リューシアナッサ – Wikipedia
リューシアナッサ(古希: Λυσιάnassa, Lȳsianassa)は、ギリシア神話の女神あるいは女性である。長母音を省略してリュシアナッサとも表記される。主に、
- ネーレーイスの1人
- エパポスの娘
- ポリュボスの娘
- プリアモスの娘
が知られている。以下に説明する。
ネーレーイス[編集]
このリューシアナッサは、海の女神ネーレーイスの1人である。ヘーシオドスの『神統記』やアポロドーロスの『ビブリオテーケー』に名前が挙げられている[1][2]。
エパポスの娘[編集]
このリューシアナッサは、エジプトの王エパポスの娘で、リビュエーと姉妹[3][4]。アポロドーロスによると母の名はナイル河の河神ネイロスの娘メンピス[3]、ヒュギーヌスによるとカッシオペイアである[4]。海神ポセイドーンとの間にブーシーリスを生んだが、彼女の息子は後に残虐なエジプト王となり、ヘーラクレースに退治された[5]。
ポリュボスの娘[編集]
このリューシアナッサは、シキュオーンの王ポリュボスの娘である。パウサニアスによるとアルゴス王タラオスの妻で、アドラーストスの母[6]。同様の伝承を伝えているヘーロドトスはポリュボス王の娘の名前について言及していない[7]。
プリアモスの娘[編集]
このリューシアナッサは、ヒュギーヌスによるとトローイアの王プリアモスの娘の1人[8]。
- ^ ヘーシオドス、258行。
- ^ アポロドーロス、1巻2・7。
- ^ a b アポロドーロス、2巻1・4。
- ^ a b ヒュギーヌス、149話。
- ^ アポロドーロス、2巻5・11。
- ^ パウサニアス、2巻6・6。
- ^ ヘーロドトス、5巻67。
- ^ ヒュギーヌス、90話。
参考文献[編集]
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- パウサニアス『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年)
- ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照男訳、講談社学術文庫(2005年)
- ヘロドトス『歴史(中)』松平千秋訳、岩波文庫(1972年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店(1960年)
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