のみ他家の暗槓による槍槓が成立する。
  • 責任払い(包)あり。大三元と大四喜の確定に対し適用[9]
  • 30符4飜・60符3飜は満貫に切り上げない。親はロン和了11,600点・ツモ和了3,900点オール。子はロン和了7,700点・ツモ和了2,000点/3,900点。
  • 流し満貫あり。
  • 半荘戦の西入・東風戦の南入あり(終局時にトップが30,000点未満の場合)。その後はいずれかの対局者が30,000点に到達した時点で終了するサドンデス方式。
  • 飛びあり。0点ちょうどは続行で、持ち点1,000点未満での立直不可。

三人麻雀[編集]

四人麻雀との相違点のみ挙げる。

  • 35,000点持ちの35,000点返し。順位ウマは1位と3位の間で15。
  • 二萬から八萬までを抜いた27種108枚で行う。一萬がドラ表示牌の場合、九萬がドラとなる。
  • チーなし。
  • 北は抜きドラとする。
    • 各種ドラに北が含まれる場合、抜きドラと複合する。卓上に抜かずに手の内で使うことも可能だが、その場合抜きドラとしては計上されない。
    • 北は河に捨てても構わない。
    • 北を抜いた直後に引く嶺上牌でツモ和了した場合嶺上開花が付く。ただし北抜きは槓ではないので槓ドラはめくられない。
    • 北抜きに対して他家はロン和了することができる。ただし加槓ではないので槍槓は付かない。
    • 1巡目に北抜きが行われた場合、以降は地和やダブル立直が成立しない。また立直後1巡以内に北抜きが行われた場合は一発が消失する。
  • 赤ドラは五筒・五索に各1枚。
  • 途中流局は九種九牌・四槓散了の2種のみ。三家立直は続行される。
  • ツモ和了時は北家分の支払いが無視され和了点が下がるツモ損方式[10]
  • 西入・南入の基準点は40,000点未満。

修羅の戦[編集]

期間限定イベントや「大会戦」にて不定期に開催される、本作独自の特殊ルール対局。基本ルールは四人麻雀東風戦だが、「配牌時に手牌から3枚不要牌を選出し、他家と交換する」「和了者が出ても局が終了せず、残りの対局者で続行し1局で最大3名まで和了できる」点が通常のルールと大きく異なる[11]。通常の四人麻雀ルールとの主な違いは以下の通り。

  • 配牌13枚からまず不要牌3枚を選出・交換する。
    • 全員の選出終了後、コンピュータがランダムに他家と3枚を交換する(どの対局者に渡ったかは視認できる)。
    • 配牌時に聴牌や一向聴の状態でも3枚選ばなければならない。
    • 選んだ3枚は、捨て牌とはみなされずフリテン対象にならない。
  • 和了が発生しても局が終了しない。(飛び発生や南入時のサドンデス成立時を除く。)
    • 和了手は他家に公開されずに伏せられたまま、コンピュータ計算でその場で点数授受が行われる。裏ドラも見えてはいないが、自動的に算入される。
    • 和了発生後は、和了者の下家の自摸から、残った対局者のみで局を続行する。同様の手順で、一局で最大3名まで和了ができる。
    • 3名が和了するか、荒牌平局後に初めて和了者の手が公開される。
  • 和了者は、その後その局の一切の点数授受に関与しない。
    • ツモ和了時、先にアガり抜け済の対局者の支払いは発生せず、ツモ損として扱われる。
    • 和了後に、他家のカンで新たにドラが乗るなど和了点上昇の要素が発生しても、追加の支払いは受けられない。
    • ノーテン罰符の授受は、荒牌平局時にアガり抜けしていなかった対局者の間のみで行われる。
  • 親の和了・聴牌に関係なく連荘なし。ただし、途中流局時にはその局をやり直す。その場合も、途中流局以前に成立した和了の清算は巻き戻されない。積み棒も発生しない[11]
  • 責任払いなし。

ローカル役[編集]

本作は以下のローカル役を実装している。ただし段位戦では採用されず、友人戦などにおいて卓作成時のルール変更によって導入することができる。ローカル役ありの限定イベントが開催されたこともある[12]

メニュー画面での表示や対局中のアバターとして使用されるキャラクターで、初期状態では「一姫」と「二階堂美樹」が選択できる。それ以外のキャラクターは主にガチャで獲得でき、女性キャラと男性キャラで「落桜の道」「竹林の道」の2つにガチャは分けられている。

初期キャラクター[編集]

ガチャキャラクター[編集]

落桜の道

  • 藤田佳奈(声 – 内田真礼)
  • 三上千織(声 – 井口裕香)
  • 相原舞(声 – 井口裕香)
  • 撫子(声 – 斎藤千和)
  • 八木唯(声 – 小清水亜美)
  • 九条璃雨(声 – 小清水亜美)
  • ジニア(声 – 中原麻衣)
  • カーヴィ(声 – 中原麻衣)
  • サラ(声 – M・A・O)
  • 二之宮花(声 – 小原好美)
  • 白石奈々(声 – M・A・O)
  • 小鳥遊雛田(声 – 村川梨衣)
  • 五十嵐陽菜(声 – 村川梨衣)
  • 涼宮杏樹(声 – 洲崎綾)
  • 北見紗和子(声 – 洲崎綾)
  • 雛桃(声 – 伊瀬茉莉也)
  • かぐや姫(声 – 伊瀬茉莉也)
  • 藤本キララ(声 – 竹達彩奈)
  • エリサ(声 – 丹下桜)
  • 寺崎千穂理(声 – 竹達彩奈)
  • 福姫(声 – 植田佳奈)
  • 七海礼奈(声 – 堀江由衣)
  • 姫川響(声 – 鬼頭明里)
  • 森川綾子(声 – 丹下桜)
  • 西園寺一羽(声 – 佐倉綾音)
  • 小野寺七羽(声 – 鬼頭明里)

竹林の道

  • 滝川夏彦(声 – 古川慎)
  • サミール(声 – 下野紘)

コラボキャラクター[編集]

期間限定イベントで登場するキャラクター。軽庫娘のみイベント報酬として獲得できる配布キャラクターで、それ以外はイベント限定ガチャで入手可能。後日再登場する可能性もある。

テレビアニメ[編集]

2022年4月より『じゃんたま PONG☆』が毎日放送・TBS系列『スーパーアニメイズム』枠”おしり”ほかにて放送予定[16][17]

スタッフ[編集]

放送局[編集]

インターネットでは、Yostar公式YouTubeチャンネルにて無料で見逃し配信が行われる[18]

注釈[編集]

  1. ^ 麻雀牌・マット・立直棒の色や形状を変更したり、立直や和了時に光や音などの演出を追加するものである。
  2. ^ 日本国内でのプレイ環境は標準で日本語化されているが、断么九・混全帯么九・純全帯么九の「么」の字は中国語式に「幺」の字を用いている(zh:断幺九zh:混全带幺九zh:纯全带幺九)。
  3. ^ 友人戦や大会戦では卓作成者・主催者の任意でアシストを切ることが可能。また、段位戦でも最高位ルームの「王座の間」ではアシストが働かない。
  4. ^ 他人のゲーム画面を見ながら対戦プレイに参加することで本来知り得ない情報を入手し、対戦を有利に進めようとする行為である。

出典[編集]

外部リンク[編集]