青雲中学校・高等学校 – Wikipedia

青雲中学校・高等学校(せいうんちゅうがっこう・こうとうがっこう, Seiun Gakuen Junior and Senior High School)は、長崎県西彼杵郡時津町左底郷にある私立中学校・高等学校である。

高等学校においては、中学校から入学した生徒と高等学校から入学した生徒との間では第2学年で混合したクラスを編成する併設混合型中高一貫校である。

創立当初から学生寮を設け、全国から学生を受け入れている。1995年度より高等学校が、2009年度より中学校が共学となる。

長崎の財界人らが中心となり、全国的に優秀な人材を育成するため1975年(昭和50年)4月に速水雄吉を初代理事長として設立。学業だけでなく道徳や運動による体力、精神力の向上も注力した「全人教育」を指針としている。創立当初より中高一貫校で、1976年以来学生寮が構内に設置されている。校名は清らかを表す「青」と高くて優れていることを表す「雲」からとり、高い志をもつように名付けられた。

伝統的に医学部進学者を多数輩出しており、長崎県内の医師は本校卒業生が多い。

進学塾などはラ・サール、久留米大学附設と合わせて「九州御三家」[1]としている。

九州地方のほかに本州や沖縄などから入学する者もいる。設立以来男子校であったが、1995年(平成7年)度から高等学校が、2009年(平成21年)度から中学校が男女共学となった。

学生寮は、男子は中学生用の望山寮と1997年に竣工した高校生用の和敬寮[2]。高校女子は学校指定下宿が本学から近い順に「一二三荘」、「淳風寮」、「東望寮」がある。

  • 1974年(昭和49年)10月 – 青雲学園設立発起人会と設立準備事務局を開設する。初代理事長兼学園長に元長崎県副知事の速見雄吉が就任する。
  • 1975年(昭和50年)
    • 3月 – 校地と校舎第1期の工事が完了する。
    • 4月1日 – 「青雲中学校・高等学校」を開校し、中学156名、高校113名が入学する。
  • 1976年(昭和51年)
    • 1月 – 体育館と格技場が竣工する。
    • 3月 – 望山寮が竣工する。
  • 1977年(昭和52年)4月 – テニスコートが竣工する。
  • 1985年(昭和60年)10月 – 第二運動場が竣工する。
  • 1992年(平成4年)12月 – 第三運動場が竣工する。
  • 1994年(平成6年)3月 – 創立20周年記念館が竣工する。
  • 1995年(平成7年)4月 – 高校が共学を開始する。
  • 1996年(平成8年)10月 – テニスコートを新設する。
  • 1997年(平成9年)2月 – 和敬寮(望山寮E棟、高校生用全個室)と温習室(学習棟)が竣工する。
  • 2009年(平成21年)
    • 2月 – 特別教室棟が竣工する。
    • 4月 – 中学校が共学を開始する。
    • 創立30周年記念で、記念館を初代理事長・速見雄吉の名に因み「速見記念館」と改称して記念館前に速見雄吉の銅像を設置する。
  • 2010年(平成22年)
  • 2014年(平成26年) – 新本館(1号棟)竣工
歴代校長
  1. 古川憲介 (1975 – 1986)
  2. 本田了 (1986 – 1999)
  3. 潮下聰 (1999 – 2006)
  4. 中嶋将晴 (2006 – )

教育方針[編集]

校訓
「いまをだいじに」
  • ゆたかな知性をつちかえ
  • ひろい心をはぐくめ
  • たくましい体をつくれ

集団心の活用による学習効率の向上を身上とする。

基礎データ[編集]

校章
中央に校名の「青雲」の文字(縦書き)を置く。雲を貫くペンが描かれている。
校歌
作詞は豊永徳、作曲は安永武一郎で、歌詞は3番まである。
賛歌

作詞は中村元三、作曲は松尾政彦で、歌詞は3番まである。

開校記念日
設立準備事務局が設置された1974年(昭和49年)を創立年、毎年10月を開校記念日としている。

教育課程[編集]

青雲中学から高校に進学する生徒は「旧校生」、青雲高校から入学する生徒は「新校生」と称される。高校1年次は個別に授業されるが高校2年次以降は合同で学級が編成されて文系と理系の別に授業される。体育指導も注力し、中学生は柔道と剣道が必修で、3学期は「青雲坂」と呼ばれる敷地内を一周する傾斜の高い坂道で持久走が行われる。持久走は新棟建設工事のために2013年と2014年は中止されたが、2015年に再開された。

1学期
  • 4月 – (新入生のみ)新入生合宿(国立諫早青少年自然の家)、実力考査(新入生以外)、体育大会
  • 5月 – 定期考査、スケッチ大会(中1)
  • 6月 – 進学講演会(高2、高3)、実力考査
  • 7月 – 定期考査、夏期課外授業、オープンスクール
  • 8月 – 夏期課外授業
2学期
  • 9月 – 青雲祭、定期考査
  • 10月 – 開校記念式、青雲ラリー、スペリングコンテスト(中1 – 中3)、中2修学旅行(目的地は黒部峡谷・京都・名古屋など)、社会見学(中1)
  • 11月 – 進学講演会(高1)、実力考査(中1 – 中3)、名士講演会、校内模試(高3)
  • 12月 – 定期考査、クラスマッチ(高1・高2)、冬期課外授業
3学期
  • 1月 – 冬期課外授業(高3)、入学試験、課題考査、高1修学旅行(新潟県や北海道へのスキー合宿)
  • 2月 – 卒業生へ贈る餅つき、高校卒業式(例年2月22日)
  • 3月 – 定期考査、修了式および中学卒業式(通常は3月第2土曜日)

青雲祭[編集]

9月の日曜日の午前9時から午後3時まで催される。有志の生徒による出し物のほか、保護者運営の模擬店を生徒が巡る。2008年度(平成20年度)まで毎年9月、2009年度(平成21年度)から8月、2011年度から9月に催される。

近頃は2日制という意見が生徒から出ているものの、実現には至っていない。

生徒会選挙[編集]

2013年に設置された生徒会は、高校1年生を主体に中学3年生も参加して役員を選挙し、任期は1年である。

青雲ラリー(中1 – 高2)[編集]

心身の鍛錬を目的に、夕方から翌朝にかけて約40キロメートルを歩行する。9月に催されたが台風を回避して2013年度以降は10月末に行われ、ラリーが終わればそのまま連休となる。

中学卒業式、高校入学式[編集]

中学が男子校であった2008年までは、中学卒業式兼高校入学式となる「中卒高入式」が終業式翌日の3月19日に催され、高校生は春休みとなる。「中卒高入式」は中学の共学化に伴い最後の男子中学3年の中卒高入式を最後に廃止され、終業式の日の午後に中学卒業式を、4月に高校入学式をそれぞれ挙行する。

なお、2021年度に関しては感染症対策により、3月17日午前に終業式、午後に中卒高入式が挙行される。

部活動は、文化部のディベート、将棋、囲碁、百人一首、写真などが活躍している。

文化部
運動部

(50音順)

交通アクセス[編集]

長崎バスの路線バスが校内に乗り入れるほかに、諫早、東長崎、西山、本原、大村、佐世保の6コースでスクールバスを運行している。大村方面から高速船で通学する生徒もいる。

最寄りのバス停
  • 長崎バス
    • 「青雲学園前」バス停下車後すぐ – 登下校時にバスが発着。便数は少ない。
    • 「上左底」バス停下車後、徒歩約3 – 5分
    • 「左底」バス停下車後、徒歩約5 – 10分 – 便数は多い。
最寄りの国道・交差点
最寄りの港

関連項目[編集]

外部リンク[編集]