VMAX(ブイマックス)とは、ヤマハ発動機が製造販売するオートバイ(大型自動二輪車)。1985年に発売された1200 ccクラスの第1世代と、2008年に発売された1700 ccクラスの第2世代の二つのモデルがある。 モデル一覧[編集] VMAX1200[編集] 150/90-15というサイズのためリアタイヤの選択肢は少ない 正式呼称はVMX12である。車体種別はネイキッドタイプともアメリカンタイプともとれない独特なもの。エンジンはヤマハ・ベンチャーロイヤルの水冷4ストローク70°V型4気筒DOHC1,198 ccをベースに、新機構Vブーストシステムが組み込まれた。 GKダイナミクスによるマッチョなフォルムからドラッグレース、アメリカンなモータースポーツに参加する競技車両を彷彿させる。大容量エアクリーナーが内蔵されたタンクカバー(燃料タンクはシートの下)や、両サイドに張り出したエアダクト(実際にはダミー)からキャブレターを通りシリンダーへと流れていくように感じられるエンジンを中心としたデザインやレイアウトがこれまでのバイクと一線を画している。そのアグレッシブなシルエットに負けない当時世界最強のエンジンによって、ドラッグレース(ゼロヨン)10秒台と言うポテンシャルを誇ったモンスター・バイクでもある。 発売からすでに30年以上経ったものの、海外は元より日本の大型オートバイ市場の中でも現在なお根強い人気を保っている。 Vブーストシステム[編集] この車両最大の特徴は、Vブーストシステムと呼ばれる装置を搭載していたことであった。エンジンの回転数が6,000回転を超えた辺りからキャブレター下部にある、インテークマニホールドの前後を繋ぐバタフライバルブが開き始めて8,500回転で全開となり、1気筒当たりツインキャブ(2つのキャブレターが連結された状態)に変化し、高回転時のみ大口径キャブレターを装着した状態を作り出し、多量の混合気をシリンダー内に積極導入する仕組みである。最大145 PS / 9000 rpm、12.4 kgf·m / 7500 rpmを発生し、「重量級の車体と驚異の加速力、Vブースト」がVMAXを表す言葉としてピッタリなものとなった。実際、6,500回転あたりから豹変する強烈な吹け上がりは当時の量産市販車世界最強の馬力を実感させるに十分なものであったが、アメリカンとしてホールドの効かないポジションと車体剛性の低さ、またシャフトドライブ車特有の癖もあり、実際にフルパワー加速を行うのはライダーの度胸も必要であった。あまりの強烈な加速力に、テストライダーがフル加速をすることが出来なかったという逸話もある。
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