三角点 – Wikipedia
三角点(さんかくてん)とは、三角測量に用いる際に経度・緯度・標高の基準になる点のことである。標高については別途、水準点も基準となる。 三角測量における意義[編集] 地図製作における三角測量には次のような作業手順がとられる。 原点の設定[編集] 三角測量に入る前に原点の設定が必要になる。まず地球上のある地点とある地点の距離を正確に測るには各地点の鉛直線の方向を基準にする必要があるが、地球内部の密度の違い(重力の影響)により各地点の鉛直線には傾きを生じている[1]。そこである一点(原点)をあらかじめ天体測量等で決めておき、それを土台に各点間を結ぶ線とその方向から位置を求めてゆく[2]。 基線測量[編集] 原点が決まると原点から観測に都合の良い地点を選んで原方位を決定する[3]。 三角測量は地上で実際に測った一本の線を基礎に、次々に三角形の内角を測定することで三角点の位置を決定していく方法である[4]。そのため正確に測られた基線を設定する必要があり、その基線の測量作業を基線測量という[5]。 選点作業[編集] 三角点の位置を決める作業を選点作業という[6]。三角網を形づくる三角形は正三角形に近いほど誤差を生じにくい[6]。三角点の位置は見通しが良い場所である必要があり[6]、特に一等三角点の場合は一等三角点同士で見通しが良いだけでなく二等三角点や三等三角点を設定しやすい位置にする必要がある[7]。 三角点は見通しがきく地点でなければならないため、高い場所であればよいと思われがちであるが、高い山の頂は雲に遮られることが多く気象条件に左右されやすいため一番良いとは言い難い[7]。しかし、一等三角点間に山がある場合などでどうしても見通しがきかないような場合には不便を承知で山の頂に設置される[7]。 造標作業[編集] 三角点の選点が終わるとその地点に観測の標識となるピラミッド型の櫓を建てる[8]。さらに三角点であることを表示する標石を埋設する[9]。 観測作業[編集] 三角点の設置とともに三角点間の観測を行う。三角点は地球上にある地点であるため、一等三角点や二等三角点など遠い距離にある三角点をつないだ三角形は平面上の三角形とはならない(内角の和が180度より大きくなる)ため、この球過量の補正を行う[10]。 なお、地形図においては、いかなる地点も高さが示されている必要があるためこれらとは別に水準測量が必要となる[11]。 各国の三角点[編集] 日本の三角点[編集] 場所情報コード (ucode)
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