伊藤紀之 – Wikipedia

伊藤 紀之 (いとう のりゆき、1940年 – )は、日本のインダストリアルデザイナー、家政学者。共立女子大学家政学部名誉教授。服飾文化学会元会長。日本手芸普及協会会長。

1964年に千葉大学工学部工業意匠学科を卒業後、東芝に入社。家電・家具・ユニフォームのデザイナーとなる。その後、大学院に戻り、1973年に同研究科修士課程修了。共立女子大学に専任講師として就任。1978年に助教授に、1992年に教授に昇任。服飾文化学会会長、日本手芸普及協会会長、日本デザイン学会監事、国際浮世絵学会理事を歴任。

家政学の中で生活デザインを定義した人物の一人であり、湯たんぽ研究の第一人者である[1]。また、国際浮世絵学会の理事であり、300点ほどの浮世絵コレクションを有する[1]。他にも、ファッションプレートのコレクターでもある[1]

なお、湯たんぽ研究に関する研究成果は、複数の研究不正の被害にあっている。サンキュータツオによれば、ある地方自治体主催の展覧会パンフレットに無断引用されたほか、某大学教授の「コンピュータ時代のデザイン」という論文で盗用されたことが判明している[2]。後者については謝罪があったが、前者についてはまだ未解決である[2]

著作リスト[編集]

  • 『被服デザインの体系』(三共出版、1983年)
  • 『ファッション・プレートへのいざない』(フジアート出版、1991年)

監修[編集]

  • 『アール・デコのファッション・ブック – Journal des Dames et des Modes 1912~14』(岩崎美術社、1996年)

編著[編集]

  • 『生活デザインの体系』(宮武恵子、玉田真紀、畑久美子共著、三共出版、2012年)

共編著[編集]

  • 『服飾と心理』(藤原康晴、中川早苗との共編、放送大学教育振興会、2005年)
  1. ^ a b c サンキュータツオ 『ヘンな論文』 株式会社KADOKAWA、2017年11月、198-222頁。 
  2. ^ a b サンキュータツオ 『ヘンな論文』 株式会社KADOKAWA、2017年11月、226-229頁。 

参考文献[編集]

  • 『ヘンな論文』(サンキュータツオ著、角川学芸出版、2015年)

外部リンク[編集]