ゲーム・オブ・スローンズの登場人物 – Wikipedia

役名 説明 俳優 シーズン 声優 アリア・スターク スターク家の次女 メイジー・ウィリアムズ 1-8 合田絵利

冒険好きで男勝りの少女で、姉のサンサとは対照的である。自分のダイアウルフのナイメリアとは離ればなれになる。姉と父エダードと共にキングズランディングに移り、兄ジョンからもらった細身の剣〈ニードル〉を使いこなすよう、名高いブレーヴォスの剣士シリオ・フォレルに訓練を受ける。父が処刑された後、ヨーレンに連れられてジェンドリーらと密かに王都から抜け出す。

身分を秘したままラニスター家に捕えられ、〈ハレンの巨城〉(ハレンホール)に連れて来られるが、ジャクェン・フ=ガーの助けで脱走する。〈旗標なき兄弟団〉 に捕えられ、脱走するが今度はサンダー・クレゲインに捕えられる。身代金と交換されるために〈双子城〉に連れて来られ、スターク家が裏切られて惨殺されるのを目撃する。次に連れて来られた高巣城では、叔母ライサの死を知らされる。ブライエニーと闘って重傷を負ったサンダーを見捨て、ジャクェン・フ=ガーの指示に従い、暗殺の技を学ぶためブレーヴォスへの船に乗る。

〈黒と白の館〉にジャクェンを訪ねて暗殺集団〈顔のない男たち〉の徒弟となり、”誰でもない者”になるよう訓練を受ける。かつて師シリオ・フォレルを殺したマーリン・トラントを見かけて殺す。取るべきでない命を奪ったことでジャクェンに責められ、盲目にされ、通りの乞食となる。後に〈黒と白の館〉に戻され、〈浮浪児〉に修行を課され、視力を返される。暗殺の指令に背いたため、〈浮浪児〉に腹を刺されて重傷を負うが、返り討ちにして顔の皮を〈黒と白の館〉に飾る。ジャクェンに”誰でもない者”となったと言われるが、自分はアリア・スタークだと宣言する。

ウェスタロスに戻り顔を変えて〈双子城〉に入り、ウォルダー・フレイに息子二人の肉を食わせた後、母キャトリンと同様に喉を切り裂いて仇をとる。さらにはウォルダー・フレイの顔の皮を被ってフレイ家の主だった者を宴で毒殺する。北に向かう途中、ナイメリアと再会する。ウィンターフェルに戻ってサンサとブランに再会する。かつてサンサがロブにジョフリーへの忠誠を求めたことを知り、サンサを問い詰める。サンサとの間の不和を策謀したピーター・ベイリッシュを、サンサの命で処刑する。

ウィンターフェルに入城したジョン、サンダー、ジェンドリーに再会する。ジェンドリーに特殊な武器を製作させ、戦い前に一夜を共にする。〈長い夜〉の戦いでは、ブランを殺そうとした〈夜の王〉をヴァリリア鋼の短剣で倒し、すべての亡者の動きを止めて勝利をもたらす。ストームズエンドの領主となったジェンドリーの求婚を断る。ジョンの出自を知った後、サンダーとキングズランディングに入りサーセイを殺そうとするが、ドラゴンの攻撃で崩壊する〈赤の王城〉からサンダーに脱出させられる。ブランの戴冠を見届け、ウェスタロスの西に向かって出帆する。

イグリット 〈野人〉の女戦士、弓の名手 ローズ・レスリー 2-4 斉藤梨絵

〈槍の妻〉と呼ばれる〈野人〉の女戦士。ジョン・スノウに捕えられ、ジョンが〈野人〉に加わった後はその恋人になる。ジョンは〈冥夜の守人〉の誓いとイグリットへの愛の狭間で悩む。ジョンと共に〈壁〉を登って越えるが、ジョンは〈野人〉とイグリットから逃げ出す。逃げるジョンに矢を放つが逃す。〈守人〉を誘い出すために村を襲撃し村人を殺す。トアマンドと南側から〈壁〉を攻める。ジョンと再会した時に躊躇し、イグリットに父親を殺された男の子オリーに矢を射られて、ジョンの腕の中で死ぬ。遺体は〈壁〉の北に運ばれ、ジョンの手で火葬にされる。ジョンに対して彼女はよく「何も知らないジョン・スノウ」と口にする。

ヴァリス スパイの元締めの宦官 コンリース・ヒル 1- 西村太佑

エッソス出身だがキングズランディングで〈鉄の玉座〉のために働く、スパイの元締めであり、〈小評議会〉の一員である。禿げ頭の太った宦官であり、いつも人に媚びるような女々しい態度をとるが、貴族にも庶民にも恐れられている。子供の頃、魔法使いに去勢されたと言い、ゆえに魔法と魔法使いを憎み、宗教を疑う。民衆の幸福を気にかけると言い、戦争による苦難と政治の不安定化を嫌うが、真の目的は謎である。

リトルフィンガーとはサンサの結婚や手下のスパイをめぐって暗闘する。ティリオンの能力を評価し、その愛人シェイの身の安全を気にかける。ティリオンが告発されたジョフリー王殺しの裁判では告発に沿った証言をするが、ティリオンの脱獄を助け、ともに船でエッソスに逃げ出す。

イリリオ・モパティスと協力してデナーリス・ターガリエンの王座復帰を図って来たとティリオンに言い、デナーリスに会うため一緒にミーリーンに向かうが、途中でティリオンは誘拐される。デナーリスがドロゴンと飛び去った後にミーリーンに現れ、ティリオンに再会し、デナーリスの重臣となる。ドーンでマーテル家と同盟を結んだあと、再びデナーリスの元に戻り、ウェスタロスへの帰還に同行する。デナーリスをドスラク人に売り、暗殺を命じたことを告白して許され、同行してウィンターフェルに来る。〈長い夜〉の戦いでは地下に隠れる。デナーリスの艦隊とキングズランディングに来るが、民衆の犠牲をいとわないデナーリスに代えてジョンを擁立しようとし、デナーリスに処刑される。

ヴィセーリス・ターガリエン ターガリエン家の生き残りの王子 ハリー・ロイド 1 川中子雅人

狂王エイリス二世の次男として生まれ、〈ロバートの反乱〉の際、妹のデナーリスとともにエッソスに亡命した。


七王国を取り戻す軍隊を手に入れるため、ペントスの豪商イリリオ・モパティスと企んで、デナーリスとドスラク人の族長カール・ドロゴの結婚をまとめる。ドスラク人の野蛮な習慣を見下し、ドロゴが援軍を発しないことにいら立ち、妹を辱める。流血が許されないドスラクの聖なる都市で剣を抜き、妹とその胎児の命を脅かした時、怒ったドロゴに溶けた金で戴冠され殺される。

エダード・スターク 通称ネッド。〈北部〉のスターク家当主 ショーン・ビーン
セバスチャン・クロフト英語版(少年時代)
ロバート・アラマヨ英語版(青年時代) 1,6 手塚秀彰
(壮年時代)
中村悠一
(青年時代)

名誉を重んじる誠実な人物として知られる。里親のジョン・アリン、親友のロバートと〈ロバートの反乱〉を起こしてターガリエン王朝を倒した。戦争中には妹リアナを救いにドーンの〈喜びの塔〉に行き、ハウランド・リードとともにアーサー・デインと戦い、瀕死のリアナからエイゴン・ターガリエンを預かり、自分の落とし子ジョン・スノウとして育てた。戦後は〈北部〉の領地にとどまって北部総督となった。


宰相である〈王の手〉ジョン・アリンの死後に、後任となることを請われ、娘たちと王都へ赴く。ジョン・アリンの死を調査し、ロバートの子供たちが、実は王妃サーセイの弟ジェイミーの子であることを発見する。ロバートが猪狩りで重傷を負って死んだあと、ロバートの次弟のスタニスを戴冠しようとするが、ピーター・ベイリッシュに裏切られる。サーセイは反逆罪でネッドを収監し、〈壁〉への追放の用意をする。しかし、新王ジョフリーの気まぐれにより公開の場で斬首させられる。

エラリア・サンド 落とし子でオベリン・マーテルの愛人 インディラ・ヴァルマ 4-7 志田有彩 ドーンで落とし子に与えられる”サンド”姓をもつ。オベリンとの間に4人の落とし子をもうけ、オベリンと共にキングズランディングに来て、目の前でオベリンの死を目撃する。

ドーンに戻り、復讐のために人質のミアセラを傷つけようとするが、プリンス・ドーラン・マーテルに止められる。オベリンの落とし子である3人の〈砂蛇〉 – オバラ、ナイメリア、タイエニー -の支持を得てミアセラを誘拐しようとして失敗し、ドーランに逮捕される。ドーランに強制されて、サーセイを脅迫したことをジェイミーに謝罪する。キングズランディングに戻るミアセラにキスで毒を盛って殺す。

〈砂蛇〉らと謀り、ラニスター家に対し軟弱なドーランとその息子のトリスタンを殺すクーデターを起こす。ヴァリスを迎え、サーセイに家族を殺されたオレナと同盟する。デナーリスと同盟するが、ヤーラの船に乗ったところをユーロンの艦隊に襲撃されて捕えられ、キングズランディングに連行されて幽閉され、実娘タイエニーがミアセラと同じ毒を盛られ遺体が腐るところを見せられる。

カール・ドロゴ ドスラク人の族長でデナーリスの夫 ジェイソン・モモア 1-2 木村雅史

すぐれた馬の乗り手で略奪者である部族国家ドスラクのカール、すなわち族長である。ヴィセーリスはウェスタロスの侵略に味方させるために、妹デナーリスをドロゴと結婚させる。だがヴィセーリスの目に余る無礼さに怒り、溶けた黄金を注いで殺す。妊娠したデナーリスの命が狙われると、ウェスタロスを侵略することを誓う。戦傷が化膿し、治療の呪文で胎児は犠牲となり、意識不明のままとなる。デナーリスによって安楽死させられ、火葬の炎がドラゴンの卵を孵化させる。デナーリスのお気に入りの強く黒いドラゴンは、ドロゴにちなんでドロゴンと名付けられる。

キャトリン・タリー エダード・スタークの妻。タリー家出身 ミシェル・フェアリー 1-3 土井美加

5人の子を育てるが夫の落とし子のジョン・スノウを憎む。幼馴染のピーター・ベイリッシュに騙され、ティリオンが次男のブランの暗殺を命じたと信じて逮捕し、〈五王の戦い〉を招く。

スタニスとレンリーの同盟の調停に失敗し、レンリーが暗殺されるところを目撃し、現場に居合わせたブライエニーと逃げ出す。〈双子城〉のウォルダー・フレイの娘と長男ロブの婚約をまとめるが、ロブに破約される。シオンが下の息子たちを殺したと聞き、キングズランディングに囚われる娘たちと引き換えに、戦争捕虜となっていたジェイミーをロブの命に背いて釈放し、カースターク家の離反を招く。〈双子城〉での弟エドミュアとウォルダー・フレイの娘の婚儀でフレイ家の裏切りにあい、ロブを目の前で殺され、復讐にウォルダー公の妻を殺した後、喉を切り裂かれて殺される。

サーセイ・ラニスター ロバート王の妃、ジェイミーと双子 レナ・ヘディ
ネル・ウィリアムズ英語版(少女時代) 1-8
5 本田貴子

少女の頃、王と結婚し、夫には20人、自分には3人の子が生まれる、だがすべての子には先立たれると予言される。また、若きクイーンにすべてを奪われるとも予言される。


夫ロバートは愛さず、双子の弟のジェイミーとの間に密かにジョフリー、ミアセラ、トメンをもうける。母の産褥死をもたらした小人の弟ティリオンを激しく憎む。子の出生の秘密をエダードに発見されるが、従弟かつ愛人でロバートの従者であるランセルと謀ってロバートの死を招く。ロバートの死の後の権力闘争に勝ち、息子ジョフリーを王位につけ、摂政太后となる。だが残虐な性向を持つジョフリーを制御することができない。

スタニスによって、近親相姦の噂は七王国中に広められる。〈王の手〉代理となったティリオンによって、ミアセラはトリスタンと婚約させられ、ドーンに送られる。〈ブラックウォーターの戦い〉では敗北を覚悟し、トメンと共に自殺しかける。

勝利の後、父タイウィンによって摂政太后の座から下ろされ、タイレル家との同盟を固めるためにロラスと婚約させられる。ジョフリーが毒殺されると、死に際に指差したティリオンを逮捕させ、その死を強く望む。ティリオンの決闘裁判ではグレガー・クレゲインを自らの代理闘士とする。裁判で勝ったものの瀕死となったグレガーをクァイバーンに治療させる。

タイウィン亡き後、〈王の手〉の代理となり権力をふるう。若きクイーンにすべてを奪われると言う予言を信じて、トメンと結婚したマージェリーとタイレル家の追い落としを謀る。堕落したハイ・セプトンを辞職させ、清廉なハイ・スパロウ(雀聖下)を後任とする。七神正教に奉仕する聖兵の復活を認め、メイス・タイレルをブレーヴォスの〈鉄の銀行〉に送った隙に、ロラスを男色の罪で逮捕させ、マージェリーもまた偽証罪で逮捕させる。ピーター・ベイリッシュからサンサがウィンターフェルでラムジー・ボルトンと結婚しようとしていることと、スタニスがウィンターフェルを攻めようとしていることを聞き、ピーターが〈アリンの谷間〉の兵でウィンターフェルを奪えば北部総督にすると約束する。ランセルの証言で、不倫と反逆罪で逮捕される。不倫の罪だけを認め、”慈母の慈悲”により裸で街を歩く”恥辱の道”の試練を課された後に保釈される。

ミアセラがドーンで殺されて復讐を誓う。マージェリー奪回を訴えてオレナの支持を得て、七神正教を武力で打倒しようとするが、トメンがハイ・スパロウと和解したため断念する。反逆罪の裁判での決闘裁判はトメンに禁止される。裁判の日、大聖堂の地下の〈火素〉を爆発させてハイ・スパロウをタイレル家ともども抹殺する。妻を失ったトメンに自殺され、自らがサーセイ一世として玉座に着く。

ミアセラの復讐として、タイエニーに毒を盛り、遺体が腐るまで母エラリアに見せるようはからう。デナーリスに寝返ったタイレル家を壊滅させ、その財産で〈鉄の銀行〉の負債を払い新たな融資を受ける。再びジェイミーの子を身ごもる。ホワイト・ウォーカーと戦うためにデナーリスと偽りの休戦をし、〈黄金兵団〉を雇う。ブロンにジェイミーとティリオンの暗殺を命じる。キングズランディングに押し寄せたデナーリスの降伏の求めを拒否し、捕虜にしたミッサンデイを斬首する。降伏をよしとせず、デナーリス軍に攻められてキングズランディングは壊滅し、ジェイミーと二人で建物の下敷きとなって死ぬ。

サムウェル・ターリー 〈冥夜の守人〉、ジョン・スノウの太った友人 ジョン・ブラッドリー 1-8 最上嗣生

河間平野のタイレル家の旗主ランディル・ターリー公の長男である。臆病なため世継ぎの座を奪われ〈壁〉に追放される。〈冥夜の守人〉に加わった当初は虐められるが、ジョン・スノウと友達になって庇護を受ける。メイスター・エイモンの雑士となり、総帥のジオー・モーモントと一緒に壁の向こう側に行く。

〈クラスターの砦〉からジリと赤子を連れて逃げ出し、黒曜石(ドラゴングラス)でホワイト・ウォーカーを殺す。〈夜の砦〉でブラン・スターク一行と出会って〈壁〉を越えさせた後、ジリを伴って〈壁〉の〈黒の城〉に戻りホワイト・ウォーカーの出現をメイスター・エイモンに知らせる。ジリを愛するようになり、〈野人〉が〈壁〉を攻める間ジリとその子を匿う。総帥選挙ではジョンを擁立し、当選させる。〈堅牢な家〉(ハードホーム)に向かうジョンにドラゴングラスの武器を渡す。メイスター・エイモンの最期をみとり、ブラザーに襲われたジリを救い、結ばれる。

メイスターになるためジリとオールドタウンの〈知識の城〉に向かう。女人の立ち入りが許されないため、ジルと子を故郷の〈角の丘城〉(ホーン・ヒル)に預けようとする。だが父の敵意を見てあきらめ、宝剣〈心臓裂き〉を盗んで逃げだす。ジリとともに〈知識の城〉に着き、徒弟として修業しながらホワイト・ウォーカーのことを調べる。修業を途中でやめて北へ去り、ウィンターフェルに来る。デナーリスから父と弟の処刑を聞かされ、記録を読んで知った真の出自をジョンに告げる。ジオーへの尊敬の念から、〈心臓裂き〉をジョラーに渡す。〈長い夜〉の戦いを生き延びてジリとともにウィンターフェルに残る。キングズランディングに来て戦後処理を話し合う有力諸家の会合に出席し、ブラン王のもとでグランド・メイスターに就任する。

サンサ・スターク スターク家の長女 ソフィー・ターナー 1-8 津田美波

美しく女らしい少女で、妹アリアとは不仲である。父エダードが〈王の手〉になった時に皇太子のジョフリーと婚約し、キングズランディングに移って宮廷生活を楽しむ。ダイアウルフのレディはサーセイの主張で殺される。

父が処刑されたのちは虜囚となり、ジョフリーに虐待を受ける。〈ブラックウォーターの戦い〉の後、ジョフリーに婚約を破棄され、内心で喜ぶ。北部の支配権のため、タイレル家によってロラスと結婚させられようとするが、これを知った〈王の手〉タイウィンによって、次男の小人ティリオンと結婚させられる。だがティリオンは床入りを強制しようとしない。ジョフリーが毒殺された婚儀の場から、サー・ドントスに連れられて逃げ出し、ピーター・ベイリッシュの船に迎えられる。

ベイリッシュに連れられて叔母ライサの治める高巣城に着く。ベイリッシュとの仲を疑うライサはサンサの目の前でベイリッシュに殺される。諸侯の告発からベイリッシュを救う。

ベイリッシュに連れられて西に旅し、途中で出会ったブライエニーの奉仕を拒否する。ベイリッシュによってラムジー・ボルトンとの婚約を整えられ、復讐のために受け入れてウィンターフェルに戻る。シオンに再会し、弟たちを殺したことを謝罪される。ラムジーと結婚し、シオンの目の前でレイプされる。結婚後ラムジーに虐待され監禁され、シオンに救いを求めるが裏切られる。シオンからはブランとリコンを殺してないと告白される。スタニス軍がウィンターフェルに迫る中、助けを求めて逃げ出し、シオンと共に城から外へ飛び降りる。

ブライエニーに救われ、アリアが生きていると聞き、その奉仕を受け入れる。ジョン・スノウの治める〈黒の城〉に来てウィンターフェル奪回をジョンに促す。ベイリッシュと再会し、ラムジーとの結婚を整えた事を責め、大叔父のブリンデン・タリーがリヴァーランを奪回した事を知らされ、ブライエニーにブリンデンの支持を得る旅を命じる。ジョンと共に〈黒の城〉を出て北部諸侯の援軍を求める。ベイリッシュに手紙を送って援軍を求め、〈落とし子の戦い〉では絶体絶命のジョンの軍を救って城を奪回する。飢えた猟犬にラムジーを食わせて復讐を遂げる。ベイリッシュに求愛されるが返答を避ける。

ジョンがドラゴンストーンに向かう間、ウィンターフェルを指揮し、帰郷したブランとアリアに再会する。かつてジョフリーに従ったことをめぐり、アリアとの間には不信が生じる。サーセイに召喚され、代理としてブライエニーを送る。アリアとの不和を招こうとするベイリッシュの策謀を見抜き、数々の殺人と反逆の罪で処刑させる。

ジョンとともに入城したデナーリスを警戒し、援軍を約束したラニスター家を疑う。ジェイミーを保証するブライエニーの言葉を信じ、シオンとともに受け入れる。デナーリスに対しては北部の独立を主張する。〈長い夜〉の戦いでは地下に隠れる。勝利の後、キングズランディング攻めを求めるデナーリスに反対し、ジョンから真の出自を聞いてティリオンに伝える。キングズランディングに来て戦後処理を話し合う有力諸家の会合に出席し、北部の独立を勝ち得て女王となる。

サンダー・クレゲイン ラニスター家の家臣、”ハウンド”、グレガーの弟 ロリー・マッキャン 1-4,6-8 間宮康弘

“ハウンド”と呼ばれ、ラニスター家の家臣で危険な戦士である。子供の頃、兄のせいで顔に醜い火傷を負ったため、兄を憎み火を恐れる。サンサに魅かれて守り、〈ブラックウォーターの戦い〉では連れ出して逃げようとする。

リヴァーランドで放浪者となって〈旗標なき兄弟団〉に捕えられるが、決闘裁判で勝ち釈放される。〈兄弟団〉を逃げ出したアリアを捕え、身代金を得るために〈双子城〉に連れていくが、スターク家が裏切られて惨殺されるのを目撃しアリアを連れて逃げる。次にアリアの叔母ライサの高巣城に着くが、ライサの死により身代金を得られない。

ブライエニーと戦い、崖の下に突き落とされ重傷を負う。アリアに安楽死を求めるが無視され、財布を取られて置き去りにされる。

元兵士の司祭に救われて生き延びるが、無法者に仲間を皆殺しにされる。無法者を追って復讐し、ベリック・ドンダリオンとミアのソロスに再会して仲間に加わり、〈壁〉に来る。ジョン・スノウの一行に加わって〈壁〉の北に行き〈亡者〉を捕える。デナーリスの一行に加わって〈亡者〉をキングズランディングに運ぶ。ウィンターフェルに来てアリアに再会する。〈長い夜〉の戦いではアリアを守る。アリアとともにキングズランディングに向かうが、〈赤の王城〉の壊滅を見てアリアを逃がし、兄グレガーと相討ちになって死ぬ。

シェイ エッソス出身の娼婦でティリオンの愛人 シベル・ケキリ 1-4 木下紗華

ティリオンに連れられてキングズランディングに来るが、娼婦を禁じるタイウィンの厳しい目から隠れるため、サンサの侍女となる。ティリオンが権力を失い周辺の人間が去った後も愛し続ける。だがサンサと結婚したティリオンに遠ざけられ恨むようになる。安全なエッソスに戻るようヴァリスに求められるが断り、王都にとどまる。ティリオンとの関係を再開しようとするが冷たく断られ、傷ついてエッソスへと去る。

ティリオンの裁判に証人として出廷し、性癖を暴露して辱め告発に沿う偽証をする。脱獄したティリオンに、父タイウィンのベッドに居るところを見つかり絞め殺される。

ジェイミー・ラニスター 〈王の盾〉の騎士、サーセイと双子 ニコライ・コスター=ワルドー 1-8 桐本琢也

美男で傲慢で剣の達人。ラニスター家の長男であるがサーセイに付き添うため〈王の盾〉に入り継承権を失う。サーセイとは密かに近親相姦関係にあり、その子らの父親である。小人の弟ティリオンには優しく接する。十数年前の〈ロバートの反乱〉の最後に父タイウィンが王都に攻め込んだ時、エイリス王は街を焼きつくそうとし、ジェイミーに父を殺せと命令した。ジェイミーは街と民衆と父を救うために護衛である〈王の盾〉の誓いを破り王を殺したが、〈王殺し〉の悪評のみが残った。


シリーズの冒頭で、近親相姦の秘密を守るために、ブランを高い窓から投げ落す。戦いでロブに捕えられるが、娘達を解放すると言う条件でキャトリンによって解放される。ブライエニーに王都に送られる途中で、ロックに捕えられ利き腕を切り落とされる。ブライエニーと信頼を育み、共にキングズランディングに帰還する。

〈王の盾〉の総帥となり、左手での剣の訓練を始めるが、ティリオンの決闘裁判では代理闘士となることを断る。裁判で追い込まれたティリオンの助命と引き換えに、キャスタリーロックに戻ると父に約束する。決闘裁判に負け死刑を宣告されたティリオンを脱獄させる。

娘のミアセラが危険にさらされたことを知り、ブロンとともにドーンに潜入する。ウォーターガーデンからミアセラを連れ出そうとするが、〈砂蛇〉に襲われ、共に逮捕される。ドーランに面会し、弁明して釈放され、トリスタンに小評議会の席を与えることに同意する。ミアセラとトリスタンを連れ、船でキングズランディングに戻る。ミアセラに父であることを知っていると告白されるが、目の前で死なれ、遺体をサーセイのもとに連れ帰る。

死んだミアセラと、〈恥辱の道〉を歩かされたサーセイのための復讐を誓う。タイレル家と共に、ハイ・スパロウを攻撃しようとするが、トメンによって総帥を解任され、リヴァーラン城奪回のために送りだされる。包囲戦の指揮をフレイ家から奪い、囚われのエドミュア・タリーの待遇を改善し、城に立てこもるブリンデン・タリーと交渉する。ブライエニーに再会し、エドミュアを脅して入城させ、無血開城に成功する。キングズランディングに戻ってサーセイの戴冠を見届ける。

陸相となり、ラニスター家の本拠キャスタリーロックを手薄にして囮とし、ラニスター軍の大部分を率いてタイレル家の本拠ハイガーデンを落城させ、オレナに苦痛の無い毒死を許す。戦利品を持ち帰る途中、デナーリスの軍に襲われる。ブロンに救われてキングズランディングに戻り、休戦交渉に来たティリオンと密会する。サーセイが休戦の約束を破るつもりであることを知って失望し、キングズランディングを去る。ウィンターフェルに来てブランに再会する。デナーリスの審問でサーセイの嘘を暴き、ブライエニーの保証で受け入れられ、その指揮する軍に加わり、彼女を騎士とする。〈長い夜〉の戦いを生き延びる。ブライエニーと愛を交わす。デナーリスの艦隊の敗北を聞いてキングズランディングに向かい、デナーリス軍に捕らえられるがティリオンによって密かに解放される。デナーリス軍が王都を攻める間、ユーロン・グレイジョイに襲われて倒したのち、抜け道から崩壊間近の〈赤の王城〉に入り、愛するサーセイとともに建物の下敷きとなって死ぬ。

シオン・グレイジョイ グレイジョイ家の世継ぎの男子、スターク家の里子 アルフィー・アレン 1-8 川原慶久

父ベイロンの反乱が失敗した後、人質かつ里子としてスターク家の子らと一緒に育てられ、ロブの親友となった。

スターク家とグレイジョイ家の同盟のため、鉄諸島に戻るが、ベイロンは拒否し〈北部〉侵略を始める。シオンは独断でウィンターフェルを占領するが、ブランとリコンには逃げられ、二人を殺したと偽の主張をする。

だが援軍の要請は無視され、部下に裏切られてボルトン軍に引き渡され、ラムジー・スノウに捕われて拷問を受ける。繰り返し偽りの救助が来ては牢に連れ戻され、去勢され、人格が崩壊して従順となり”リーク”(くさや)という蔑称を受け入れる。以降はラムジーの忠実な下僕と化し、救出に来た姉ヤーラを信じずに拒む。ラムジーの命でモウト(要塞)・ケイリンを占領する鉄諸島人を説得し投降させるが、全員皮を剥がれて殺される。

ラムジーに従いウィンターフェルに戻って犬小屋に住まわされ、サンサと再会する。サンサとラムジーの結婚を見届け、目の前でサンサはレイプされる。虐待され監禁されたサンサに助けを求められるが裏切ってラムジーに密告する。サンサにブランとリコンを殺してないと告白する。逃げ出したサンサを助け、共に城から外へ飛び降りる。

ブライエニーによって追手から救われる。罪の意識に耐えかね、ナイツウォッチとなって赦されることを拒否する。鉄諸島に戻り、選王民会でヤーラを支持するが叔父ユーロンに敗れる。その後はヤーラと行動を共にする。ドラゴンストーンからドーンに向かう途中でユーロンの艦隊に襲撃され、ヤーラを見捨てて海に飛び込み、味方の船に引き上げられてドラゴンストーンに戻り、ジョンに再会する。ジョンに許され、ヤーラを救いだす。ウィンターフェルに来てサンサに受け入れられる。〈長い夜〉の戦いでは〈神々の森〉でブランを守り、〈夜の王〉に殺される。

ジャクェン・フ=ガー ブレーヴォス出身の暗殺者 トム・ヴラシア 2,5-6 玉木雅士

ヨーレン率いる一行の中の囚人として〈壁〉に向かう途中、エイモリー・ローチの隊に襲われて檻の中で焼死するところからアリアに救われる。そのお返しにアリアの望む二人を殺し、さらにアリアらを〈ハレンの巨城〉から脱出させる。顔を変える能力を見せ、アリアが暗殺の訓練を受けたいと望む時のために、鉄のコインを与え合言葉を教える。

ブレーヴォスの〈黒と白の館〉にやって来たアリアを迎え、”誰でもない者”となるための修行を課す。〈顔のない男たち〉が依頼された賭博師の殺しをアリアに命じる。勝手にマーリン・トラントを殺したアリアを責め、盲目にする。

通りの乞食となったアリアに名を尋ね続ける。〈黒と白の館〉にアリアを戻して訓練を続けた後、視力を返す。アリアに女優の暗殺を命じる。アリアが命令に背いたため、〈浮浪児〉にアリア殺害を許す。返り討ちにしたアリアを”誰でもない者”と呼ぶが、自分はアリア・スタークだというアリアの主張を認める。

ジョフリー・バラシオン ロバート王の世継ぎ、後に王 ジャック・グリーソン 1-4 島﨑信長

ロバートとサーセイの長男だが、実はジェイミーを父とする。ロバートの死後、〈鉄の玉座〉につく。エダードの死刑を免じる約束を守らずに婚約者サンサの目の前でエダードを公開斬首させる。

スタニスによって出生の秘密が七王国中に暴かれた後、父ロバートの落とし子を残らず殺すよう命令する。残虐だが臆病であり、サンサを虐待し、〈ブラックウォーターの戦い〉の際には母の呼び戻しに応じて前線から逃げる。直言をためらわない叔父のティリオンとは激しく対立する。

戦いの後はタイウィンを〈王の手〉とし、サンサとの婚約を破棄し、レンリーの未亡人であるマージェリーと婚約する。以後もサンサへの嫌がらせを口にし、夫となったティリオンとの対立が続く。マージェリーとの婚礼の宴の席では、小人の劇団に〈五王の戦い〉を演じさせ、ティリオンを公衆の面前で侮辱する。直後に何者かに毒を盛られ、ティリオンを指差しながら死亡する。

ジョラー・モーモント ジオーの息子、デナーリスの家臣 イアン・グレン 1-8 咲野俊介

父ジオー・モーモントが〈冥夜の守人〉に加わった後に跡を継いだ、〈北部〉の〈熊の島〉のかつての領主でスターク家の旗主。若い妻の贅沢のために借財を負い、奴隷貿易の罪で死刑を宣告されたが、エダードによりエッソスに追放されて傭兵となった。


王の赦免ほしさにヴァリスのスパイとしてヴィセーリス、後にデナーリスに仕え、信頼される助言者となり、奴隷商人湾の三都市-アスタポア、ユンカイ、ミーリーン-攻略を助ける。デナーリス暗殺の試みを妨げ、ヴァリスへの報告もやめる。愛人となったダーリオを信頼しないようデナーリスに進言する。かつてスパイであったことがばれてデナーリスに追放される。

ヴォランティスの売春宿でティリオン・ラニスターを見つけ、デナーリスのもとへ復帰するための手土産として誘拐する。〈石化人〉に襲われ、灰鱗病に感染する。奴隷商人につかまり、闘技場の闘士としてデナーリスのいるミーリーンに連れて行かれる。イェッザンに買われ、闘技場に出席したデナーリスの前に現れて他の闘士たちを倒し、贈り物としてティリオンを差し出して追放の解除を請う。だが追放は解かれず、イェッザンの元に戻り再び闘士となる。闘技場でデナーリスを暗殺者から救うが、〈ハーピーの息子たち〉に包囲され、ドロゴンがデナーリスを乗せて飛び去るのをなすすべなく見守る。ダーリオと共にデナーリス探索の旅に出る。

ダーリオと共にデナーリスの囚われるヴァエス・ドスラクに忍び込む。灰鱗病をデナーリスに告白し、治療法を見つけて戻るよう命じられ、オールドタウンの〈知識の城〉に来てサムに治療される。ドラゴンストーンに来てデナーリスに再び仕え、ジョンとともに〈壁〉の北に遠征して〈亡者〉を捕える。デナーリスに従ってウィンターフェルに来る。従妹のリアナに再会する。サムから宝剣〈心臓裂き〉を受け取る。〈長い夜〉の戦いではドスラク人を率いて亡者に突撃したのち、デナーリスを守って死ぬ。

ジョン・スノウ エダードの落とし子、〈冥夜の守人〉 キット・ハリントン 1-8 花輪英司

エダードが〈ロバートの反乱〉でドーンから連れ帰った落とし子だとされるが、出生は謎に包まれている。〈北部〉の習慣に従い、落とし子を意味する”スノウ”姓を与えられる。

白子のダイアウルフをもらいゴーストと名付ける。継母キャトリンの敵意にさらされて育ち、不遇から抜け出すため、叔父ベンジェンに誘われて〈冥夜の守人〉に加わる。〈壁〉に同行したティリオンとは、はみ出し者同士の友情を育む。落とし子を強調する”ロード・スノウ”というあだ名に傷つくが、やがて仲間の新兵と親しくなる。父が反逆罪で逮捕された時、死罪を覚悟して脱走し、ロブの軍に加わろうとするが、仲間たちに連れ戻される。直後に、総帥ジオー・モーモントが率いる〈壁〉の向こうへの偵察行動に参加する。

〈野人〉の計画を調べるために〈冥夜の守人〉を裏切るふりをして〈野人〉に加わる。禁欲の誓いを破り、〈野人〉の女戦士イグリットと恋に落ちる。トアマンド率いる〈野人〉と共に〈壁〉を越えるが逃げ出して、イグリットの矢で傷を負いながら〈壁〉の〈冥夜の守人〉のもとにたどりつく。隊を率いて〈クラスターの砦〉の反乱者を討つ。〈壁〉でマンス・レイダーの大軍に備えるよう警告するが無視される。

〈壁〉が南北から攻められた時には、一時防衛の指揮を執る。イグリットと再会して腕の中で死を看取る。単身マンスを殺すために〈壁〉の北に向かうが、マンスがスタニス軍に降伏すると出自を明らかにして助命を請う。イグリットの遺体を〈壁〉の北に運び火葬する。スタニスに火あぶりにされるマンス・レイダーに矢を放ち、苦痛を短くしてやる。

嫡出子とし、ウィンターフェルの城主にするというスタニスの誘いを断り、第998代の総帥に選出される。敵対するアリザー・ソーンを哨士長とし、命令を拒否したジャノス・スリントを処刑する。スタニス軍に加わるようメリサンドルに誘惑されるが退ける。ホワイト・ウォーカーから〈壁〉を守るために〈野人〉と同盟することにし、トアマンドを釈放し、哨士を率いて〈堅牢な家〉(ハードホーム)にいる〈野人〉に会いに行く。〈野人〉達に〈壁〉の南の農地を与える代わりにホワイト・ウォーカーと戦う味方となることを求める。〈亡者〉の群れがハードホームを襲い、ヴァリリア鋼の剣ロングクロウでホワイト・ウォーカーを殺し、数千の〈野人〉を連れて〈黒の城〉に戻る。メイスターの修行のため、サムをオールドタウンに送りだす。〈黒の城〉にメリサンドルとダヴォスが戻り、スタニス軍が敗れたことを知る。オリーに騙されて連れ出され、アリザー・ソーン、バウエン・マーシュ、オセル・ヤーウィック、オリーらに何度も刺され殺される。

遺体はダヴォスらによって守られ、メリサンドルの魔術によって蘇生する。反乱者の4人を絞首刑とし、一度死んだことでナイツウォッチの努めの誓いは終わったと言い、総帥の地位をエディソン・トレットに渡す。〈黒の城〉に来たサンサからウィンターフェル奪回を促されて躊躇するが、リコンが捕えられた事を知って立ち上がる。〈野人〉の支持は得るが、北部諸侯からはわずかな援軍しか得られない。〈落とし子の戦い〉では、ラムジーにリコンをおとりに使われて逆上し、罠にはまる。サンサの呼んだ谷間の援軍に救われて窮地を脱し、ウィンターフェルに入城してラムジーを倒す。ホワイト・ウォーカーとの戦争を訴えて北部諸侯の支持を得、〈北の王〉と宣言される。ブランの幻視により、エダードの妹リアナの子であることがわかる。

ホワイト・ウォーカーとの戦いの準備を北部諸侯に説く。デナーリスに求めに応じて、ドラゴングラスが埋蔵されるドラゴンストーンに向かう。デナーリスにホワイト・ウォーカーの存在を信じさせることはできないが、ティリオンのとりなしでドラゴングラスの採掘を許される。〈亡者〉の存在証拠を持ち帰るため、イーストウォッチから〈壁〉の北に向かう。一行を率いて〈亡者〉を捕え、叔父ベンジェンに救われて戻る。一行の窮地を救ったデナーリスに忠誠を誓う。キングズランディングに赴いてサーセイに〈亡者〉を見せ、死者の軍に対する団結を訴える。ブランの幻視により、レイガー・ターガリエンとリアナの嫡出子エイゴン・ターガリエンであることが分かるが、それを知らずに叔母に当たるデナーリスと愛を交わす。

デナーリスとともにウィンターフェルに入城し、兄弟たちに再会する。ドラゴンに受け入れられ、空を飛ぶ。サムに、自分の出自がレイガー・ターガリエンとリアナ・スタークの子で王位継承者のエイゴン・ターガリエンであると伝えられる。〈死者の軍団〉の襲来の直前、デナーリスに出自を伝える。〈長い夜〉の戦いではレイガルに乗って戦う。デナーリスの求めに応じてキングズランディング攻めの軍を率いるが、求めに反して出自を妹たちに明かす。これを伝え聞いたヴァリスの擁立には応えず、北部軍を率いてキングズランディングを攻略する。降伏を受け入れず街を破壊し尽くすデナーリスを見て、軍に撤退を命じる。全捕虜の処刑と全世界の征服を求めるデナーリスを刺殺して阻止して逮捕され、再び〈壁〉に終身刑となり、ナイツウォッチの総帥に再任する。ゴーストやトアマンドと再会する。

ジリ クラスターの娘であり妻の一人 ハンナ・マリー 2-8 木下紗華

父クラスターの息子を産むが、ホワイト・ウォーカーに捧げられないように隠す。クラスターが〈冥夜の守人〉の反乱者に殺された時、サムとともに逃げて〈壁〉に来る。ブラザーに襲われるがゴーストとサムに救われ、サムと結ばれる。

メイスターになるためにオールドタウンに向かうサムに赤子を連れて同行する。〈知識の城〉は女人禁制のため、サムの故郷の〈角の丘城〉(ホーン・ヒル)に預けられようとする。だが野人を憎むサムの父に侮辱され、サムと共に逃げ出し、〈知識の城〉に着く。サムが修行をあきらめて北に向かう旅に同行しウィンターフェルに来る。〈長い夜〉の戦いでは地下に隠れる。サムの子を身ごもる。

スタニス・バラシオン ロバート王の弟、レンリーの兄 スティーヴン・ディレイン 2-5 多田野曜平

ドラゴンストーン公であり、厳しい正義感で知られる冷たい男である。17年前の〈ロバートの反乱〉では本拠地のストームズエンド城を死守したが、バラシオン家代々の領地ストームランドは弟レンリーに与えられ、貧しいドラゴンストーンの領主とされて兄を恨んだ。


〈光の王〉の女祭司であり人身供犠も厭わないメリサンドルと誠実なダヴォス・シーワースの、どちらの助言者に信を置くべきか迷う。メリサンドルとの肉体関係は妻のセリースに黙認されている。〈灰鱗病〉により醜い外見となった娘のシリーンを愛する。不仲の兄ロバートの死後、〈鉄の玉座〉を求めるが、バラシオン家の旗主たちのほとんどはレンリーに従う。メリサンドルが魔術でレンリーを暗殺した後、タイレル家を除く弟の軍勢のほとんどをとりこむが、キングズランディングを攻めた〈ブラックウォーターの戦い〉で大敗しドラゴンストーンに逃げ帰る。

甥であるジェンドリーの血を使って敵たちを呪い、次には〈光の王〉の犠牲に供えようとするが〈王の手〉ダヴォスに阻止される。〈冥夜の守人〉からの助力を求める手紙を受け取り、メリサンドルの予言に従ってダヴォスを赦す。ブレーヴォスの〈鉄の銀行〉で戦費の融資を受け、傭兵を加えた大軍を率いて〈壁〉に着き、マンス・レイダーの軍を蹂躙して降伏させる。〈野人〉を自軍に加えようとし、従わないマンス・レイダーを火あぶりにする。

〈北部〉を手に入れるため、スターク家の生き残りのジョン・スノウの忠誠を得ようとするが断られる。〈野人〉を軍に加えることをあきらめ、ウィンターフェルに進軍してボルトン家を破ろうとする。軍は大雪に阻まれ、傭兵は逃げ、兵糧も馬も不足するが兵を引こうとしない。ラムジーの率いる兵に残った兵糧を燃やされ、退却も出来なくなる。シリーンと親しいダヴォスを〈黒の城〉に戻らせて食料と援軍を要請させ、メリサンドルの願い通りにシリーンを火あぶりにして〈紅き神〉の犠牲にする。天候は改善するが軍の半分は去り、メリサンドルは逃げ、セリースは首を吊る。弱体化した軍を率いてウィンターフェルに進軍するがボルトン軍の騎兵隊に壊滅させられる。重傷を負い、レンリーの復讐を求めるブライエニーに殺される。

ダーリオ・ナハーリス エッソスの傭兵部隊〈次子〉の司令官 エド・スクレイン(S3)
マイケル・ユイスマン(S4-) 3-6 玉木雅士(S3)
加瀬康之(S4-)

〈次子〉の副長としてユンカイを守るが、デナーリスに惹かれ、隊長ともう一人の副長を殺して〈次子〉をデナーリスに寝返らせ、ユンカイを陥落させる。ミーリーンを攻めた時には敵方のチャンピオンと一対一で闘い易々と倒す。デナーリスの愛人となる。デナーリスの統治に服するよう〈賢明なる親方〉を説得するため、ヒズダール・ゾ・ロラクと共にユンカイに送られ、使命を果たして復命する。ユンカイでの請願に答え、闘技場を再開するようデナーリスに説く。デナーリスがヒズダール・ゾ・ロラクと結婚するのを知り、全ての親方を殺そうと提案するが退けられる。ジョラーと共に、ドロゴンと飛び去ったデナーリス探索の旅に出る。ジョラーとともに、デナーリスの囚われるヴァエス・ドスラクに忍び込む。奇蹟を見せたデナーリスとともにドスラク人を率いて立ち去り、ミーリーンに戻って〈ハーピーの息子たち〉を倒す。ウェスタロスに行き結婚による同盟を考慮するデナーリスによってミーリーンに留められる。

タイウィン・ラニスター ラニスター家の当主、サーセイらの父 チャールズ・ダンス 1-5 金尾哲夫

西部総督、キャスタリーロック公であり、かつての〈王の手〉であり、無慈悲で有能な政治家であり、高圧的な父親である。妻ジョアンナが産褥の床で死んだため、醜い小人の末息子ティリオンを憎む。〈ロバートの反乱〉では王都を略奪し、ロバートに娘のサーセイを嫁がせた。だが息子ジェイミーは近親相姦の関係にあるサーセイの側にいたがり、後継ぎとなることを拒否して〈王の盾〉となった。


ロバートの死後、孫ジョフリー王の〈王の手〉に復帰する。〈ブラックウォーターの戦い〉で、 タイレル家と同盟を結んでスタニスを破る。同盟を固めるため、マージェリーとジョフリーを婚約させ、サーセイをロラスと婚約させる。〈北部〉を手に入れるため、ティリオンをサンサと結婚させる。ウォルダー・フレイ公のロブに対する裏切りの後ろ盾となる。

ジョフリー暗殺の裁判を取り仕切ってティリオンの有罪を導き、決闘裁判の結果、ティリオンに死刑を宣告する。ティリオンの愛人シェイを自らのベッドに引き入れ、脱獄したティリオンに厠で殺される。

ダヴォス・シーワース スタニスの家臣、元密輸業者、〈玉葱の騎士〉 リアム・カニンガム 2-8 志村知幸

〈ロバートの反乱〉の際、玉葱を含む食糧を、包囲されたスタニスの城に運び入れた密輸業者。その功でスタニスによって騎士とされたが、過去の犯罪に対する罰として、右手の4本の指の先端を切り落とされた。


スタニスの忠実な支持者であり、最も信頼される助言者である。海賊のサラドール・サーンとは友情を結ぶ。〈ブラックウォーターの戦い〉で息子マットスを失う。〈光の王〉の女祭司メリサンドルを信頼せず、彼女を襲ったために牢に繋がれる。文盲であったが、牢を訪ねたスタニスの娘シリーンから字を学び、やがて解放されてスタニスの〈王の手〉となる。〈光の王〉の犠牲にされるはずのジェンドリーを密かに解放したために処刑されそうになるが、〈冥夜の守人〉からの手紙を見せ、来るべき〈北部〉での戦いに自分が必要であると説得する。

スタニスと共にブレーヴォスに出向き、〈鉄の銀行〉を説得して戦費の融資を受け、スタニスと共に〈軍〉を率いて〈壁〉の防衛に向かう。ウィンターフェルに進軍を急ぐスタニスに、ジョン・スノウの連れて来る〈野人〉を待つよう進言するが退けられる。軍が大雪に阻まれたため、〈黒の城〉への撤退をスタニスに進言するが受け入れられない。スタニスに命じられて援軍と兵糧を請うため〈黒の城〉に戻り、その間に親しいシリーンを人身御供にされる。〈黒の城〉に逃げ帰ったメリサンドルを見て、スタニスとシリーンが死んだことを悟る。

ジョン・スノウの遺体を守って、ジョンの友らと共に立てこもる。メリサンドルに頼んでジョンを蘇生させ、その後はジョンの助言者となって同行する。ブライエニーからスタニスを処刑したことを聞く。ホワイト・ウォーカーと戦う前に、ボルトン家と戦うため北部諸侯の支持を集めて回り、〈落とし子の戦い〉に勝つ。シリーンが火あぶりになった事を知って、メリサンドルを責める。ジョンとともにデナーリスのいるドラゴンストーンに向かう。ティリオンを連れてキングズランディングに潜入し、ジェンドリーを探し出す。ジョンとともにウィンターフェルに来る。〈長い夜〉の戦いで生き延び、メリサンドルが朽ち果てるのを見届ける。ジョンとともにキングズランディング攻めの北部軍を率いる。攻城前夜、ティリオンの求めで、密かに捕らわれのジェイミーを逃がす。戦後、ブラン王のもとで海軍大臣となる。

タリサ・マイギア ヴォランティス出身の治療者でロブの妻 ウーナ・チャップリン 2-3 園崎未恵

ヴォランティス出身の治療者であり、〈五王の戦い〉の戦場で敵味方なく戦傷者を治療していた時にロブと出会う。ロブと恋に落ちて結婚するが、これはウォルダー・フレイの娘との婚約を破らせることになり、フレイ家の離反を招く。妊娠してエドミュア・タリーとウォルダー・フレイの娘との〈双子城〉での婚儀に出席する。婚儀で裏切りにあい、身籠った腹を何度も刺されて殺される。原作には登場せず、ジェイン・ウェスタリングに対応するが描かれ方は大きく異なる。

ティリオン・ラニスター 小人、サーセイとジェイミーの弟 ピーター・ディンクレイジ 1-8 森川智之

タイウィンの第三子で、“小鬼”や“半人前”などと呼ばれる、極めて高い知性を持つ小人である。誕生が母親の死を招いたゆえに、父と姉サーセイに憎まれるが、兄ジェイミーには優しく扱われる。毒舌で酒好き娼婦好きであるが、自分と同じく恵まれないものには共感し、落とし子のジョン・スノウとは友情を結ぶ。

ブランの殺害容疑でキャトリンに逮捕され、高巣城に連れて行かれる。傭兵ブロンが擁護者となって決闘裁判で勝利したため、処刑をまぬがれる。〈王の手〉の代理として〈ブラックウォーターの戦い〉を戦い、〈炎素〉で充たした船を用意してスタニスの艦隊を壊滅させ、城壁の外に突撃して門を守る。戦闘の間に暗殺されそうになり、従者のポドリック・ペインに救われるが、顔に傷を負う。

回復すると、父タイウィンに権力を奪われる。ピーター・ベイリッシュの後任として大蔵大臣となる。娼婦のシェイを愛し、サンサの侍女として父タイウィンから隠すが、父にサンサとの政略結婚を強制されてからはシェイとの関係を終わらせようとする。王の婚礼の席では屈辱を味わうが、直後にジョフリーが毒殺され、サーセイの命で逮捕される。裁判では偽証により追い込まれ、シェイの証言に怒って決闘裁判を要求する。ジェイミーとブロンに拒否された後、オベリン・マーテルが決闘裁判の代理闘士になると申し出るが、敗れて死刑を宣告される。ジェイミーの助けで脱獄し、逃げる前に〈王の手〉の塔に忍び込み、父のベッドにいたシェイと父タイウィンを殺し、ヴァリスの助けでエッソスに脱出する。

デナーリスの王座復帰を助けることでサーセイに復讐するため、ヴァリスとともにミーリーンに向かう。途中のヴォランティスの売春宿でジョラー・モーモントに誘拐され、デナーリスへの手土産とされる。途中で〈石化人〉に襲われた後、奴隷商人につかまり、弁舌をふるってミーリーンの闘技場に連れて行かせるよう説得する。闘技場でデナーリスの前に現れて正体を明かす。デナーリスに政治経験を売りこんで助言者となり、ウェスタロス統治には名家の支持が必要であると説く。〈ハーピーの息子たち〉に襲われたデナーリスが闘技場からドロゴンと飛び去るのを目撃する。

デナーリス不在の間、ミッサンデイとグレイ・ワーム、再会したヴァリスの助けを得てミーリーンを統治する。食事をとらなくなった二頭のドラゴンを鎖から解放する。〈ハーピーの息子たち〉への支持を止めさせるため、奴隷所持者の親方たちと和平を結ぶ。だが親方たちは裏切ってミーリーンを攻める。敵を全滅させることを主張するデナーリスを諌め、ドラゴンとドスラク人を用いて敵を圧倒し、降伏に持ち込む。デナーリスによって〈女王の手〉とされ、ウェスタロスに同行する。

ドラゴンストーンに来てジョンを召喚する。ジョンと再会して旧交をあたため、ドラゴングラスの採掘を許すようはからう。キングズランディングを直接攻撃せず同盟者のタイレル家とマーテル家に包囲させる一方で、〈穢れなき軍団〉にラニスター家の本拠キャスタリーロックを攻めさせる。だがその戦略は失敗し、タイレル家とマーテル家は壊滅し、艦隊は失われ、〈穢れなき軍団〉は遠く離れた地に置き去りとなる。デナーリスとともにドスラク人を率いて、ハイガーデンを攻略して戻るジェイミー率いる軍を襲う。ホワイト・ウォーカーと戦うため、キングズランディングに潜入し、ジェイミーに密会して停戦交渉を求める。〈壁〉の向こうに言ってジョンの一行を助けようとするデナーリスを諫めるが無視される。デナーリスとともにキングズランディングに行き、サーセイを説得して休戦に持ち込む。デナーリスとともにウィンターフェルに入城する。ジェイミーによってサーセイの嘘が暴かれ、面目を失うもジョラーに弁護される。〈長い夜〉の戦いでは地下に隠れる。デナーリスの艦隊が待ち伏せで破壊され、浜辺に流れ着く。サンサから聞かされたジョンの出自をヴァリスに伝える。キングズランディングの門前でクァイバーンと平和交渉を行うが無駄に終わる。サーセイに降伏を促すために捕らわれのジェイミーを逃がし説得を託すが、サーセイは応じず、デナーリスによる街の破壊と殺戮を見る。〈女王の手〉を辞任し、ジェイミー解放の罪で逮捕される。デナーリスの危険をジョンに説いて刺殺させる。戦後処理を話し合う有力諸家の会合に呼ばれ、弁舌でブラン・スタークを王に推し、〈王の手〉となる。

デナーリス・ターガリエン ターガリエン家の王女、ヴィセーリスの妹 エミリア・クラーク 1-8 清水理沙

エイリス王の娘であり、〈ロバートの反乱〉の間にヴィセーリスと共にエッソスに亡命した。


遊牧民ドスラクの族長であるカール・ドロゴに嫁ぎやがて愛するようになる。婚儀の際、3個の石化したドラゴンの卵を贈られる。傲慢になったヴィセーリスはドロゴに殺され、自身も暗殺の危険にさらされ、ドロゴは戦いで負傷し死の淵に立つ。ドスラクの民のほとんどに見捨てられ、魔女の復讐により胎児を失う。魔女に、太陽が西から昇り東に沈むようなことでもなければ、二度と子を持つことはないと告げられ、自分は不妊になったと信じる。植物人間の状態となったドロゴの命を断ち、ドラゴンの卵と共に火葬を行う。燃える薪の中に歩み入るが、孵化した三頭のドラゴンとともに無事姿を現す。

ドラゴンたちをドロゴン、ヴィセーリオン、レイガルと名付ける。ウェスタロス再征服の助力を求めて砂漠を渡ってクァースに旅するが徒労に終わる。奴隷商人湾に航海して、アスタポアで〈穢れ無き軍団〉と呼ばれる宦官奴隷兵士の軍を手に入れ、アスタポアに続いてユンカイを征服し、奴隷を解放する。さらにミーリーンを陥落させ、磔にされた子供の奴隷と同数の163人の親方達を同様に磔にする。ウェスタロス再征服を急がず、奴隷商人湾に留まって統治を学ぶことを決意する。傭兵隊長のダーリオ・ナハーリスを愛人とする。最も長く仕えたジョラーがロバート王のスパイであったことを知って怒り追放する。

ミーリーンでは解放奴隷とドラゴンの処遇に苦慮し、〈ハーピーの息子たち〉に歯向かわれる。レイガル、ヴィセーリオンを閉じ込めるがドロゴンには逃げられる。バリスタン・セルミーを失い、グレイ・ワームを傷つけられて、ミーリーンの名家と妥協することにし、名家のヒズダールと結婚する。ジョラーとティリオンが現れ、ティリオンを助言者とするが、ジョラーの追放は解かない。闘技場の開幕試合に出席し、〈ハーピーの息子たち〉に襲われ絶体絶命となるが、ドロゴンに救い出されて飛び去る。

ドロゴンに荒野に連れて来られるがドスラク人の大軍に捕えられる。族長の寡婦として、習慣通りヴァエス・ドスラクに連れて行かれる。神殿に放火して、自分に従わない族長たちを皆殺しにする。無事に神殿から歩み出る奇蹟と、ドロゴンに乗った姿を見せてドスラク人の支持を得る。親方たちに攻められるミーリーンに戻り、敵の全滅を主張するがティリオンに諌められ、戦略を用いて敵を圧倒し降伏させる。ヤーラとシオンを迎えて同盟を結び、ウェスタロスに戻る艦隊を手に入れる。結婚による同盟の邪魔となるダーリオを残し、ウェスタロスに向かう。

ドラゴンストーンに入城する。キングズランディングを破壊することは避け、マーテル家およびタイレル家と同盟し、ジョンに参上するよう手紙を送らせる。ジョンを臣従させることはかなわず、ホワイト・ウォーカーの話は信じられないままに、ドラゴングラスの採掘を許す。ユーロンによってヤーラの艦隊と〈穢れなき軍団〉を送った自分の艦隊を失い、〈穢れなき軍団〉は遠くキャスタリーロックに置き去りとなる。マーテル家に続いてタイレル家も失い、ハイガーデン攻略から戻るジェイミーの軍を、ドロゴンとドスラク人を率いて襲う。次第にジョンと信頼を育み、〈亡者〉を連れ帰るために〈壁〉の北に遠征することを許す。ジョンから救援の訴えが届き、三頭のドラゴンを率いて向かい一行を救出するが、ヴィセーリオンを失う。ジョンからは忠誠を得る。ホワイト・ウォーカーに対するためにサーセイと休戦協定を結ぶ。ジョンと共に北部に向かう船に乗り、愛を交わす。

軍とドラゴンを連れて、ウィンターフェルに入城する。父を殺した〈王殺し〉ジェイミーを赦す。ジョンが自分の甥であることを知る。〈長い夜〉の戦いではジョンとともにドラゴンに乗り、ヴィセーリオンに乗った〈夜の王〉、そして〈死者の軍団〉と戦う。地面に投げ出されるもジョラーに守られ、腕の中でその死を見届ける。 死者の軍団〉との戦いに助力した見返りにキングズランディングを攻めることを求める。王位継承を複雑にしないため、ジョンに出自を秘密にするよう求める。艦隊を率いてキングズランディングに行くが、ユーロンの艦隊の待ち伏せで艦隊は破壊され、ドラゴンのレイガルは死に、捕虜となったミッサンデイは目前で斬首される。ジョンにより王位継承権が揺らぎ、ジョンを擁立しようとしたヴァリスを処刑する。人々を恐怖で支配することに決めてキングズランディングを総攻撃する。ドロゴンに乗ってユーロンの艦隊を壊滅させ、城壁上のスコーピオンを破壊し、城門を破壊して自軍を乱入させる。降伏の鐘を無視して攻撃を続行し、街を焼き尽くし敵兵と民衆を殺戮する。全捕虜の処刑を命令し、全世界の征服を宣言するも、ジョンに刺殺される。遺体はドロゴンによってエッソスに運ばれる。

トアマンド 〈巨人殺し〉。〈野人〉の戦頭 クリストファー・ヒヴュ 3-8 後藤光祐

ジョン・スノウ、イグリットらとともに〈壁〉を登って南側にわたり、北側のマンス・レイダーの軍と連動して〈壁〉を攻める隊を率いるが負傷し捕えられる。イグリットを〈壁〉の北に運んで火葬するようジョンに願う。

ホワイト・ウォーカーに対抗して〈野人〉と同盟したいと言うジョンに釈放され、ともに〈堅牢な家〉(ハードホーム)に向かう。〈野人〉にナイツウォッチとの同盟を説得し、耳を貸さない〈鎧骨公〉を殺す。亡者の群れに襲われ、ジョンや〈野人〉と共に逃げ出す。

ジョンが暗殺された後、その遺体を守るジョンの仲間たちに味方し、暗殺者の軍を破って捕える。ジョンとともに〈黒の城〉を出て、ジョンの軍に加わるよう〈野人〉を説得する。ジョンと共に〈落とし子の戦い〉を勝ち抜く。ブライエニーに一目ぼれをする。〈野人〉を率いて〈壁〉の〈東の物見城〉を守る。ジョンの一行に加わって〈壁〉の北に向かい、〈亡者〉を捕える。ドラゴンによる〈壁〉の破壊を目撃する。ベリック・ドンダリオンとともに〈死者の軍団〉に襲われた後の〈最後の炉端城〉に入る。ウィンターフェルに来て翌朝の襲来を伝える。〈長い夜〉の戦いを生き延びる。野人とゴーストを連れて〈壁〉の北に帰る。再び〈壁〉に流刑になったジョンと再会する。

トメン・バラシオン サーセイの次男、ジョフリーとミアセラの弟 Callum Wharry(S1,2)
ディーン=チャールズ・チャップマン(S4-) 1,2,4-6 合田絵利(S1,2)
速水秀之(S4-5)
内田雄馬(S6)

兄姉と同じく、実の父親はジェイミー・ラニスターである。ジョフリーの死後、次の国王となる。ジョフリーとは異なり、優しい少年である。王妃になろうとするマージェリーに接近され、好意を持つ。ティリオンの裁判は、祖父であるタイウィンに一任する。タイウィンの死後は政治をサーセイに任せるが、マージェリーと結婚したのちは年上の妻に操られる。マージェリーとその兄ロラスが七神正教により逮捕されるが、聖兵に脅されてなすすべなく見守る。妻を救いだせないことに苛立つが、ハイ・スパロウと和解して、武力討伐を訴えるジェイミーを退ける。ロラスとサーセイの裁判の日取りを決め、決闘裁判を禁止する。母サーセイによって妻を殺され、自殺する。

ハイ・スパロウ(雀聖下) 七神正教の狂信派〈雀〉の指導者 ジョナサン・プライス 5-6 樋浦勉

かつての靴職人で、裸足で粗末な衣を着る厳格で禁欲的な人物。タイレル家を牽制しようとするサーセイによってハイ・セプトン(総司祭)に任命され、七神正教に奉仕する軍隊〈聖兵〉を復活させる。ロラスを男色の罪で逮捕すし、審問では妹のマージェリーもまた偽証に追い込む。孫二人を釈放させようとするオレナを退ける。ランセルの証言により、夫ロバート王の死を謀ったサーセイを逮捕する。ランセルとの不倫だけを認めたサーセイに、他の罪の裁判に戻ることを約束させ、裸で街を歩く〈恥辱の道〉の試練を与えて息子のもとに戻らせる。ミアセラの墓参りも許さない。マージェリーも〈恥辱の道〉を歩かせると脅し、トメンと同盟を結ぶ。マージェリーを釈放し、王の後継ぎを産む義務を果たせと諭す。サーセイの仕掛けさせた〈火素〉によって殺される。

バリスタン・セルミー 元〈王の盾〉の総帥、デナーリスの家臣 イアン・マッケルヒニー 1,3-5 山本格

名高い英雄であり、〈王の盾〉の総帥である。60歳を超えているにもかかわらず、いまだに素晴らしい剣士である。〈ロバートの反乱〉の時は狂王エイリス王に仕えていたが、ロバートの赦免を得て〈王の盾〉の総帥の地位を守った。


ロバートの死後に新王ジョフリーに罷免され、怒りの言葉を発して王都から去る。真の王を探して仕える使命を自らに課し、エッソスに来てデナーリスを暗殺者から救い、助言者として仕えるようになる。デナーリスに父である狂王と、人々に愛された兄レイガーのことを語り聞かせる。グレイ・ワームをミーリーンのレジスタンスである〈ハーピーの息子たち〉から救おうとして殺される。

ピーター・ベイリッシュ 蔵相、小貴族の出、”リトルフィンガー” エイダン・ギレン 1-7 上田燿司

成り上がりの陰謀家。リヴァーランで里子として養育され、キャトリンを愛するようになった。ロバート王の大蔵大臣を務め、傍らで売春宿を経営する。


ライサと関係を持ち、夫ジョン・アリンを毒殺させ、それをラニスター家の仕業にする手紙をキャトリンに送らせる。ブランの暗殺の試みに使われた短剣がティリオンの物だと嘘をつき、スターク家とラニスター家の関係を崩壊させて〈五王の戦い〉のきっかけを作る。エダード・スタークがジョン・アリンの死を調査することを助けるが、ロバートが死んだ後はエダードを裏切る。

タイレル家とラニスター家の同盟を結んだ功で、 〈ハレンの巨城〉を与えられる。サンサをロラスと結婚させようとするヴァリスの計画を阻止し、サンサをティリオンに嫁がせるよう画策する。ライサ・アリンと結婚して〈アリンの谷間〉をラニスター家側につけるためにキングズランディングを旅立つが、その船は密かに沿岸にとどまる。オレナ・タイレルと共謀してジョフリーを暗殺し、その場から逃げ出したサンサを船に迎え、脱出を助けたサー・ドントスは口封じのために殺す。

サンサを連れて〈アリンの谷間〉の高巣城に着き、ライサと結婚する。サンサに愛情を吐露し、サンサを脅したライサを殺す。ライサ殺しの告発は、サンサの助けで逃れる。幼いロビン・アリンの義理の父として後見人となる。タイウィン・ラニスター亡きあとは密かにラニスター家を見限り、サンサとラムジー・ボルトンの婚約を整え、サンサを連れてウィンターフェルに来る。キングズランディングに戻り、サンサがラムジーと結婚しようとしていること、スタニスがウィンターフェルを攻めようとしていることをサーセイに話す。疲弊した勝者を〈アリンの谷間〉の兵で破ると申し出て、見返りに北部総督の地位を求める。二人の孫を逮捕されたオレナに脅され、サーセイがランセルとロバート王の死を謀ったことを教えてサーセイの逮捕を招く。

ロビンを手なずけ、サンサがボルトン家に誘拐されたと嘘をつく。谷間の騎士を集めてサンサを救おうとする。サンサに会うがラムジーとの結婚を整えた事をなじられて引き下がり、ブリンデン・タリーがリヴァーランを奪回した事を伝える。〈落とし子の戦い〉では、サンサの手紙に応えて谷間の軍を率いて駆けつけ、絶体絶命のジョンの軍を救う。サンサの愛を求め、〈鉄の玉座〉に座る夢を口にする。

サンサへの愛をジョンに告げ、敵意にさらされる。サンサがかつてジョフリーへの忠誠をロブに求めた手紙を探し出すが、アリアに盗まれる。サンサとアリア、ジョンの不和を策謀する。サンサに見透かされ、数々の殺人と反逆の罪で裁かれ、アリアに処刑される。

ブライエニー 巨躯の女性騎士、タース島領主の娘 グェンドリン・クリスティー 2-8 斉藤貴美子

女ながらも熟練の戦士であり、”怪物”扱いをされることが多いが、誠実かつ頑固である。試合での勝利によって レンリーの護衛の地位を得る。レンリーが暗殺された場にキャトリンと居合わせ、犯人として誤って告発され、共に逃走してキャトリンに仕えるようになる。キャトリンの命で、サンサとアリアをジェイミーと交換するために、ジェイミーを連行してキングズランディングに届ける。旅の途中、二人はボルトン家に捕えられて試練に会うが、互いに敬意を抱くようになる。

ジョフリー暗殺後に消えたサンサを見つけて保護するようジェイミーから託され、鎧とヴァリリア鋼の剣を贈られる。剣を”誓約を果たすもの”と名付け、従士としてポドリック・ペインを伴って旅に出る。アリアを探すため、〈アリンの谷間〉に向かう。アリアとサンダー・クレゲインに出会い、サンダーと闘って崖の下に突き落とすがアリアには逃げられる。

ピーター・ベイリッシュとともにいるサンサと出会うが、奉仕を拒否され、二人をつけてウィンターフェルに来る。密かにサンサに伝言を届け、助けを求める合図を待つ。ボルトン軍に敗れて重傷を負ったスタニスを殺し、レンリーの復讐を果たす。

城を脱出したサンサとシオンを救い、サンサに奉仕を誓う。アリアに会ったことを話し、ジョン・スノウの治める〈黒の城〉に来る。自分がスタニスを処刑したとダヴォスに言う。リヴァーランを奪回したブリンデン・タリーの支持を得るために送りだされる。ジェイミーと再会し、ブリンデンに開城を説得するが拒まれてウィンターフェルに戻り、アリアに再会する。サンサの代理としてキングズランディングに来てハウンドと再会する。ウィンターフェルに来たジェイミーをデナーリスの前で弁護し、自分の軍に加わることを許す。ジェイミーによって騎士となる。〈長い夜〉の戦いを生き延びる。ジェイミーと愛を交わす。キングズランディングに来て戦後処理を話し合う有力諸家の会合に参加し、ブラン王のもとで〈王の盾〉の総帥となる。

ブラン・スターク スターク家の次男、下半身不随 アイザック・ヘンプステッド=ライト 1-4,6-8 佐藤美由希(S1-4)
福山潤(S6-8)

高いところが好きな冒険好きな男の子である。サーセイと双子の弟ジェイミーの性交を見たために塔から突き落とされ昏睡状態となる。暗殺者がブランを襲うが、ブランのダイアウルフが暗殺者の喉を引き裂き、目覚めたブランにサマーと名付けられる。

しばしば〈三つ目の鴉〉の不思議な夢を見る。腰から下が麻痺したままとなり、どこにいくにもホーダーに運ばれなければならない。シオンがウィンターフェルを占拠した時、農民の子供を殺して、ブランは死んだと七王国中を騙す。だがブランは生き延び、〈壁〉の兄ジョンのもとに向かう。〈狼潜り〉(ウォーグ)の力を次第に発揮し、オシャに幼い弟リコンを託して、〈三つ目の鴉〉に会うためにミーラ・リードおよびジョジェン・リードらと〈壁〉の北に向かう。

〈クラスターの砦〉を占拠する 〈冥夜の守人〉の反乱者に捕われる。ジョンの隊に紛れ込んだロックに襲われるが、ホーダーを操ってロックを殺し、ジョンには逢わずに北に向かう。夢に見た場所に着き、〈森の子ら〉に案内されて〈三つ目の鴉〉に出会う。

〈三つ目の鴉〉の指導のもと、幻視で過去と現在のあらゆるものを見ることができるようになる。ウィンターフェルでは少年のころの父エダード、叔父ベンジェン、叔母リアナ、ウィリスと呼ばれまだ言葉を話していたホーダーを見る。ドーンでは、リアナを救出しようとしたエダードとミーラの父ハウランド・リードを見る。ホワイト・ウォーカーが〈森の子ら〉によって作られた事を知る。ホワイト・ウォーカーに襲われ、過去を幻視中に現在のホーダーに乗り移ったことで「ホーダー」としか言えなくなる原因を作る。ミーラに連れられて洞窟を逃げ出し、ベンジェンに救われる。死んだ〈三つ目の鴉〉の代わりとなり、ジョンの母がリアナであることを幻視する。

ミーラとともに〈壁〉を通り抜け、ウィンターフェルに戻る。鴉に入って〈夜の王〉率いる〈亡者〉の大群が〈壁〉に迫るのを見て、国中に警告の手紙を送らせる。ジョンの父レイガー・ターガリエンがリアナと結婚していたことを幻視する。ドラゴンが〈壁〉を破壊するのを幻視する。ウィンターフェルに来たジェイミーと再会するが突き落とされたことは沈黙する。軍議では〈夜の王〉が自分を倒して〈終わりのない夜〉をもたらそうとすると発言し、〈神々の森〉で囮となる。シオンに守られ、近づく〈夜の王〉をアリアが倒して〈長い夜〉の戦いは終結する。有力諸家の会合で王に指名され、北部の独立を認め、六王国の王となる。

ブロン 傭兵にしてティリオンの友人 ジェローム・フリン 1-8 白熊寛嗣

ブロンは戦いに長けた傭兵である。キャトリンが、旅籠で居合わせた全ての男に、ティリオンの逮捕に協力することを求めたとき、その場に居合わせる。決闘裁判では、報酬を期待してティリオンの擁護者となって命を救い、その後は用心棒としてティリオンに仕え、しばしば友のように接する。

ティリオンが〈王の手〉代理を務めた時、一時は〈王都の守人〉(金マント)の総帥とされ、〈ブラックウォーターの戦い〉の後に解任されるが、王都を防衛した貢献により騎士に叙される。ジェイミーの左手での剣の修行に付き合う。サーセイに貴族の娘との結婚を世話され、ティリオンの決闘裁判では代理闘士となることを断る。

ジェイミーに結婚を反故にすると脅され、ドーンに同行する。ドーン人に化けてウォーターガーデンに潜入するが捕えられる。タイエニー・サンドに毒剣で傷を負わされ、誘惑されて興奮し毒が活性化して死にかける。タイエニーを世界最高の美女と呼ばされて解毒剤を与えられる。トリスタンを殴り倒した罪は、アリオ・ホターに殴られる条件で釈放される。ジェイミーに同行してキングズランディングに戻り、リヴァーラン城奪回をはかるジェイミーに同行する。

ラニスター軍の指揮官となり、タイレル家の本拠ハイガーデンを攻めるジェイミーに同行する。スコーピオンでドロゴンを傷つけ、その炎からジェイミーを救う。キングズランディングに戻りジェイミーとティリオンの密会をお膳立てする。ジェイミーとティリオンを暗殺するようサーセイに依頼される。ウィンターフェルに来て二人に会うが、ティリオンにハイガーデンを約束されて立ち去る。ブラン王のもとで、河間平野の領主かつ大蔵大臣となる。

マージェリー・タイレル タイレル家の長女、レンリーとジョフリーの未亡人、トメン王の王妃。 ナタリー・ドーマー 2-6 東條加那子

祖母オレナ・レッドワインの教えを受けた賢く抜け目ない娘であり、七王国の女王になることを望む。タイレル家の忠誠の証として、王を自称するレンリーと結婚する。レンリーが殺された後、タイレル家はラニスター家と同盟を結び、ジョフリー王と婚約する。サンサと友達になり、ジョフリーが民衆に愛されるよう努力する。

二番目の夫もまた殺されてしまい、今度は次期国王トメンに接近し結婚して、邪魔なサーセイ太后を遠ざけようと年下の夫を操る。兄ロラスの男色を宗教審問で否定したため、偽証罪で逮捕される。

〈恥辱の道〉を歩かされそうになるが、トメンがハイ・スパロウと和解したために延期される。釈放されるがセプタ・ユネラの監視下におかれる。七神正教に帰依した偽装をし、祖母オレナには故郷に帰るよう求める。大聖堂でのロラスの審判に出るが、サーセイが仕掛けさせた〈火素〉の大爆発で父、兄ともども殺される。

ミッサンデイ デナーリスの通訳 ナタリー・エマニュエル 3-8 藤井ゆきよ

ナース島の出身。アスタポアの奴隷商人クラズニスの通訳であったがデナーリスに所望されて仕える。去勢された兵士であるグレイ・ワームに共通語を教えるうち、恋愛感情を生じる。デナーリス不在の間、ティリオンの統治を助ける。デナーリスに同行してウェスタロスに向かう。キャスタリーロックを攻めるためにドラゴンストーンを去るグレイ・ワームと愛を交わす。デナーリスに従ってウィンターフェルに入城する。グレイ・ワームとは戦後に故郷ナースに行くことを約束する。〈長い夜〉の戦いでは地下に隠れる。デナーリスの艦隊がキングズランディング沖で破壊されて捕虜となり、デナーリスの目前で斬首される。

メリサンドル スタニスに仕える〈光の王〉の女祭司 カリス・ファン・ハウテン 2-8 よのひかり

エッソス出身の、常に赤い衣装を纏う美しい女性である。魔法と予言視を行い、ウェスタロスの他の宗教を敵視する。”約束の王子”であると信じるスタニスの助言者となり、その妻セリースを〈光の王〉の信者とする。魔法を使って、スタニスと寝た後、影の如きものを産み落とし、スタニスのライバルである弟レンリーを殺させる。

ジェンドリーの血を使ってスタニスの敵を呪う。〈冥夜の守人〉の手紙をくべた火の中に〈北部〉での戦いを視て、スタニスとともにダヴォスが必要とされることを予言する。

スタニスと共に〈壁〉に着く。ジョン・スノウを誘惑してスタニス軍に加えようとするが果たせない。スタニスに同行してウィンターフェルに進軍する。大雪に阻まれたスタニス軍の形勢挽回のため、スタニスに願って娘のシリーンを〈光の王〉の犠牲に捧げる。だが軍の半数が逃げ出したためスタニスを見限り、〈黒の城〉に逃げ出す。

活躍を予言視したはずのスタニスとジョンの死を見て、信仰に疑問を持ち始める。首飾りを外すと、老婆の姿が現れる。ダヴォスに請われてジョンを蘇生させる。今度はジョンを”約束の王子”と見なして行動を共にする。シーリーンを犠牲にした証拠をダヴォスに見つけられ、ジョンによって〈北部〉から追放される。

ドラゴンストーンのデナーリスのもとに現れて予言にある”約束の王子または王女”と呼び、ジョンとの同盟を助言する。ジョンおよびダヴォスには会わず、ヴォランティスに向かう。

〈長い夜〉の戦いでウィンターフェルに戻り、魔法でドスラク人の剣に炎をつけ、城壁を取り囲む溝に着火して亡者の接近を遅らせる。勝利の後、魔法の首飾りを外しダヴォスの目の前で朽ち果てる。

ラムジー・スノウ ルース・ボルトンの残酷な落とし子 イワン・リオン 3-6 小松史法

〈北部〉で落とし子を意味する”スノウ”姓をつけられて差別される。父のルース・ボルトンによってウィンターフェル奪回のために送られる。シオンが部下に昏倒させられた後、謎の男たちに捕えられ拷問を受ける時に現れる。姉のヤーラに送られたと言ってシオンを助けるが、再び牢に連れ戻し、ブランとリコンが生きていることを聞き出した後、拷問を続ける。その後も偽りの救出と牢への連れ戻しを繰り返し、去勢してシオンの人格を崩壊させ、リーク(くさや)という蔑称を与える。

シオンを救出に来たヤーラの襲撃を撃退する。シオンを使って、〈北部〉と南部を繋ぐ要地のモウト(要塞)・ケイリンを占領する鉄諸島人を投降させるが、約束を破り皮を剥いで全員を殺す。この功により、嫡出子とされてラムジー・ボルトンとなる。

〈北部〉での立場を強めるため、サンサと結婚する。シオンの目の前でサンサをレイプし、虐待して監禁する。スタニスの軍がウィンターフェルを攻めることを知り、20名の兵を率いて襲い兵糧を襲う。騎兵を率い、弱体化したスタニス軍を壊滅させる。

脱出したサンサとシオンに追手を差し向ける。弟が生まれた知らせを聞いて父、義母、弟を皆殺しにしてボルトン公となる。アンバー公スモールジョンからオシャとリコンを引き渡される。命を狙ったオシャを返り討ちにし、手紙をジョンに送ってリコンを捕えた事を伝える。〈落とし子の戦い〉では、優勢な軍を率いて敵軍を圧倒し、リコンを殺してジョンを罠にかけるが、谷間の援軍に敗れる。ジョンに殴り倒され、牢の中ではサンサに自分の飢えた猟犬をけしかけられて食い殺される。

ルース・ボルトン スターク家の旗主でドレッドフォート公 マイケル・マケルハットン 2-6 佐々木誠二 主君のロブの呼びかけに応じて反乱軍に加わり、シオンがウィンターフェルを占領したときには落とし子のラムジー・スノウを送って取り戻させる。ロブの元から逃げ出したジェイミーとブライエニーを部下のロックが捕えるが、ロブに引き渡さずキングズランディングに送り届ける。〈双子城〉でのエドミュア・タリーの婚儀ではフレイ家と謀りスターク家を裏切って惨殺し、自ら主君のロブを殺す。この出来事は〈釁られた婚儀〉として知られるようになる。

タイウィンによってスターク家の代わりに北部総督に任命されるが、主君を裏切ったボルトン家には従わない北部諸侯も多い。フレイ家から嫁ウォルダを迎え、スターク家の生き残りを始末するようロックを〈壁〉に送り出す。シオンにモウト(要塞)・ケイリンを開城させ、軍を率いて〈北部〉に戻り無主のウィンターフェルを我がものとする。

後ろ盾のタイウィン・ラニスターが死んだ後は、〈北部〉での立場を強化するために、王の許可で嫡出子としたラムジーをサンサ・スタークと結婚させる。攻めよせたスタニス軍を壊滅させる。ラムジーの〈黒の城〉襲撃の主張を退け、ウォルダに男の子が生まれた知らせを聞いた直後にラムジーに殺される。

ロバート・バラシオン 七王国の王 マーク・アディ 1 浦山迅

ターガリエン家の庶子の家系であるバラシオン家に生まれたロバートは、エダードと共に高巣城でジョン・アリンの里子として育ち親友となった。後にロバートは、ネッドの妹のリアナの婚約者となった。レイガー・ターガリエンがリアナと姿を消し、エダードの兄ブランドンはエイリス王に捕えられ処刑された。ロバート、エダード、そしてジョンは王に反抗して立ち上がり、〈ロバートの反乱〉が始まった。ロバートは自らトライデント河でレイガーを殺し、ターガリエン王朝を倒して王となったが、リアナも死んだ。ラニスター家の忠誠を確実にするため、サーセイと結婚した。3人の子をもうけたが、その父親が実はサーセイの双子の弟ジェイミーであることを知らない。ロバートはジョン・アリンを宰相である〈王の手〉に任命し、王国の統治をほとんど任せた。エイリス王の残した膨大な富を無駄遣いして、王室は大きな借財を背負う。


ジョン・アリンの死後、エダードを〈王の手〉とするが、狩りの最中に野生の猪によって殺される。残した3人の嫡出子には血が流れておらず、落とし子のほとんどは息子ジョフリーに殺される。

ロブ・スターク エダード・スタークの長男、〈北の王〉 リチャード・マッデン 1-3 川田紳司

スターク家の世継ぎであり、父と同じく名誉を尊重する。里子のシオンとは親友である。エダードが反逆罪で逮捕されると、釈放を求めて旗主たちを集め、リヴァーランドに進軍する。川を渡してもらう代わりに渡し場の領主ウォルダー・フレイの娘と婚約する。エダードの処刑の知らせが届いた時、”北の王”として独立を宣言する。

リヴァーランドの最上位の領主で母キャトリンの実家のタリー家の支持を得て戦いに連勝し、ジェイミーを捕虜とする。レンリーとの同盟を求めてキャトリンを使者として送りだすが、レンリーは暗殺され同盟は不調に終わる。グレイジョイ家との同盟を求めて送り出したシオンは裏切り、ウィンターフェル城を焼いてブランとリコンを殺したと発表する。弟たちの死に悲しんだロブは、治療者タリサと結婚してしまい、破約されたフレイ家は怒り軍を去る。息子たちを失ったキャトリンは、キングズランディングに捕えられる娘たちとの交換を求めて独断でジェイミーを釈放する。ジェイミーに息子を殺されたリカード・カースタークがこれに怒りラニスター家の捕虜を殺したためにロブに処刑され、その結果カースターク家の軍もまた去る。

ほとんどの戦いに勝利しても味方は減り、戦争には負け始める。フレイ家を再び味方につけてラニスター家の本拠キャスタリーロックを攻めるため、叔父エドミュアをウォルダー公の娘と結婚させることにし、フレイ家の本拠〈双子城〉での婚儀に出席する。だが婚儀で旗主ルース・ボルトンとフレイ家に裏切られ、スターク軍は壊滅し、妊娠した妻タリサは殺され、ロブは母の目の前でルース・ボルトンに殺される。ダイアウルフのグレイウィンドも殺され、その頭は斬首されたロブの体につけられてさらしものにされる。この出来事は〈釁られた婚儀〉として知られるようになる。