伊賀屋駅 – Wikipedia

Posted on by

伊賀屋駅（いがやえき）は、佐賀県佐賀市兵庫町若宮にある、九州旅客鉄道（JR九州）長崎本線の駅である。駅番号はJH07。

年表[編集]

開設の経緯[編集]

1891年（明治24年）8月20日、九州鉄道により佐賀線（後の国有鉄道長崎本線）鳥栖 – 佐賀間が開業した。当時神埼駅 – 佐賀駅の9km余の区間に駅は設けられなかった。

1925年（大正14年）、不便さを感じていた当地周辺の兵庫村・久保泉村・金立村（以上現佐賀市）・西郷村・境野村（以上現神埼市）の有志が会合を開き、駅誘致運動を開始する。県や国への働きかけを続けた結果、1928年（昭和3年）に駅開設が決定され、同年12月開業に至る。[4]。

駅名は所在地の地区名に由来する[4]。江戸時代、この地の集落は伊賀屋村（井茅村）と呼ばれていた記録がある[7][8]。

開設後[編集]

1933年（昭和8年）までに、伊賀屋と北の脊振村（現神埼市脊振町）方面、および南西の兵庫村中心部や佐賀市中心部方面を結ぶ県道が開通[9]。市営バスが市中心部とを結ぶ路線を設置した[4]。

脊振村方面の林産物が県道を経由し、当駅から出荷された。また貨物の取り扱いも行われた。駅前には伊賀屋郵便局が設置され、商店や住宅が建ち並んだ[4]。

その後駅需要が減少、貨物取り扱いが廃止され無人駅化[4]、1994年（平成6年）には郵便局も市街地である兵庫南2丁目に移転し兵庫町郵便局と改称した[10]。

相対式ホーム2面2線ホームを有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。ホームは817系電車に対応して2両分がかさ上げされており、段差なしで乗降できる。

無人駅で、駅舎には自動券売機が1台設置されている。かつては簡易委託駅で準常備式乗車券類発売駅であり、駅前の商店で発売されていたが駅舎内設置の自動券売機での発券が増加したことに伴い2010年（平成22年）3月末をもって発売終了となった。

のりば[編集]

利用状況[編集]

2011年度の1日平均乗車人員は253人である[11]。

年度 1日平均
乗車人員
2000年 213
2001年 222
2002年 212
2003年 211
2004年 229
2005年 237
2006年 258
2007年 263
2008年 267
2009年 264
2010年 248
2011年 253

北側は田んぼが広がる。住宅はやや多い。

九州旅客鉄道（JR九州）
JH 長崎本線
■区間快速（上りのみ運転）・■普通
神埼駅 (JH06) – 伊賀屋駅 (JH07) – 佐賀駅 (JH08)

注釈[編集]

  1. ^ 鉄道公報では3月5日付で駅員無配置駅となるとの記載がある[5]。

出典[編集]

  1. ^ a b c d 石野哲（編）『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、713頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
  2. ^ a b c 兵庫学、p.15
  3. ^ “日本国有鉄道公示第280号”. 官報. (1974年3月5日) 
  4. ^ a b c d e f 兵庫町史、pp.154-155
  5. ^ “「通報」●室木線八尋駅ほか16駅の駅員無配置について（旅客局）”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1974年3月5日) 
  6. ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日) 
  7. ^ 『日本歴史地名大系 第42巻 佐賀県』p.520-521「行政区画変遷・石高・小口一覧」、平凡社、1980年3月
  8. ^ 『角川日本地名大辞典 41 佐賀県』p.746「若宮」、角川書店、1982年3月
  9. ^ 兵庫町史、p.152
  10. ^ 兵庫学、p.16
  11. ^ 佐賀県統計年鑑

参考文献[編集]

  • 田口教雄（編）『兵庫町史』、兵庫公民館、1975年3月
  • 兵庫を語る会、兵庫まちづくり協議会 歴史文化部会（編・発）『兵庫学 -未来に残したい宝物- 兵庫遺産百選』、2015年3月

関連項目[編集]

ウィキメディア・コモンズには、伊賀屋駅に関連するカテゴリがあります。

外部リンク[編集]